たるみ・しわ

顎にできる梅干しのようなシワ。加齢とともに消えにくくなってくるこの「顎の梅干しジワ」ですが、原因はオトガイ筋という筋肉によるものが大きいと考えられています。この記事では顎の梅干しジワの原因を詳しく解説するとともに、ボトックス注射など美容治療での改善方法や自宅でできるシワ対策についてご紹介します。

顎,しわ

顎にできるシワは、その見た目から「梅干しジワ」とも呼ばれます。力を入れると誰でもシワはできますが、加齢とともに普段の状態でも顎のシワが消えなくなってくることも。顎のシワは意外と目立つため、何としても改善したいですよね。

この記事では、顎のシワができる原因やおすすめの治療法をご紹介します。

「オトガイ筋」という筋肉が顎のシワを作る

 

顎がシワシワと梅干しのようになってしまうのは、「オトガイ筋」という顎にある筋肉がが原因です。口の周りに筋肉(口輪筋)があり、口輪筋の下部である下唇の部分から顎先にかけて伸びている筋肉がオトガイ筋です。

このオトガイ筋は、下唇を上に持ち上げるために使われる筋肉で、ここを過剰に使うことが梅干しジワの原因になると考えられています。

顎のシワができる原因は5つ

顎のシワは、オトガイ筋があるところにできるというキーワードをご紹介したので、ここからはいよいよ顎のシワの原因を解説します。シワと聞くと、スキンケアが関係してくると考える方も多いですが、主な原因は口周りに存在する表情筋が原因であり、スキンケアでは改善できません。

口の骨格や歯並び

下顎が上顎よりも後退している、もしくは上顎(前歯)が出っ張っているという骨格の場合、口が閉じにくく下唇を閉じるために力を使うため、オトガイ筋が緊張状態にある時間が長くなることで、顎にシワができやすくなります。

また、歯並びが悪いせいで噛み合わせに問題がある場合なども同様のことが起こります。

口呼吸

口呼吸をよくしてしまう方も、顎のシワの原因になりやすいです。口呼吸をしていると、自然に舌が下顎の方に下がっていきます。無意識なので分からないかもしれませんが、そのせいで口輪筋やオトガイ筋が緊張した状態になり、シワになっていく原理です。

自分で口呼吸をしてしまっていると自覚できる方はいいですが、気づかずに無意識で口呼吸になっている場合や、鼻詰まりなどで口呼吸がメインにならざるを得ない方は要注意です。口呼吸は、骨格も変えてしまうこともあるため、顎のシワという問題にとどまらない可能性もあります。

加齢による骨の萎縮

加齢によって筋肉が衰えるのはもちろんですが、実は骨もどんどん萎縮していきます。年を取るごとに顔の骨格全体が縮んでしまうことで、顎が後退していき、梅干しジワの原因となります。高齢の方の顎がシワシワなイメージを持っている方も多いかと思いますが、それは顎が小さくなっていっているからなのです。

日常の癖

日常の癖が、顎のシワの原因になることがあります。主に、頬杖や口の動かし方、寝るときの体勢が多いです。これらの癖で、顎の位置が下がる、オトガイ筋が余計に使われなくなるなどが原因になりシワが増えていきます。特に、寝ている間の時間は長く、シワが定着しやすいです。口を開けた状態で寝ている、歯ぎしりをするなどの習慣や癖がある方は、まずはその対策を行うといいでしょう。

オトガイ筋の使いすぎ

 顎のシワも、表情シワの種類なので、オトガイ筋をよく使う表情などをしているとシワが定着します。それも癖かもしれませんが、シワが定着して取れなくなってしまうことを考えると、気をつけたほうがいいでしょう。

顎のシワを改善するおすすめ治療

 

ここから、顎のシワを改善するためのおすすめ施術をご紹介します。顎のシワに最も効果的な2つを厳選しましたので、自分に合った施術を見つけましょう。

 ボトックス

表情じわの治療に効果的なのが「ボトックス注射」です。筋肉の緊張を緩和する作用のある注射で、顎のシワを改善するのに効果的です。ボトックスとは、「ボツリヌス菌」から抽出したたんぱく質成分で、筋肉の麻痺を起こさせる作用があります。顔面痙攣などの治療にも使われていますが、美容では筋肉の動きを止めることで、表情によるシワができなくなるという効果によるシワ治療として広く使用されています。

ヒアルロン酸のように深く刻まれてしまったシワに対する効果ではなく、あくまでも表情を作るときにできるシワへの効果となるので、シワの種類によっては効果がないことがあります。梅ぼしじわへのボトックス注射は、緊張しすぎたオトガイ筋を緩めるため、一番効果的な治療法だと言えます。

メスなどは一切使わず、細い針で注入するだけの手軽な治療で、ダウンタイムもほとんどなくシワの改善ができることで人気の治療です。使用している薬剤も、「ボトックスビスタ」のように国内で厚生労働省から製造販売承認を受けている薬剤があるため安全性も確立されています。腫れや赤み、内出血なども起こる確率は低いです。そのため、施術当日はメイクをして帰れます。

