PRP(多血小板血漿)関連施術ヴァンパイア・フェイシャル Vol.4、ほかの肌若返り法と比べてどう違う?米国美容協会が説明する
ポイント
- PRPは自分の血液を使い、自然な治癒能力を利用した治療
- PRPはコラーゲン産生を促進して、肌の若返りを目指す治療
- ケミカルピーリングなどと比べて効果が長期間続く
PRP(多血小板血漿)関連施術のヴァンパイア・フェイシャルは、他の美容医療施術と比較してどう異なるのか。これについて米国美容協会が説明している。
PRPは自分の血液を使う治療
ここまでの連載で見てきた通り、ヴァンパイア・フェイシャルはPRPとマイクロニードルを組み合わせた施術となる。自分の血液を遠心分離機で遠心分離して、血小板の濃縮された血漿を取り出し、これを治療に使う。
PRPをまとめると次の通りとなる。
- 肌の質感と色調を改善し、シワや小ジワ、ニキビ痕を目立たなくする
- 非外科的治療を求めている人に適している
- 顔や首などの気になる部位に対して行うことができる
- PRP治療後に肌が滑らかになったり、色調が改善したりする
- 施術時間は30~45分ほどとなる
米国美容協会によると、PRPは、ボツリヌス毒素を使うボツリヌス療法や、ヒアルロン酸などを使うフィラーに代わる選択肢になる。次のような利点を挙げている。
- PRPは自分の血液を使うので、異物に関連した副作用を避けながら肌の健康を促進
- 顔の特定の部位を正確にターゲットにすることができ、個々の悩みに合わせてカスタマイズ可能
- 身体の自然な治癒能力を利用するため、手術を受けずに顔の若返りを望む人の選択肢の一つに
ケミカルピーリングやレーザーリサーフェシングと比較
さらに、米国美容協会は、ケミカルピーリングやレーザーリサーフェシングと比べている。リサーフェシングは、薬剤やレーザー光線を使って皮膚表面の古い角質層などを取り除き、新しく入れ替える美容医療。
ケミカルピーリングでは、薬剤を使って皮膚表面の古い角質層を取り除き、肌の若返りを目指す方法。これとPRPを比べて、PRPの次のような利点を挙げている。
- ケミカルピーリングは一時的な改善をもたらすのに対し、PRPは肌に長期的な結果をもたらす
- PRPはコラーゲン産生を刺激し、自然治癒を促進して、若々しい外見にとって長期的な効果
- PRPはケミカルピーリングと比べてリスクや副作用が少ない
- PRPは特定の肌の悩みに合わせてカスタマイズでき、個別にアプローチして希望の結果を得られる
また、レーザーリサーフェシングは、レーザー光線によって皮膚の表面を削る方法。これと比べてPRPの利点を次のように挙げている。
- PRPは血小板を豊富に含む血漿を皮膚に注入して、コラーゲン産生を刺激し、肌の弾力性を高める
- レーザーリサーフェシングは数回の治療が必要であるが、PRPは1回の治療で肌の改善を目指す
- PRPはダウンタイムが最小限で、リサーフェシングと比べてリスクが少ないという
これまでの連載で紹介したように、PRPには多くの利点がある。しかし、潜在的な副作用にも注意する必要がある。既に伝えたように、赤み、腫れ、あざ、アレルギー反応などの副作用が発生する可能性がある。
PRPの治療の効果などは個人差もあり、治療を検討する際には医師との詳細な相談が欠かせない。
参考文献
PRP Facial: The Benefits for Skin Rejuvenation (aka: Vampire Facial)
https://www.cosmeticassociation.org/prp-facial-benefits-for-skin-rejuvenation-aka-vampire-facial/
PRP(多血小板血漿)関連施術ヴァンパイア・フェイシャル Vol.1、肌の質感や色調を改善、米国美容協会が解説するメリット
https://biyouhifuko.com/news/column/4349/
PRP(多血小板血漿)関連施術ヴァンパイア・フェイシャル Vol.2、マイクロニードルと組み合わせて効果を高める、米国美容協会が解説する施術のプロセス
https://biyouhifuko.com/news/column/4456/
PRP(多血小板血漿)関連施術ヴァンパイア・フェイシャル Vol.3、赤みや腫れ、あざなど問題になることも、米国美容協会が説明する向いている人とリスク
https://biyouhifuko.com/news/column/4610/
目元の若返りのためのPRP治療、有効性、満足度、副作用はどうなっている?
https://biyouhifuko.com/news/research/397/
肌の悩みは自分の血で解決、多血小板血漿(PRP)使う美容医療が世界で急拡大
https://biyouhifuko.com/news/world/2468/
PRP+bFGF、ガイドラインの慎重な方針どう考える?──ジョイアクリニック京都院長の林寛子氏に聞く 前半
https://biyouhifuko.com/news/interview/3110/
PRP+bFGF、リスクと対策──ジョイアクリニック京都院長の林寛子氏に聞く 後半
https://biyouhifuko.com/news/interview/3212/
ヒフコNEWSは、国内外の美容医療に関する最新ニュースをお届けするサイトです。美容医療に関連するニュースを中立的な立場から提供しています。それらのニュースにはポジティブな話題もネガティブな話題もありますが、それらは必ずしも美容医療分野全体を反映しているわけではありません。当サイトの目標は、豊富な情報を提供し、個人が美容医療に関して適切な判断を下せるように支援することです。また、当サイトが美容医療の利用を勧めることはありません。