セラミドの正体とは?
わたしたちの肌の潤いは、主に「皮脂膜」「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質」の3つの組織によって保たれています。
このうちセラミドは細胞間脂質の半分以上を占めており、肌の細胞どうしの隙間を満たし、水分を逃がさないように繋ぎとめる極めて重要な役割をもっています。
セラミドが十分にある肌は乾燥しづらく強い肌といえるでしょう。
しかし、反対にセラミドが不足すると肌の乾燥が進み、ダメージを受けやすくなってしまうのです。
セラミドには乾燥対策の他にバリア機能を高める効果も!
人間の肌にはもともと紫外線や摩擦などの外的刺激から肌を守る「バリア機能」が備わっています。
セラミドは肌の乾燥を防ぐのと同時に、バリア機能の働きを高めるために重要な成分でもあります。
肌の内部がセラミドで満たされ、バリア機能がしっかり働いている肌は、外部からの刺激による肌荒れを招きにくくする特徴があります。
セラミドが存在する角質層を毎日のスキンケアでしっかりケアすることが、うるおった若々しい肌を手に入れるキーポイントになるでしょう。
セラミドと他の保湿成分の違いとは?
肌の保湿成分にはたくさんの種類がありますが、なかでも「ヒアルロン酸」「コラーゲン」は多くの方が知っているのではないでしょうか。
セラミド・ヒアルロン酸・コラーゲン、どれももともと肌に存在し、うるおいやハリを保つために重要な成分です。
セラミドは肌の一番上にある表皮とよばれる層にあり、スキンケアなどで補うことができるといわれています。
ヒアルロン酸・コラーゲンは肌の二番めの真皮という層にあり、スキンケアで補おうと思ってもほとんど届かないといわれています。
セラミドは肌に塗ることで効果が期待できますが、ヒアルロン酸・コラーゲン配合の化粧品はあくまでも肌表面を保湿するためのものであって、肌トラブルの改善には繋がりにくいといえそうです。
セラミドは年齢と共に減少する
セラミドは、肌のターンオーバーの過程で作られます。
ターンオーバーは20代で約28日周期といわれていますが、50代では45日周期になるともいわれています。
年齢を重ねるごとにサイクルが長くなり、新たにセラミドが作られる量も減ってしまうそう。
セラミド不足の肌は、肌のカサつきやつっぱり感、肌を守るためのバリア機能が失われ、ちょっとした摩擦などの刺激でも肌荒れしやすい、さらには小ジワやシミ・くすみを生じやすくなるなど、デメリットが多くあります。
日頃からスキンケアでセラミドを補うことは、エイジングケアやあらゆる肌トラブルを防ぐための重要なポイントといえるでしょう。
セラミド配合スキンケアは「ヒト型セラミド配合」の製品がおすすめ
化粧品内に配合されるセラミドはいくつかの種類があり、そのなかでも「ヒト型セラミド」は人の体内にあるセラミドにもっとも近く、バリア機能サポート効果が高いといわれています。
また、ヒト型セラミドは酵母を使って作られたものが多く、優れた保湿力・浸透力に期待できます。
肌のうるおい不足を感じている方は、ヒト型セラミドが配合された化粧品を選ぶことがおすすめです。
ヒト型セラミド成分名について
ヒト型セラミドは、全く同じ成分でも3通りの呼び方があります
ヒト型セラミド成分名一覧表
旧名称 | 新名称 | 医薬部外品配合名称 | 期待できる効果 |
セラミド1 | セラミドEOP |
なし |
保湿効果・バリア機能をサポート |
セラミド2 | セラミドNG |
N-ステアロイルジヒドロスフィンゴシン |
高い保湿効果 |
セラミド3 | セラミドNP | N-ステアロイルフィトスフィンゴシン | 保湿効果・小ジワへの働きも |
セラミド4 | セラミドEOH | なし | バリア機能を サポート |
セラミド5 | セラミドAG | なし | バリア機能を サポート |
セラミド6 | セラミドAP |
ヒドロキシステアロイルフィトスフィンゴシン |
保湿効果・シワへの働き・ターンオーバー促進 |
セラミド7 | セラミドAH | なし | 抗炎症・抗菌作用・皮膚に常在する菌のバランスを整える |
上記の表に書かれた成分名は全てヒト型セラミドです。
