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2023年の世界美容医療件数が3490万件に達し3.4%増、日本は美容外科医3050人と推定、国際美容外科学会(ISAPS)が発表

カレンダー2024.6.17 フォルダー 海外
美容外科の手術件数が増えている。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

美容外科の手術件数が増えている。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 国際美容外科学会(ISAPS)は、2023年の世界の美容医療の統計を発表した。

 これによると、美容外科手術と非外科的治療の合計が前年比3.4%増加し、3490万件となった。

 美容外科手術は前年比5.5%増加し、1580万件以上に達し、非外科的手術も引き続き増加し、ボツリヌス療法が最も人気のある施術となった。

顔周辺の手術が顕著な増加

顔や頭部の手術が増えている。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

顔や頭部の手術が増えている。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 顔(頭部含む)の手術は前年に比べ19.6%増加し、650万件以上が実施された。特に人気の手術は以下の通りである。

  • まぶたの手術170万件以上が実施され、前年比24%増加した。
  • 鼻形成術が110万件以上実施され、前年比21.6%増加した。
  • 唇の強調や口周りの手術が90万件実施され、前年比29%増加した。

 一方、胸の手術や身体、手足の手術は減少傾向。胸の手術は410万件(前年比5%減)、身体や手足の手術は510万件(前年比0.4%減)であった。脂肪吸引術は、豊胸術に代わり女性にとって最も一般的な手術となり、180万件が行われ、21年と比べて29%増となっている。男性では、まぶたの手術が最も多くなった。

 非外科的治療では、ボツリヌス療法が引き続き最も人気で、世界中で880万件以上が実施された。そのほかヒアルロン酸や脱毛なども人気となっている。

  • ヒアルロン酸注射は550万件以上実施され、前年比29%増加。
  • 脱毛は160万件以上実施され、前年比10.6%減少。

 特に、35歳から50歳の年齢層でボツリヌス療法が人気となっている。

日本の美容外科医は3050人と推定

日本の美容外科医の人数は世界3位と推定されている。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

日本の美容外科医の人数は世界3位と推定されている。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 2023年の美容医療手術の件数で最も多かったのは米国で、610万件以上が実施され、次いでブラジルで330万件が実施された。ブラジルは特に外科手術では210万件で世界最多。これらの国々は最も多くの美容外科医を擁し、日本、中国、インド、韓国が続く。日本の美容外科医は3050人と推定されている。

 美容医療手術は、病院で46.9%、オフィス施設で31.4%、手術センターで20.4%が行われている。

 医療観光も増加している。施術を受ける人のうち外国人の比率が高い国は、コロンビア、メキシコ、トルコ、シリア、タイが挙げられる。ISAPSの会長であるリナ・トリアナ医師は、「医療観光の人気が高まる中、規制や安全ガイドラインが国によって異なるため、学会認定の専門の美容外科医を選ぶことを勧める」と述べている。

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ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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