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エクソソーム配合スキンケア、「入っている」だけでは不十分 製品中で働きが保たれるかも評価 アラガン・エステティックスが5つの観点 スキン・ロンジェビティにも注目

カレンダー2026.9.21 フォルダー 海外
ピンク色の背景に、DNAのらせん構造を内包した透明なカプセル状粒子が浮かぶイメージ。

外用エクソソームや再生美容の領域では、細胞由来成分の由来や分析、安全性、臨床的な根拠が評価の焦点になる。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

 美容医療やスキンケアで注目される「エクソソーム」について、成分名だけではなく、最終的な製品の状態や臨床研究、安全性まで含めて評価する必要がある──。

 米アッヴィ傘下のアラガン・エステティックスは2026年9月、エクソソームの利用に関する評価の考え方を発表した。

エクソソーム、「入っている」だけでは評価できず

皮膚表面の上に、成分を含んだ透明なカプセル状の粒子が浮かぶスキンケア成分のイメージ。

エクソソーム配合スキンケアでは、成分の有無だけでなく、最終製品の中で安定性や働きが保たれるかも評価が必要になる。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 5つの評価項目→最終製品の処方・安定性、分析、臨床研究、細胞の由来、安全性という5つの観点から評価する枠組みが示された。
  • 最終製品で確認→エクソソームが配合されているだけでなく、ボトルに入った製品の中でも生物学的な働きが保たれているかを見ることが重要とされた。
  • 発展途上の領域→外用エクソソームは有望とされる一方、まだ研究途上であり、製造や保存、臨床データまで含めた科学的な評価が必要。

 同社は9月、米テキサス州オースティンで開催される「2026 サイエンス・オブ・スキン・サミット」に参加し、肌の長寿や老化生物学、再生美容、エクソソーム研究などをテーマに議論すると発表した。その一つとして示したのが、同社のスキンケアブランド「スキンメディカ」が開発した「ファクツ・プリンシプルズ」だ。

 ファクツ・プリンシプルズでは、エクソソームを使ったスキンケアを評価する上で重要な観点として、最終製品の処方と安定性、分析、臨床研究、細胞の由来、安全性を挙げている。

 アラガン・エステティックスは、成長因子やエクソソームを取り入れたスキンケアを今後の可能性が期待される領域とする一方、責任ある発展には科学的な透明性が欠かせないと説明する。同社でスキンケアの研究開発を担当するバイスプレジデント、プリトウィラジ・マイトラ氏が強調するのは、単に「何が配合されているか」だけを見ても十分ではないという点だ。

 例えば、エクソソームを利用した技術を製品に取り入れていても、その生物学的な活性が、実際にボトルに入った最終製品の中でも安定して保たれているとは限らない。原料そのものだけでなく、どこから得られ、どのように製品化され、保存され、どのような研究によって評価されているのかまで確認する必要があるという考え方だ。

 エクソソームをめぐっては美容分野で期待が高まっている。ただ、アラガン側も、外用エクソソームについて「有望ではあるものの、まだ発展途上の領域」と位置付けている。

 「エクソソーム」という言葉そのものを商品の魅力として受け止めるのではなく、その中身をどのような科学的根拠に基づいて評価するのか。美容分野でエクソソームへの関心が高まるほど、こうした視点の重要性も増していきそうだ。

「若く見える」から「肌を長く機能させる」へ

女性が頬に白いクリームを塗り、指でなじませている。

スキン・ロンジェビティへの関心が高まっている。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • スキン・ロンジェビティ→見た目の若さだけでなく、加齢に伴う肌の変化を理解し、機能をできるだけ長く保つ考え方が注目されている。
  • 老化の仕組みに注目→「老化の特徴」と肌の生物学を結び付け、年齢とともに肌で何が起きるのかを研究開発に生かす動きが進んでいる。
  • 美容研究の方向性→大手美容医療企業も肌の長寿を研究テーマとして前面に出し、今後さらに注目される領域になりそうだ。

 同社は「スキン・ロンジェビティ」と呼ばれる、肌の長寿という視点にも注目している。「老化の特徴(ホールマークス・オブ・エイジング)」を肌の生物学と結び付け、加齢によって肌にどのような変化が起こるのか、その理解をスキンケアの研究開発にどう生かすかについて検討しているという。

 同社で臨床開発や科学イノベーション、スキンケア研究開発を率いるステファニー・マンソン・ブラウン氏は、これからのスキンケアでは、肌がどう見えるかだけでなく、時間の経過とともに肌の機能を支える生物学的な仕組みをどこまで理解できるかが重要になるとの考えを示している。これは、「若く見えるか」だけではなく、肌がどのように年齢を重ねていくのかを理解し、その機能をできるだけ長く保つことにも目を向ける考え方といえる。

 ヒフコNEWSでも何度もスキン・ロンジェビティについて伝えてきた。美容医療の大手もスキン・ロンジェビティを研究テーマとして前面に出すようになり、今後も注目されるテーマになりそうだ。

参考文献

Allergan Aesthetics「Allergan Aesthetics to Advance Scientific Dialogue on Skin Longevity, Aging Biology and Exosome Science at the 2026 Science of Skin Summit」(2026年9月15日)
https://news.abbvie.com/2026-09-15-Allergan-Aesthetics-to-Advance-Scientific-Dialogue-on-Skin-Longevity,-Aging-Biology-and-Exosome-Science-at-the-2026-Science-of-Skin-Summit

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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