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果糖が肌の細胞を老化させる可能性 肌のハリを支える成分だけでなく細胞にも影響か スキンケア応用に期待も エスティローダーの研究報告

カレンダー2026.5.9 フォルダー最新研究

 果糖などの糖が肌のハリを奪うだけでなく、肌を作る細胞そのものの老化にも関わる可能性が示された。

 米国化粧品大手エスティローダーの研究グループが、皮膚の線維芽細胞を使った研究を2026年4月に紹介した。

糖化は肌のハリだけでなく細胞そのものにも影響か

肌の老化はどのように?画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

肌の老化はどのように?画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

  • 糖化が肌老化に関係→ 糖がたんぱく質などに結び付き、肌のハリや弾力に影響する可能性がある。
  • 細胞そのものにも影響→ 果糖にさらされた線維芽細胞では、増える力や修復する力が弱まった。
  • 炎症や老化変化も確認→ 細胞内で炎症が起きやすくなり、老化に関わる変化も強まっていた。

 肌の老化には、紫外線や乾燥、炎症、加齢など、さまざまな原因が関わる。その中で近年注目されてきたのが「糖化」。

 糖化とは、糖がたんぱく質などに結び付き、性質を変化させる現象だ。肌ではこれまで、コラーゲンのようなハリや弾力を支える成分が糖化すると、硬くなったり、しなやかさが失われたりして、老けた印象につながることが問題視されてきた。

 今回の研究で注目されたのは、糖化がコラーゲンのような肌の土台だけでなく、肌を作る細胞そのものにも影響する可能性だ。研究グループは、皮膚の線維芽細胞を果糖にさらし、細胞の中と外で糖化産物(AGEs)が増えるか、そしてそのことで細胞の働きがどう変わるかを調べた。

 その結果、果糖の影響を受けた細胞は、増える力が弱くなり、傷ついた部分を修復する動きも遅くなった。さらに、細胞の中では炎症が起きやすい状態になり、老化に関わる変化も強まっていた。こうしたことから、果糖による糖化が、皮膚細胞の老化や肌の修復力の低下に関わる可能性が示された。

糖化を抑えるスキンケア開発に期待

肌の変化。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

肌の変化。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)

  • 糖化対策に注目→ AGEsを抑えることが、今後のスキンケア開発の手がかりになる可能性がある。
  • 抗酸化などが候補→ 糖化ダメージをやわらげる方法として、抗酸化やAGEs対策が考えられている。
  • 食生活も視野に→ 今回は基礎研究だが、糖の取り過ぎと肌老化を考えるきっかけになりそうだ。

 今回の研究では、果糖の影響でAGEsが増え、それに伴って炎症反応や老化に関わる変化が起きる可能性が示された。

 研究グループは、こうした糖化を抑えたり、糖化によるダメージをやわらげたりすることが、今後のスキンケア開発の手がかりになる可能性があるとみている。抗酸化、AGEsの働きを抑える方法、AGEsを減らす方法なども候補になり得るという。

 ただし、今回の研究は基礎的な実験で、特定の化粧品の効果を示したものではない。糖の取り過ぎと肌老化の関係を考える上で、食生活にも目を向けるきっかけになりそうだ。

参考文献

The Estée Lauder Companies Publishes Breakthrough Research Linking Sugar Exposure To Skin Cell Aging(The Estée Lauder Companies)
https://www.elcompanies.com/en/news-and-media/newsroom/press-releases/2026/4-20-2026

Rella A, Layman D, Dang R, Rafailovich M, Maidhof R, Pernodet N. Fructose-Induced Glycation End Products Promote Skin-Aging Phenotypes and Senescence Marker Expression in Human Dermal Fibroblasts. Int J Mol Sci. 2025 Jun 26;26(13):6162. doi: 10.3390/ijms26136162. PMID: 40649936; PMCID: PMC12250180.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40649936/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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