ちなみに「医薬部外品配合名称」は、その名の通り医薬部外品へのみ記載される名称になります。
近頃の主流はアルファベットを用いた新名称での表記方法ですが、化粧品の中には旧名称や医薬部外品配合名称を使ったものも。
これらの名称が書かれたスキンケア製品を選ぶことで、保湿力やバリア機能強化に期待が持てるでしょう。
高保湿! ヒト型セラミド配合おすすめスキンケア
ガウディスキンインナーモイストTAローション(医薬部外品・美白保湿化粧水)
出典:https://www.instagram.com/p/CJI11_LjJ79/
内容量・価格:180ml・6,600円(税込)
セラミドNG、セラミドNP、セラミドAP配合。
日本人医師によって開発されたドクターズコスメのガウディスキン。化粧水には、3種類のヒト型セラミドが配合されていて、数ある化粧水の中でもずば抜けた保湿力があると謳われています。
トラネキサム酸も配合されており、肝斑のケアも可能。さらに、抗炎症成分によりレチノール製品によるA反応の緩和もできるため、保湿ケアと同時に肝斑ケア・A反応対策ができる高保湿化粧水をお探しの方におすすめです。
トゥヴェール セラミドミルク
出典:https://www.tvert.jp/fs/tvert/284
内容量・価格:40g・3,550円(税込)
セラミドEOP・セラミドNG・セラミドNP・セラミドAG・セラミドAPと5種類のヒト型セラミドを4.5%と化粧品業界初の高濃度で配合。
乾燥が進み、デリケートで荒れやすくなっている肌をケアすると同時に、弱ったバリア機能の復活をサポートできると謳われています。
バリア機能を補強し、肌の保護力を高める作用に優れているので、季節の変わり目に肌荒れしやすい方・ハウスダストや花粉、マスクなどの肌刺激が気になる方にぴったり。
さっぱりとしたテクスチャーなので、ベタつきが苦手な方にもおすすめです。
ラブミータッチ スキンンバリアナノミルク
出典:https://dr-beautopia.com/products/20094-018/
内容量・価格:50ml・3,060円(税込)
セラミドNG・セラミドAP・セラミドNPの3種類のヒト型セラミドの他に、4種類のセラミドを配合。
水のようなテクスチャーのウォーター乳液です。
ナノ乳液化技術による高い浸透力があり、「ベタつくのに乾燥している」インナードライ肌でももっちりと吸い付くようになるほど保湿力が高いと謳われています。
セラミドと同様、肌のうるおいをキープするために重要な天然保湿因子や肌荒れサポート成分も配合されているので、肌が自ら潤う力が高まり、さらっとした使用感でもクリーム並みの保湿力があると評判です。
日中、メイクの上からなじませることもできるので、徹底的に乾燥対策・保湿ケアをしたい人におすすめといえます。
ロート製薬 ケアセラAPフェイス&ボディ乳液
出典:https://jp.rohto.com//carecera/promotion/carecera-ap/
内容量・価格:200ml・1,180円(税込)
セラミドEOP・セラミドNG・セラミドNP・セラミドAP・セラミドEOSの5種類のヒト型セラミドにくわえて、2種類の天然型セラミドも配合。
なめらかなテクスチャーで、肌に馴染みやすいのが特徴のフェイス&ボディ用乳液です。
比較的手頃な価格なので、初めてセラミドスキンケアを使う方でも挑戦しやすいでしょう。また、200mlと内容量もたっぷりなので、顔だけでなく全身くまなくケアしたい方にもおすすめの製品です。
セラミドスキンケアまとめ
セラミドは、肌のうるおいをキープし外部の刺激から肌を守るために、元々人間の肌に備わっているもの。紫外線などの影響や年齢とともに減少し、乾燥や肌荒れ・シワなどを作る原因のひとつになってしまいます。
しかし、セラミドは肌の表面に近いところに存在するため、スキンケアで補えるのが大きな特徴。化粧品に使われるセラミドにはたくさんの種類がありますが、特に効果的といわれているのが「ヒト型セラミド」です。
毎日のスキンケアにヒト型セラミドが配合された化粧品を取り入れて、乾燥や外的刺激に負けない強い肌を作りをしてみてはいかがでしょうか。