その他

老けて見える手の特徴はしみ、シワ、くすみ、血管の浮きが目立つ、乾燥しているような手。特にしみ、シワ、血管の浮きがある手はなんと20歳以上老けて見える印象を与えるという衝撃的な結果が出ました。これだけ老け見えポイントが高い手なのにエイジングケアで注力しているのは顔66.1%、髪38.5%、首26.3%に対して手は24.5%ほどに留まり、優先順位が低いという残念な結果に。

日常生活で「手」は結構人目にふれやすいもの。友人と食事をする時、電車のつり革につかまる時、キャッシュレス時代の今は支払いの時など、手元を見られる機会が激増しています。自分で意識しやすい顔や髪は念入りにお手入れしますが、手元は意外と見落としがち。「手の年齢はごまかせない」と言われるように、年齢や生活感が出やすいパーツですよね。

女性の老けは「顔」「髪」「手」からの印象が大きい

ある製薬会社が「女性の老け手に関する調査」と題したアンケートを20代~60代の女性800人に対して実施したところ、自他問わず老化を感じる部位は次のようになりました。 1位「顔」 2位「髪」 3位「手」 ちなみに自分の手の老化で悩んでいる人は38.2%なのに対し、他人の手を見て老化を感じた人はなんと73.2%にも及びます。多くの人が自分の手の老化は自覚していないのに、他の女性の手は気になってついつい見てしまう…ということですね。 老けて見える手の特徴はしみ、シワ、くすみ、血管の浮きが目立つ、乾燥しているような手。特にしみ、シワ、血管の浮きがある手はなんと20歳以上老けて見える印象を与えるという衝撃的な結果が出ました。これだけ老け見えポイントが高い手なのにエイジングケアで注力しているのは顔66.1%、髪38.5%、首26.3%に対して手は24.5%ほどに留まり、優先順位が低いという残念な結果に。 (引用元:ロート製薬https://www.rohto.co.jp/news/release/2019/0830_01/

手にシワができる原因とは?

手は皮脂腺が少ないため乾燥しやすく、シワやくすみなどの肌トラブルが起きやすいパーツです。更に体の末端にあるため血液が届きにくく新陳代謝も他の皮膚に比べて遅いため、ダメージを受けると再生に時間がかかるので老化があらわれやすい部位といえます。

紫外線によるダメージ

手は顔と同様に紫外線によるダメージを受けやすい部位です。光老化によって表皮が薄くなり血管浮きが目立ってしまう原因のひとつにもなるため、手にも日焼け止めを塗りましょう。手洗いで落ちてしまうため、手を洗うたびに塗り直すなどこまめに日焼け止めを塗ることを忘れないように。車の運転をする時はUV効果のある手袋を使用するのも有効的です。

手を老化させる手洗い

ウィルス対策で手を洗う機会も多くなってきましたが、肌がピンとつっぱるまで洗うのはNG。刺激の強い殺菌用のアルコール製剤は手を洗えない時だけにするなど、使い過ぎにも注意。自然乾燥やハンドドライヤーは手を乾燥させてしまうため、洗った後にはタオルやハンカチで水気を優しく拭き取りましょう。

水仕事や洗剤による乾燥

手洗いだけでなく女性は水仕事をする機会が多いため、手袋を使わないでいると手の皮脂をどんどん洗い流してしまいます。熱いお湯は皮脂膜を壊すので37~39℃のぬるま湯が適温。特に家事は毎日のことなので手を保護するためにも水に濡らさない対策のために、洗いものをする時だけでなく掃除や洗濯物を干すときにも手袋をすることをおすすめします。洗剤も石油系の合成界面活性剤を含むものは刺激が強いためできれば避けたいですね。

生活習慣や食生活の乱れによる肌代謝の乱れ

喫煙、睡眠不足、運動不足、高コレステロールや糖分の多い食事も、手荒れや血管の老化を引き起こす原因になります。一般的に年齢を重ねるにつれ血管壁は厚く弾力がなくなり太くなりますが、乱れた生活習慣はこの老化を更に加速させてしまいます。 規則正しい生活を心がけながら、肌の老化を防ぐ「抗酸化力」の高いビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンEを含んだ食べ物を食事に取り入れるのがおすすめ。時間が無い時や即効性を求める時にはサプリで摂取するのもひとつの手ですね。

日常生活でできるセルフケアは?

