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紫外線や表情の動きが、睡眠中のハリ回復にブレーキか シワ部位では成長ホルモンが働きにくい可能性 ポーラ化成工業が報告

カレンダー2026.6.14 フォルダー最新研究
睡眠中の肌の状態の回復をどう導けば。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

睡眠中の肌の状態の回復をどう導けば。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 シワができやすい肌では、睡眠中のハリ回復が進みにくくなっている可能性がある。

 これは、ポーラ化成工業が2026年5月に発表した研究で示された。同社は今回、成長ホルモンそのものではなく、肌の細胞が成長ホルモンの働きを受け取りにくくなる点に注目した。

日中の肌ストレスが、夜の回復力を弱める可能性

肌のハリを保つには。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

肌のハリを保つには。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • 睡眠中の回復に注目→ 成長ホルモンは睡眠中に増え、コラーゲンの材料産生など肌の回復に関わる。
  • 日中の刺激が影響か→ 紫外線や表情の動きによる圧力が、肌の回復力を弱める可能性が示された。
  • シワ部位で起こりやすい可能性→ 表情の動きが繰り返しかかる部位では、夜のハリ回復が進みにくくなる可能性がある。

 肌を良い状態に保つうえで、睡眠は重要とされる。睡眠が始まってしばらくすると成長ホルモンの分泌が増え、細胞の表面にある受容体に結びつくことで、タンパク質の産生が促される。肌の弾力を支えるコラーゲンの材料「プロコラーゲン」も、その流れの中で増えるとされる。こうして、肌のハリなどが回復していく。

 一方で、しっかり眠ったつもりでも、肌のハリが戻りにくいと感じることはある。

 ポーラ化成工業では、成長ホルモンが分泌されていても、その働きを肌の細胞が十分に受け取れない場合があるのではないかと考えた。

 研究で着目したのは、日中に肌が受けるストレスだ。具体的には、紫外線に加え、笑う、話す、眉を動かすといった表情の動きで皮膚に繰り返しかかる圧力「表情圧」に注目した。シワができやすい部位では、こうした刺激が重なりやすいと考えられる。

 そこで同社は、コラーゲンの材料を作る働きを担う真皮線維芽細胞に、紫外線や、表情の動きによる圧力に相当する刺激を与え、成長ホルモンを受け取る働きや、プロコラーゲンの産生がどう変わるかを調べた。

紫外線や表情の動きによる刺激で細胞の反応が弱まる

細胞の表面にある成長ホルモン受容体が、成長ホルモンの受け皿となって細胞内でのプロコラーゲンの生成につながる。(出典/ポーラ化成工業)

細胞の表面にある成長ホルモン受容体が、成長ホルモンの受け皿となって細胞内でのプロコラーゲンの生成につながる。(出典/ポーラ化成工業)

  • 受容体が減少→ 紫外線や圧力刺激を受けた真皮線維芽細胞では、成長ホルモン受容体が少なくなっていた。
  • コラーゲン産生にブレーキ→ 成長ホルモンがあっても、プロコラーゲンを増やす働きが出にくくなっていた。
  • 日中ケアの重要性→ 紫外線や表情圧によるストレスを抑えることが、夜の肌回復を支える可能性がある。

 その結果、紫外線や表情の動きによる圧力に相当する刺激を受けた真皮線維芽細胞では、細胞の表面にある成長ホルモンの受け皿である「成長ホルモン受容体」が少なくなっていた。

 成長ホルモンがあっても、細胞がその合図を受け取りにくくなっていた形だ。

 さらに、成長ホルモンがあっても、コラーゲンの材料であるプロコラーゲンを増やす働きが出にくくなっていたという。

 日中に受けた紫外線や表情の動きによる刺激が、夜に進むはずのコラーゲン産生にブレーキをかけている可能性がある。

 シワができやすい部位では、こうした日中のストレスが繰り返しかかることで、睡眠中のハリ回復が進みにくくなっていることも考えられる。

 同社は、ビワ葉とレモングラスの混合エキスによって、低下していた成長ホルモン受容体の量や、成長ホルモンによるプロコラーゲン産生を促す働きが回復する可能性も、細胞レベルで確認した。

 今回の結果は、シワ対策において、日中に受ける肌ストレスを抑えることが、夜の回復力を支えることにもつながる可能性を示した。

 表情の動きによる圧力がシワに関わるという今回の見方は、表情ジワを考える上でも参考になりそうだ。

参考文献

紫外線・表情圧が睡眠時のコラーゲン産生にブレーキをかける可能性
https://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20260515_3.pdf

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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