紫外線、熱、肌トラブル、富士フイルムの新たな発見
ポイント
- 紫外線と熱で皮脂が変化することで肌のトラブルが起こりやすくなる
- 皮脂が変化してできる過酸化脂質やその分解物が肌のバリア機能を低下させる
- 肌のバリアにつながるセラミドなどを作る遺伝子も減る
紫外線や熱の影響で、肌のバリア機能が低下するメカニズムの一つが明らかになった。富士フイルムが2023年11月1日、この研究結果を報告した。
肌トラブルにつながる皮脂の変化
この研究では、肌のバリア機能に関わる要因の一つである皮脂が注目された。紫外線や熱にさらされると、皮脂が変化して、過酸化脂質と呼ばれる物質が作られる。さらに、紫外線や熱の影響で分解物が発生するという。
これまでに過酸化皮質やその分解物が肌のトラブルに関与すると報告されており、この研究ではそのメカニズムについて掘り下げて調べている。
皮膚バリア機能が低下
こうして明らかになったのは、過酸化皮質やアクロレインが肌のバリアの機能を低下させること。実際に、細胞で作った皮膚モデルでは、異物が侵入しやすくなると確認された。
さらに、過酸化皮質やアクロレインの影響で、肌のバリアに必要なセラミドを作り出す酵素などの遺伝子が減ることも発見された。
今回の研究から、紫外線や熱の影響によって、肌が外部からの悪影響を受けやすくなることが示された。肌のバリア機能に関連した研究はほかにも存在するが、肌トラブルを予防するために、紫外線や熱から肌が守ることも重要と言えそうだ。
参考文献
紫外線や熱で酸化した皮脂である過酸化脂質が皮膚のバリア機能を低下させる一因を解明
https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/10820/
バリア機能だけではない、セラミドが肌老化を遅らせる効果を示す
https://biyouhifuko.com/news/research/2384/
美肌を守るために知っておきたい、スギ花粉と肌トラブルの因果関係
https://biyouhifuko.com/news/research/3876/
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