ハンドクリームの成分は目的別で

ケアに必要なハンドクリームのおすすめ成分をご紹介します。店頭には多くのハンドクリームが並んでいますが、香りやパッケージ、価格で適当に選ぶのではなく、自分の手の症状を見ながら必要な成分の含まれたクリームを使うことが大切です。この機会に今使っているハンドクリームの成分表を確認しておきたいですね。

高保湿成分:乾燥によるシワを防ぎ手に潤いとツヤを与えてくれる成分。軽い手荒れの予防にも

セラミド、コラーゲン、ヒアルロン酸、グリセリン、シアバター

エイジングケア成分:肌のハリを支えるコラーゲンの生成を促して、手のシワをケアする成分

レチノール、ビタミンC誘導体、ナイアシン、コエンザイムQ10、 プラセンタ、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE

肌のごわつき

角質層が硬くなってざらざらするときは尿素配合のハンドクリームがおすすめ。保湿効果とともに硬くなった角質をなめらかにする効果があります。ただしささくれや傷があるところはしみることがあるため避けた方が無難です。 これらのハンドクリームを使用する際にはシミの元となる油焼けに注意しましょう。例えばワセリン。精製度が低いものが紫外線と反応すると油焼け(光酸化)の原因となると言われています。純度が低い黄色ワセリンから不純物を取り除いたものが白色ワセリン、最も精度が高く医薬品扱いのプロペトがあります。 他にも酸化しやすいオイル(グレープシードオイル、ローズウッドオイル、馬油、亜麻仁油)が含まれているものもあるため、肌の弱い人や不安のある人は、クリニックや皮膚科で処方されたものを使うとよいでしょう。 クリームを塗る際には顔のお手入れと同様にまず化粧水を塗った後、手のひらでクリームを人肌に温めてから塗ります。冷たいバターよりも温めた方がパンにしっとり浸み込みやすくなるように、クリームもほんのり温めることで肌に浸透されやすくなり保湿効果もより期待できます。

くすみ対策にはピーリングを

古い角質を取り除くことで手に透明感を取り戻します。AHA(フルーツ酸)配合のピーリング石鹸を1~2週に1回程度使用します。最近では手の甲専用のピーリング剤も販売されているのでチェックしてみましょう。

クリニックで受けられるハンドケア施術

セルフケアではなかなか効果があらわれない、もっと早くシワを消したい、という方にはクリニックで受けるハンドケアの施術がおすすめです。

手の「しわ」「小じわ」「ハリ」「保湿」対策には?

エレクトロポレーション

微細な電流を流すことで一時的に細胞と細胞の間に隙間を作り、そこから美容成分を肌深層まで浸透させることで、高い導入効果が得られる施術法です。ヒアルロン酸やビタミンCなどただ塗るだけでは浸透しづらい美容成分を効率よく肌の奥深くまで浸透させることができ、導入する薬剤を選ぶことで様々な症状に対応が可能です。 またエレクトロポレーション治療は針を使用しないため痛みが苦手な方にもおすすめの治療ですが、電気が通るため軽いピリピリとした刺激を感じる場合があります。施術後は肌が乾燥しないようにしっかりと保湿してください。また成分が肌に入りやすくなっているため、刺激の強い洗剤などから手を守るためにも手袋をすることをおすすめします。

水光注射

メソセラピーという注射を細かく打つ手法をマシンで行う施術。皮膚を吸引しながら5~9本の極細針で真皮内に美容成分を細かく注射することで、顔全体に均等に浅く美容成分を注入できます。悩みに合わせて薬剤を選べるため、様々な肌トラブルに対応可能です。手の小じわやハリ、乾燥にはヒアルロン酸や成長因子(EGFFGFなど)がおすすめ。 痛みは少ないと言われていますが、手は顔に比べると皮膚が薄く骨が近いこともあり、痛みを強く感じることがあります。不安な方は事前に医師に相談し、痛みをコントロールする麻酔クリームを使うなどの対策をしてもらいましょう。施術後は手の甲に針の跡がプツプツと赤く見えることもあります。顔と比較すると手のほうが傷の治りが遅いため、針跡が赤くブツブツと目立つなどダウンタイムが長くなることがあります。気になる方は手袋などで保護してあげましょう。

エレクトロポレーションや水光注射で使用される薬剤の種類は?

お悩みや症状によって使用する薬剤が異なるため、事前のカウンセリングで医師としっかり相談して最適な治療を受けたいですね。数種類の薬剤を組み合わせて使用することもあります。

ビタミンA…肌質改善、くすみ、小じわ

ビタミンC…保湿、美白、美肌、透明感。メラニン色素の生成を抑制するため、シミや色素沈着を改善する。

プラセンタ…肌全体の若返りや肌の再生に効果的。保湿、美白、シミ、シワ、乾燥に

ヒアルロン酸…保水力の回復、乾燥の改善、ハリ感のアップ、くすみ

トラネキサム酸…メラニンの生成を抑制するため、くすみが気になる方に

成長因子…成長因子は細胞を活性化し増殖させて肌のハリや質感の改善を促します

手の「シミ」「くすみ」「美白」対策には?

