
老化を防ぐ方法を探る。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
美容医療の分野でも注目されているエピジェネティック・クロックを使って、健康な長寿を実現するための要因を探る研究が進んでいる。
京都府立医科大学と、同検査を手掛けているRhelixa(以下、レリクサ)は、2025年1月に共同研究を発表した。
レリクサの手掛ける検査は、5月までに100の医療機関に導入された。
長寿の人が多い京丹後で研究

百寿者の多い京丹後市の風景。久美浜湾。(写真/Adobe Stock)
- 生物学的年齢の重要性→
暦年齢とは異なり、身体の老化度合いを測定する生物学的年齢が、健康寿命延伸の目安として注目されている。- 京丹後コホート研究→
京都府立医科大学とレリクサが連携し、長寿要因の解明を目指して、京丹後地方でエピジェネティック・クロックを用いた研究を開始。- 今後の展望→
研究結果により、健康長寿を実現するための具体的アプローチが導き出されることが期待されている。
ヒフコNEWSで伝えているように、ロンジェビティへの関心が高まっている。美容医療は、外見をより美しく、若々しく保つことが目標になると考えられるが、さらに、身体の内側から若く居続けることが重要視されている。外側と内側の両方にアプローチする、生活習慣の改善や薬による治療に関する研究が進んでいる。実際に、健康に直結し、寿命を延ばす方法についての研究成果も明らかになってきている。
そうした中で、身体の若さの目安になるのが、生物学的年齢だ。生まれてからの年月による暦年齢とは別に、身体の老い方は人によって異なっており、それを測定して数値にしたものが生物学的年齢となる。その測定の方法として注目されるのがエピジェネティック・クロックという、人体の設計であるDNAのメチル化を目安にして、数値に表したものだ。
このエピジェネティック・クロックは、2010年代から開発され、実用化されており、国内で実際に製品を展開している企業の一つがレリクサとなる。同社の生物学的年齢検査は「エピクロックテスト」といい、同社によると、2025年5月までに、取り扱う医療機関が100施設に達したという。
京都府立医科大学とレリクサは、同社の検査を使って、京丹後地方で、エピジェネティック・クロックを用いて長寿につながる要因を解明しようという研究を開始する。
その研究は、既に実施が進んでいる「京丹後長寿コホート」の中で行われる。京丹後長寿コホートは、2017年~2050年にかけて、65歳以上の約1000人を追跡調査するものだ。約2000の検査項目を集めた上で、健康長寿の背景となる要因を探ることを目的としている。同地域では、100歳以上の百寿者が多く、人口比率が全国平均の約3倍で、老化と健康の関係を調べるには適した場所だと判断された。
レリクサは「エピゲノム年齢」と表現しているが、エピジェネティック・クロックで計測された数字と、生活習慣、運動能力、健康状態などを分析して、老化傾向と、それに関わるとされる要因を探ることになる。結果が出てくれば、得られた結果をもとに、長寿を実現するための具体的なアプローチが明らかになると期待されている。
内側からアンチエイジングの実現につなぐ

XPRIZE Healthspan。(出展/XPRIZEウェブサイト)
- エピジェネティック・クロックの応用→
生物学的年齢を測定できるようになった今、老化の速度を遅らせる具体的な方法の発見が次の重要な課題となっている。- 国際コンペ「XPRIZE Healthspan」→
老化速度を遅らせ、健康寿命を延ばす方法の開発を目的とした国際的なコンペ「XPRIZE Healthspan」が開催されており、世界中で研究が進められている。- 日本の研究の現状→
日本国内でも老化に関する研究が盛んで、XPRIZE Healthspanに日本の研究グループも参加。マイルストーン1を突破するなど成果を上げている。
エピジェネティック・クロックで生物学的年齢を測れるようになったら、それを使って、その老化の速度を遅らせる方法を見つけ出すことが重要にある。老化の速度を遅らせる方法を見つけ出すことを目的とした国際的なコンペ「XPRIZE Healthspan」が開催されているが、世界的に長寿実現の方法が研究されている。ヒフコNEWSで、日本抗加齢医学会理事長の山田秀和氏が語っているように、老化を病と捉える考え方の下で、フラーリッシングやロンジェビティといったより豊かに老いることの実現が注目されている。
日本国内でも、同様の研究は盛んになっており、XPRIZE Healthspanにも日本の研究グループが参加し、中間評価であるマイルストーン1を勝ち抜けている。今後、老化を防ぎ、寿命を延ばす方法が実用化されると予測されている。
美容医療の領域も、こうした世界的なトレンドの影響と無関係ではいられない。
