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肌質改善用途のヒアルロン酸「スキンバイブ」、米国で首ジワ対応で審査へ、バイオスティミュレーターの関心高まる可能性、アラガン・エステティックスがFDAからの申請受理を発表

カレンダー2025.7.14 フォルダー 海外
首の横ジワを改善。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

首の横ジワを改善。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 首のシワ改善を対象にした、バイオスティミュレーターの性質を持つと見られるヒアルロン酸製剤を承認していく動きが米国で起きている

 製造販売元の米国アラガン・エステティックスが2025年6月、ヒアルロン酸製剤「スキンバイブ・バイ・ジュビダーム(SKINVIVE by JUVÉDERM)」の首の横ジワへの適応拡大について、米国食品医薬品局(FDA)が審査の受理をしたと発表した。

 日本でもバイオスティミュレーターへの関心が高まる中、大手メーカーによる承認申請の動きが日本に波及する可能性もある。

首ジワで注目される適応の拡大

肌質改善への関心。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

肌質改善への関心。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • スキンバイブの特徴→
    フィラーの特徴ではなく、肌質改善を目的とする「バイオスティミュレーター」の特徴を打ち出したヒアルロン酸製剤。
  • 比較される製剤→
    PCL、PLLA、PDLLA、PDRNなどのバイオスティミュレーターやスキンブースターと同様に扱われる。
  • アメリカでの承認状況→
    すでに頬の滑らかさ改善で承認済み。今回、首の横ジワへの適応拡大を申請中。

 スキンバイブは、肌のへこみを物理的に埋める「フィラー型」の特徴を打ち出したヒアルロン酸製剤とは異なり、肌質改善を目的とする「バイオスティミュレーター」の特徴を打ち出した製剤といえる。

 スキンバイブは、PCL(ポリカプロラクトン)、PLLA(ポリ-L-乳酸)、PDLLA(ポリ-DL-乳酸)、PDRN(ポリデオキシヌクレオチド)などのバイオスティミュレーターやスキンブースターと同列に扱われ、利用が検討される場面が多い。肌のコラーゲン増加や水分保持を目的として使用されている。

 スキンバイブは、ヒアルロン酸を皮膚内に微小な点状に注入することで、肌の潤いとハリを回復させ、シワを目立たなくする。

 米国では、スキンバイブが既に頬に対する滑らかさ改善の適応で承認されている。今回、これに加えて、首の横ジワを対象に承認申請が行われた。これは臨床試験で効果が確認されたことに基づいている。同社によると、成人の被験者を対象とした試験では、注入の1カ月後に約80%が1段階以上の改善を示し、約90%が見た目の改善を実感した。副作用は軽度で、従来のヒアルロン酸製剤の安全性に関する情報と合うものだった。

 今後、承認されると、首の横ジワを対象とした初のヒアルロン酸注入用の製剤になる見通しだという。加齢や紫外線の影響により目立つようになる首の横ジワは、美容医療の中でも施術対象として関心の高い状態といえる。

ジュビダームビスタボライトと同成分

肌を滑らかで潤いあるものに。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

肌を滑らかで潤いあるものに。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)

  • スキンバイブと同一成分→
    スキンバイブは、日本国内で「ジュビダームビスタボライトXC」として2020年に承認され、2022年から販売されている製剤と同一成分。
  • 米国での動きと日本への影響→
    米国での首の横ジワへの適応拡大申請を受け、日本でも同様の動きが起こる可能性がある。
  • 厚労省の方針→
    2024年、厚労省は「承認された製剤を優先的に使用するように」との事務連絡を出しており、今後は承認製剤の活用が進む可能性がある。

 スキンバイブは、日本国内で2020年に「顔面および頸部の表面のへこみ修正および皮膚状態(保水性、弾力性等)の改善」を目的に承認された「ジュビダームビスタボライトXC」と同一成分の製剤となっている。ジュビダームビスタボライトは22年から販売開始されている。

 米国での首の横ジワへの適応拡大に向けた承認申請を踏まえると、日本でも何らかの動きが出てくる可能性がある。

 2024年、厚生労働省は承認された製剤がある場合には、未承認製剤よりも承認された製剤を優先的に使用するように事務連絡を発している。今後、明確な適応と臨床試験データを有する製剤の承認が進めば、日本でも承認製剤が主流となる可能性がある。首の横ジワの施術に関しても、日本国内で変化が生じる可能性がある。

 国内で、バイオスティミュレーターの性質を持った製剤が承認される動きが出てくれば、同様な施術への関心が一層高まることも考えられる。

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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