8.1年のギャップ?顔のたるみの認識に実際との違い、資生堂研究
ポイント
- 資生堂の研究では、顔のたるみについて自己認識と実際との間にギャップがあると発見
- 認識の違いは、通常鏡で自分の顔を真正面から見ることが多いために生じると見られた
- 顔のたるみに対する正確な自己認識は、その問題に取り組む意欲を高めた
顔のたるみの自己認識と実際のたるみとの間には大きなミスマッチがあると分かった。資生堂が2023年8月21日に研究結果を発表した。
肌のたるみ、認識と現実に差
顔の老化を語るとき、肌が垂れ下がる「たるみ」の発生は、その人の見た目年齢を決める重要な要素になる。資生堂の研究によると、肌のたるみは早い時期から進行しているが、たるみを気にし始め、対処するのは中年になってから。
この課題について解明するため、資生堂の研究グループは、頬、目、フェースラインというたるみが生じやすい顔の部位について、肌のたるみの自己認識と実態との間のギャップを明らかにする研究を実施した。研究結果は、国際的な皮膚科学雑誌Skin Research and Technologyに掲載している。
この研究には、30代から40代の女性36人が参加した。研究では2つのタスクが求められた。タスクの一つは、参加者は、資生堂が開発したたるみの判定基準になる写真を見て、自分の肌のたるみを評価するように求められた。これは自己認識と見なされた。もう一つのタスクは、実際の自分自身の写真と一緒に判定基準になる写真を見てもらい、自分の肌のたるみを評価してもらった。これは実際のたるみと見なされた。
その上で、たるみの自己認識と実際のたるみとの間にある年齢差を検証した。
顔の正面を見るだけではたるみに気づきづらい
こうして確認されたのが、頬、目、フェースラインのいずれの場所においても、本人の自己認識の方が、実際のたるみよりもたるみの程度は少ないと判断されていたこと。特に頬については、自己認識と実際のたるみには、8.1歳分の差があることが分かった。
この研究では、たるみの自己認識ギャップが生まれる理由についても検討されている。たるみは斜めから撮影した写真で、より目立つが、日常生活では自分の顔を鏡で真正面から観察することが多いため、たるみを過小評価する可能性があると見られた。
研究グループは、自分の顔のたるみを正確に認識することで、その問題に取り組む意欲が高まることも分かった。認識のギャップが適切なスキンケアを妨げている可能性があるという。
たるみには早めのケアが望ましいのかもしれない。
参考文献
資生堂、たるみの自己認識と実態の間に8.1歳のギャップが存在することを解明
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003673
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