オメガ3系不飽和脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は一般的なサプリメントとして知られているが、ニキビ改善の効果が確認された。
ドイツ、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学の研究グループが2024年7月に美容皮膚科の医学誌で発表した。
オメガ3系脂肪酸と地中海食による効果を確かめる
オメガ3系脂肪酸は、魚の油やゴマの油などに豊富に含まれていることが知られている。このサプリメントは一般的で、健康全般に効果があることが研究で示されている。
そこでドイツのミュンヘンにあるルートヴィヒ・マクシミリアン大学の研究グループが16週間にわたる試験を実施した。軽度から中等度のニキビが見られる60人を対象に、地中海食と海藻由来のEPAおよびDHAサプリメントを摂取してもらい、ニキビへの効果などを調べた。
摂取されたオメガ3系脂肪酸の量はDHAが600mg、EPAが300mgだった。8週目以降はDHAを800mg、EPAを400mgに増量した。試験を始めた時点では98.3%がEPAとDHAの欠乏状態だったが改善された。
ニキビが見られる人では欠乏している
結果として、ニキビの赤みや腫れなどを伴った吹き出物の数が減った。一部では自己申告による外見の悪化が見られたものの、全体的にはQOLが改善し、特に赤く腫れるニキビの見られる人で改善が確認されたな。牛乳や乳製品の摂取が減り、顔の皮脂レベルも低下した。研究では16週間で血中EPAとDHAを引き上げることも確認された。
ニキビが見られる人ではEPAやDHAが欠乏している可能性があり、これを解消することがニキビ改善につながる可能性がある。オイルを摂ることがニキビに悪いという印象があるかもしれないが、逆にメリットがあるというのは参考にしてよいかもしれない。