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「メディカルスパ」のトレンド、若返り治療+リラクゼーション、海外で拡大

カレンダー2023.10.3 フォルダー 海外

ポイント

  • メディカルスパは若返り治療など医療処置とスパのリラクゼーションの組み合わせ
  • ボツリヌス療法、レーザー治療、ホルモン治療などの若返り治療が行われる
  • 世界のメッドスパ市場は、今後8年間で3倍近くに拡大するという予測もある
医療処置と組み合わせ。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

医療処置と組み合わせ。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 「メディカルスパ(Medical Spa)」または「メッドスパ(Med Spa)」と呼ばれるトレンドが台頭している。米国美容協会(ACA)が2023年8月に話題を紹介している。

世界で3倍近くに市場拡大

若返り治療が行われる。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

若返り治療が行われる。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 若返り治療などの医療処置に、スパで提供されるリラクゼーションを組み合わせたもの。それがメッドスパとなる。リラクゼーションだけに焦点を当てた通常のスパとは異なり、それ以上のシワやたるみの改善をはじめとした施術が提供される。

 米国美容協会によると、提供されるのは、ボツリヌス療法やフィラー治療といった注入治療、非外科的なボディースカルプチャー(ボディーコントゥアリング)、レーザー治療のほか、点滴療法、ホルモン治療など。これらは非外科的治療が中心で、FDA(米国食品医薬品局)の規制に従って行われると説明されている。

 メッドスパは、非外科的治療のニーズが高まるにつれて、さらに拡大すると予想されている。また、メッドスパは女性だけではなく、男性にも利用が広がっているという。

 日本の調査会社であるグローバルインフォメーションによると、世界の市場規模は22年に259億8000万ドル(日本円で3兆9000億円)であるのが、30年には982億5000万ドル(日本円で15兆円)へと3倍近くに増えると推定されている。

評判や資格の有無など注意点も

リラクゼーションが一緒に。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

リラクゼーションが一緒に。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 米国美容協会によれば、メッドスパを選ぶ場合は、評判、資格の有無などを調べるのが重要といい、注意すべき点もありそうだ。最初のカウンセリングも重視するように強調。施術者とよく話し合うことで、受ける人のニーズに合った施術を受けられるようになるというのは、一般的な美容医療とも共通だろう。このほか事前に特定のスキンケア製品を避けるほか、アフターケアを適切に受けるなどの注意点もある。

 同協会が紹介したのは米国でのトレンドだが、日本でも今後注目されるかもしれない。一部の医療機関では、内容は米国で広がるものと同じとは限らないが、メッドスパと呼ばれるサービスを掲げているところもある。これが米国と同様な形で広がる可能性はある。また、メディカルツーリズムのように、メディスパを目当てにした旅行も考えられるようだ。今後、メッドスパが注目されるかもしれない。

参考文献

What is a Med Spa?
https://www.cosmeticassociation.org/what-is-a-med-spa/

メディカルスパの世界市場調査レポート-2023年から2030年までの産業分析、規模、シェア、成長、動向、予測
https://www.gii.co.jp/report/vmr1305287-global-medical-spa-market-research-report-industry.html

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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