効果は、即日ではなく3日〜1週間かけて現れてきます。徐々にそこの筋肉が動かなくなってくることを実感できるでしょう。シワを作らないようにすることで、シワが深くなることを防ぐ効果もあるため、シワ予防としても注目を集めています。薬の持続期間は約4〜6カ⽉ですが、使用する薬剤の種類や施術した部位、施術者の技術によっても差があります。特に、筋肉をよく使う部分に関しては、効果の持続が短くなる傾向があります。

料金は、1単位30,000円~50,000円程度が相場です。施術範囲によって単位が変わるので、事前カウンセリングでしっかりと確認することが重要です。

ボトックスの注意点

ボトックスは、とても安全性の高い施術ですが、まれに赤みや内出血が起こることがあります。また、ボトックスは筋肉の緊張を緩める施術なので、表情が作りにくくなる、突っ張る感覚がするなどの副作用もあります。どれも一時的なものですが、可能性があると知っておくだけで、驚かずに済むでしょう。

ヒアルロン酸

たるみが原因の顎のシワの場合はヒアルロン酸注入が有効です。ヒアルロン酸は硬度に種類があり、顎のシワに有効なのは硬めのヒアルロン酸。弾力のある硬めのヒアルロン酸を注入することで、たるんだ顎の皮膚を持ち上げて、フェイスラインまで整えてくれます。そのため、加齢により顎付近のたるみも気になる方には、ヒアルロン酸の施術は一石二鳥となり得ます。

安全面では、細く柔らかい針が使用されるなど、なるべくヒアルロン酸の注入に負担がないように配慮されています。それでも多少の痛みは無いといえませんが、麻酔薬が入っているヒアルロン酸もあるので、痛みに弱い方は施術前に相談するといいでしょう。ヒアルロン酸は種類にもよりますが、半年〜2年ほどの持続期間があります。硬めのヒアルロン酸は持続期間が長い傾向にあります。施術時間はたったの10分ほどで終わり、腫れや赤みは約1日程度でほぼ引きます。

気になるのは料金ですが、ボトックスよりは金額が高くなります。使われる製剤や施術する医師の技術によっても金額が変わってきます。

80,000円~150,000円くらいの間が一般的でしょう。金額だけだと高めですが、持続期間が長いとすると、お得感すらありますね。

ヒアルロン酸の注意点

ヒアルロン酸の注入には、基本的にアレルギーや副作用はほとんどありません。元から体にある成分なので、とても安全だといえます。ただ、一言にヒアルロン酸と言っても、海外からの粗悪品などが存在することも事実です。クリニックで使用されているヒアルロン酸の種類を事前に確かめておくと、トラブルを回避できるでしょう。

施術の副作用として、注射針による内出血や腫れなどがまれに起こりますが1週間以内に治まることがほとんどです。ヒアルロン酸注射は施術する医師の技術によって、仕上がりに差が出ることもあるので、信用のできるクリニックを選ぶことが重要です。

自宅でできる顎のシワ対策

 

ご紹介した美容施術は、永久的なものではありません。そのため、日ごろから顎のシワを対策できたらと思いますよね。ここからは、自宅でできる顎のシワ対策方法を3つご紹介します。

口輪筋を鍛える

口の周りの、筋肉を鍛える方法です。年齢を重ねると、表情が自然となくなってきていませんか?口輪筋も、使ってあげないと衰えて顎のシワの原因になります。意識して動かすだけで、フェイスラインを綺麗に保つ効果がありますよ。

やり方は、口をすぼめる→笑顔の繰り返しです。発音でいうと、「う」「い」を繰り返すイメージ。口輪筋が動いていることを意識すると、意外と疲れるものです。何かをしながらでも簡単にできるため、挑戦してみてください。

 保湿 

顎のシワの原因で乾燥はそれほど大きくはありませんが、日ごろから顎もしっかり保湿してあげることはシワの予防になります。特に、加齢による顎のシワは、肌の水分が不足しがちなのでよりシワシワとした見た目になります。

口呼吸をしない

口呼吸も顎のシワの原因になるので、もし口呼吸が癖だという方は気をつけると対策になります。寝ている間など、無意識に口呼吸になってしまう方は、口呼吸防止のマウスピースを使うといいでしょう。

まとめ

顎のシワの原因や、おすすめの治療法をご紹介しましたがいかがでしたか?顎のシワの原因は、ほぼ口の骨格や歯にあることが分かりましたね。今回のおすすめ施術では、ボトックスとヒアルロン酸をご紹介しました。この2つは、医師が診察をし、シワの原因に適した治療を提案してくれることがあります。自分の希望する施術を伝えてもいいですが、しっかりとカウンセリングを受けて、より効果的な方法でシワのない美しい顎を手に入れましょう。

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記事監修

東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。
麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院 皮膚科・美容皮膚科を開設。副院長として勤務しています。
麻酔科標榜医、麻酔科認定医
高濃度ビタミンC点滴療法認定医
日本レーザー医学会会員
日本抗加齢医学会会員
点滴療法研究会マスターズクラブ会員
日本美容皮膚科学会会員

※マッサージや化粧品などの情報が記載されている場合は監修範囲に含まれません。

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