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脱毛業界の激変、男性の利用が女性を上回る変化も、4月に新しいブランドを開始、その理由とは、SBCメディカルグループホールディングス CEO 相川佳之氏に聞く Vol.3

カレンダー2025.3.21 フォルダーインタビュー
相川佳之(あいかわ・よしゆき)氏。SBCメディカルグループホールディングス CEO(写真/村田和聡)

相川佳之(あいかわ・よしゆき)氏。SBCメディカルグループホールディングス CEO(写真/村田和聡)

相川佳之(あいかわ・よしゆき)氏
SBCメディカルグループホールディングス CEO

──医療脱毛クリニックの倒産が続いている。

相川氏: 倒産するところが出ている影響か、従来の「回数コース」ではなく、1回ごとに支払う方式を選ぶ方が急増しています。

 また、複数回のコースであっても、施術回数の少ないコースが選ばれやすくなり、一括での支払に不安を感じる方が増えていると実感します。

──他方、男性の脱毛が増えているという。

相川氏: そうですね。最初は予想外でしたが、男性の割合が大幅に増えています。

 私が個人で買収した「リゼクリニック」、「ゴリラクリニック」のような男性専門院もありますが、リゼクリニックでは男性利用者が女性利用者を上回っています。同じ系列の「メンズリゼ」の方が、利用者数が多い状況です。私が経営支援を行う湘南美容クリニックは、美容医療全般を扱っておりますので、脱毛を入口に他の施術を提案することも可能ではありますが、その心理的なハードルは依然として高いようです。

──美容医療を受けようという一歩は意外と重い。

相川氏: 現状、日本では美容医療が一定の層には受け入れられているものの、今後さらなる広がりが期待できると感じます。湘南美容クリニックは「美容医療をもっと身近に」を目標に掲げ、より多くの人に利用してもらえる環境を目指しています。業界全体としても、技術や知識を正しく向上させ、レベルアップしていくことが重要です。一方で、業界内の競争が活発になるのは避けられませんが、SNSなどで他院を批判して自分を売り込むことは望ましくないと考えております。

 湘南美容クリニックの大きな強みは医師数の多さにあります。「この治療はA先生、別の治療はB先生」といった専門分担ができる体制を整えています。

 特に外科治療では、症例数の多さが技術向上に直結しており、大量の医療機器を仕入れることでコストを抑えられる点も強みです。例えば、最新の海外製レーザーを一度に何十台も導入できるのは大手ならではのメリットです。

相川佳之(あいかわ・よしゆき)氏。SBCメディカルグループホールディングス CEO(写真/村田和聡)

相川佳之(あいかわ・よしゆき)氏。SBCメディカルグループホールディングス CEO(写真/村田和聡)

──逆に海外にまで出向いて美容医療を利用する人は増えている。

相川氏: 皮膚科系治療は今のところ日本国内との価格差は大きくありません。しかし、骨切りや鼻形成などでは、韓国の方が日本の約3分の1の価格で受けられるため、費用面だけで見ると韓国を選ぶ方もいます。

 ただし、トラブル時の対処の難しさや言語・文化の違いによるコミュニケーションの問題など、リスクも無視できません。韓国で成功したケースはSNSなどで「やってよかった」と言われますが、失敗談はあまり表に出ません。良い面もあれば、悪い面もあるというのが実情です。

──2025年に向けた展望は。

相川氏: まず「美容医療をもっと身近に」することを最優先に考えています。安心して受けられる環境を整え、利用者数を少なくとも2倍にすることを目指しています。

 さらに、多様なニーズに応えるために、複数のブランドや業態を展開することが重要です。例えば、「湘南美容クリニック」「湘南美容皮フ科」「リゼクリニック」「ゴリラクリニック」に加え、2025年4月、新ブランド「NEO Skin Clinic(ネオスキンクリニック)」を立ち上げる予定です。SBCのクリニックネットワークは、最新のレーザー機器を一括で仕入れることができる点が強みです。この強みを活かし、韓国をはじめとする海外の小規模メーカーが開発した優れた医療機器を積極的に導入。レーザー治療を中心とした施術を、同院で展開していきます。

──SBCメディカルグループはフランチャイジークリニックを増やしていく?

相川氏: 全国展開は着実に進んでいます。新たに進出できる地域は限られているかもしれませんが、既にほぼ全国をカバーできている状態になっています。

 今後、市場が拡大するのか縮小するのかで、進出戦略も変わっていくと考えています。

 また、私たちのグループは海外で上場をしており、資金調達や信用力を活かして海外に挑戦しています。ただし、日本国内で成功した「勝ちパターン」がそのまま海外で通用するわけではなく、ゼロから新たな形態を作るには時間がかかるという現実もあります。例えば、米国は人種の多様性が高く、ヒスパニック系、アジア系、白人系などで求める施術がそれぞれ異なります。一つのクリニックでそれらのニーズをどのようにミックスして対応するかは今まさに取り組んでいる課題です。(終わり)

プロフィール

相川佳之(あいかわ・よしゆき)氏。SBCメディカルグループホールディングス CEO(写真/村田和聡)

相川佳之(あいかわ・よしゆき)氏。SBCメディカルグループホールディングス CEO(写真/村田和聡)

相川佳之(あいかわ・よしゆき)氏
SBCメディカルグループホールディングス CEO
日本大学医学部卒業。麻酔科研修後、都内大手美容外科に勤務。2000年に神奈川県藤沢市に湘南美容外科クリニックを開院。2025年2月時点でグループ合計、国内外248院まで拡大。日本美容外科学会(JSAS)理事を務める。

記事一覧

  • 創業25年で世界最大級に、美容皮膚科の台頭が転機、湘南美容クリニックのグループが今変えている仕組み、SBCメディカルグループホールディングス CEO 相川佳之氏に聞く Vol.1
    https://biyouhifuko.com/news/interview/11826/
  • 「直美」時代の美容医療、習得段階を4ランクに分け教育、業界全体で技術の底上げ必要、SBCメディカルグループホールディングス CEO、相川佳之氏に聞く Vol.2
    https://biyouhifuko.com/news/interview/11843/
  • 脱毛業界の激変、男性の利用が女性を上回る変化も、4月に新しいブランドを開始、その理由とは、SBCメディカルグループホールディングス CEO 相川佳之氏に聞く Vol.3
    https://biyouhifuko.com/news/interview/11868/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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