2024年に閲覧数が多かった記事を振り返る。連載・コラムカテゴリーで注目された記事とは?
上位の記事は?
連載・コラムカテゴリーで注目された記事のランキングは次の通りだった。
順位 | タイトル | リンク |
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1位 | 献体のSNS投稿の波紋、問題の美容外科医は新たな知識を得られていたのか、CSTへの期待とその限界を問う、連載【細川亙 現代美容医療を殿が斬る】Vol.3 | https://biyouhifuko.com/news/column/10602/ |
2位 | 「直美」問題は皮膚科での影響が既に見えているのでは、保険診療経験と開業規制が鍵に、日本病院会と新たな地域医療構想等に関する検討会の動きを追う【編集長コラム】 | https://biyouhifuko.com/news/column/10152/ |
3位 | 美容クリニックが3年で4割の急増、開業規制が強化される可能性、国が医師不足が課題になる中で対応策を模索中、美容医療を考えることは国の医療全体を考えること【編集長コラム】 | https://biyouhifuko.com/news/column/10032/ |
4位 | 美容医療関連の新学会が第1回の学術総会どのような会になるか、TCB東京中央美容外科の演者が46%で大学病院などからも、より良い医療へ学会の役割は大きい【編集長コラム】 | https://biyouhifuko.com/news/column/9465/ |
5位 | 刺青(タトゥー)とアートメイク、「刺青施術に医師免許は不要」の司法判断を否定するのか?「通知は可及的早急に撤回を」、連載【細川亙 現代美容医療を殿が斬る】Vol.1 | https://biyouhifuko.com/news/column/10003/ |
献体を用いたトレーニングの実質的な価値を問う
2024年の年末、女性の美容外科医がSNSに献体の写った写真を挙げて非難を集める問題が発生し、これが世間の大きな注目を集めた。ヒフコNEWSの監修も務める細川氏は、倫理観の問題を指摘した上で、献体を用いたトレーニングそのものがどのような価値を持っているのかを厳しく問うた。細川氏によると、そもそも外科手術全体を見ても、CST(Cadaver Surgical Training)の歴史は長くはない。そうした中で、美容医療において修得できる内容は多くはない可能性があり、女性の美容外科医がどのような点を修得できたのかと疑問を投げかけた。海外でのCSTの実施体制には、収益優先で実質的な価値に欠けるという指摘もある。より良い美容医療のために、医師のトレーニングが良い形で行われていくことが望まれる。
直美関連の話題も注目された。医学部を卒業して2年間の初期研修を終えた医師が、直接美容クリニックに入職する直美は2024年に関心をさらったが、その規制が国で活発に議論された。その方向性として、初期研修の後に、3年間さらに保険診療の経験を積むことが、一般の保険医療機関(保険診療を行う医療機関。自由診療だけのクリニックとは異なる)の管理者になるための要件になる方向となった。それが、直美の抑制にどれくらい効果を示すかは疑問も出ている。今後の見通しについて、ヒフコNEWSでも関心を持って報じてきた。
日本美容医療学会の第1回学術総会に参加したレポートも関心が高かった。日本に美容医療関連の学会は複数あるが、日本美容医療学会は、運営の中心となる医師が、東京中央美容外科の医師ら。同クリニックチェーンは、医院数が多く、その動向に注目している人も多い。
タトゥーについての話題も注目されている。細川氏は、タトゥーとアートメイクとの間の境界が曖昧で、用いられる技術が同一であるにもかかわらず、厚生労働省が医師免許の必要性での扱いを分けていることに疑問を呈する。先行きは見えないが、潜在的な問題として今後も注目される可能性は高い。
ヒフコNEWSでは、先の見えない問題について、独自の考察を加えながら、取材やコラムなどの形で情報を引き続き提供していく。