国内のスキンケアへの関心の高まりにより、肌を特別にいたわる“スペシャルケア”のためのアイテム、美容液やシートパックに国内で使われるお金が増加していることを、2024年4月に富士経済が報告している。
美容液とパックが人気
同社によると、美容液購入に国内で使われるお金は23年に前年比6.4%増の2481億円、24年も前年比4.9%増の2602億円となり消費の拡大が続く見込み。コストパフォーマンスの良い商品、高級感のあるプレステージ商品が新しいニーズを掘り起こし、市場規模拡大につながっているという。
ヒフコNEWSで以前に紹介したが、コロナの行動制限が緩和されて、百貨店で買い物が増え、美白美容液が人気になっていた。さらに、シミやシワ、たるみの改善などのケアのための商品も注目されている。
美容液については、美容医療をキーワードにした商品が増えているといい、レチノールのような美容医療やサロン専用に販売されている商品の成分を含んだものが売られるようになっている。
海外からの来日が増え、外資系の高級ブランドの販売が積極的になっていることから、1万円以上の美容液に使われるお金が1000億円を超えているという。
富士経済によると、2024年も美容医療がキーワードになるほか、韓国コスメで話題になっている朝にビタミンCを使って、夜にレチノールを使うという使い分けに関心が高まっていることから、購入される個数が増える傾向があるという。
韓国コスメの存在感が継続的に高まっており、レチノール配合、マイクロニードルや白玉点滴といったワードが注目されていると分析されている。
フレグランスに使われるお金も増加
シートパックも注目されており、朝晩の使用を勧める美容法が注目されたことなどにより、これまでシートパックを使ってこなかった人たちが使用し始めるケースが多く、国内でパック購入に使われるお金は前年比15.1%増の808億円となった。コストパフォーマンスの良い商品が人気になっている。今後は、化粧水タイプのシートパックや美容液成分を含んだ商品が人気で、使われるお金はさらに増加する見込み。
富士経済によると、スキンケア商品全体では、23年に使われたお金が前年比3.4%増の1兆3519億円、24年も3.2%増の1兆3956億円に増える見込み。
このほか、フレグランスの商品も、外出機会が増え、ギフト需要も高まるなどにより、使われるお金が前年比2ケタ像の500億円となったという。引き続きフレグランスへの注目度も上昇する傾向があるようだ。
コロナの行動制限によってスキンケアやフレグランスへの関心の高まりは続いており、ここに美容医療のトレンドも関係して、一層盛り上がりを見せていくと予想される。