光治療

光治療はIPLBBLと呼ばれる光を照射することで、症状を穏やかに改善させていく治療法。光の熱作用によって肌のコラーゲン生成を促して、ハリや弾力をUPさせます。顔ではシミの改善や美白などに使用される治療法なので、手のシミや関節のくすみなどにも効果を発揮します。一つの施術でシミから小じわまで複数のトラブルを同時に改善させる効果が期待できます。 痛みについては、水光注射と同様に、顔と比べると手のほうが痛みを強く感じる傾向にあります。また、濃いシミなど強く反応が出るところは他の部分と比較すると熱く感じるでしょう。シミが反応した部分は数日間シミが濃くなった後、徐々に剥がれ落ちてシミが消える、もしくは薄くなります。 ダウンタイムは顔よりも少し時間がかかり、1~2週間程度。1か月に1回を5回程度が目安で、継続的な施術がおすすめです。ルミナス社のフォトフェイシャルM22やサイトン社のBBL、キュテラ社のライムライト、シネロン社のフォトRFなど、使用される機器によって施術名が異なっています。

ケミカルピーリング

酸性の薬剤を肌に塗布することで、蓄積された古い角質や毛穴汚れを取り除き、肌のターンオーバーを促進させる治療法です。シミのもとであるメラニンの排出を促し、肌のキメやくすみを改善させるとともに、肌にハリや弾力をあたえるエラスチンやコラーゲンを増やします。 手のシミやくすみ、キメの粗さなどが気になる場合にはおすすめですが、乾燥や手荒れが気になる方はピーリングによって悪化してしまう可能性もあるため、おすすめできません。ピーリング後は角質層が薄くなり紫外線が浸透しやすくなっているので十分なUVケアが必要です。 特に手は紫外線にさらされやすい環境にあるため、日焼け止めをこまめに塗る、外出時に手袋をするなどの対策をしましょう。同時に水分も失われやすくなっているので保湿も忘れないように。お肌は約2週間で新しい角質細胞が作られるため1ヵ月に1回程度の定期的なお手入れを行うことがおすすめです。 サルチル酸マクロゴールピーリング、ミルクピール、グリコールコ酸ピーリングなど

血管の浮き(ハンドベイン)には?

ハンドベイン(Hand=手、Vein=静脈)とは手の甲の血管が浮き出て目立つ状態のことで、特に女性の場合は女性ホルモンの影響を大きく受けます。女性ホルモンはコラーゲンの生成を促進しますが20~30代をピークに分泌が急激に減少するため、肌の弾力を保つのに必要なコラーゲンやエラスチンを作り出す力が衰えていき徐々に皮膚が薄くなっていきます。 また、加齢の影響で皮膚の弾力や血管の周りの皮下脂肪も減少していきます。そのため静脈の青色がより目立つようになり、血管が浮き出て見えるようになるのです。ハンドベインは加齢の他にも皮下脂肪が少なく痩せている人、元々の遺伝的要因、激しい運動をする人も静脈が発達しやすくなるため症状が出やすいと言われています。

ヒアルロン酸などの注入

皮下脂肪が減少した部分にヒアルロン酸や自分の脂肪などを充填して、血管による凹凸を埋める治療法で、手の甲全体にふっくらとした膨らみをもたせることで血管の浮きを目立たなくします。持続期間はヒアルロン酸で6〜12か月程度(製剤の種類による)、脂肪注入の場合は半永久的だと言われています。 ※ハンドベインは血管外科、血管専門医などで硬化剤の注入やレーザーによる治療を実施しているクリニックもあります。

まとめ

手は家庭や仕事で毎日朝から晩まで休むこともなく働き続けているのに、あまりケアをしていないパーツではないでしょうか? しかし年齢や生活感があらわれやすいのに見過ごしがちな急所です。手元の印象を上げて若々しく過ごすためにも、毎日行う顔や髪のメンテナンスに「手」のケアも加えてみてはいかがでしょうか?

 

記事監修


山下真理子先生

京都府立医科大学を卒業して、医師に。 大阪市内で美容医療に携わりながら、医療教育にも従事。 コラムの執筆やモデル業の傍ら、17公式ライバーとしてライブ配信も行っている。

※マッサージや化粧品などの情報が記載されている場合は監修範囲に含まれません。

※執筆・掲載日時点の情報を参考に医師監修しております。

※当サイト記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。あらかじめ、ご容赦ください。

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