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済生会宇都宮病院が美容医療を導入、シミなどのレーザー治療は1平方センチメートル以下1万6500円、赤ら顔の全顔照射は1回2万7500円、自由診療専用エリアを開設

カレンダー2026.8.4 フォルダー 国内

 保険診療で地域の中心を担う病院が、美容医療を導入した。

 済生会宇都宮病院の発表によると、2026年8月4日、新たな診療エリア「PLUS Medical Wellness」を開設し、皮膚科領域の美容レーザー治療を始めた。医療の一分野として、美容医療が欠かせない選択肢になりつつあることを象徴する動きとなる。

自由診療専用エリアで美容レーザー治療を開始

高層ビルや住宅地が広がる宇都宮市中心部の風景。

宇都宮市内の風景。済生会宇都宮病院は、シミやそばかす、赤ら顔などを対象に、美容レーザー治療を自由診療で提供する。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 済生会宇都宮病院は自由診療専用エリアを開設し、皮膚科領域の美容レーザー治療を始めた。
  • シミやそばかす、赤ら顔などを対象に、皮膚科医が診断から照射、治療後の経過観察まで一貫して担当する。
  • レーザーで悪化する可能性のある肝斑や悪性病変を見分けるため、初診では原則として照射せず、適応を慎重に判断する。

 「PLUS Medical Wellness」は、済生会宇都宮病院の南館B棟1階に設けられた自由診療の専用エリアとなる。病院の案内によると、皮膚科領域の美容レーザー治療に加え、整形外科領域のPRP治療も行う計画で、PRP治療は2026年9月ごろの開始を予定している。

 美容レーザー治療の対象となるのは、シミ、そばかす、ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)、赤ら顔、静脈湖、汗孔角化症、口唇メラノーシス、老人性血管腫、クモ状血管腫など。ADMは頬などに現れる色素斑、静脈湖や老人性血管腫、クモ状血管腫は血管に関係する皮膚病変となる。

 同院では、皮膚科医がカウンセリングから診断、レーザー照射、治療後の経過観察まで一貫して担当する。

 病院の説明によると、一般にシミと呼ばれるものの中には、レーザー照射によって悪化する可能性がある肝斑や、まれに悪性の病変が含まれることもある。このため、照射前に皮膚科医が病変を見極め、治療が適しているかを判断する。

 済生会宇都宮病院の皮膚科では、太田母斑や異所性蒙古斑、乳児血管腫など、保険診療によるレーザー治療にも取り組んできた。こうした診療経験を、美容目的の自由診療にも生かす。

 太田母斑、異所性蒙古斑、乳児血管腫、単純性血管腫、外傷性刺青については、診察の結果によって保険診療の対象となる。一方、シミ、そばかす、ADM、肝斑などの美容目的の治療は自由診療となる。

 シミやそばかすにはQスイッチルビーレーザーを使用し、赤ら顔などの血管病変には色素レーザー「VBeamII」を用いる。VBeamIIは照射時に冷却ガスを噴射し、肌への負担や痛みを抑える仕組みを備える。

 初診では原則としてレーザー照射を行わない。問診と診察で治療の適応を判断し、治療内容や副作用、治療後の注意点を説明したうえで、2回目以降に照射する。

美容医療は生活の質に関わる医療の選択肢に

JR宇都宮駅の駅舎と駅前広場。

済生会宇都宮病院がある栃木県宇都宮市。地域の中核病院が、自由診療専用エリアで美容レーザー治療を開始した。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 初診料は5500円、再診料は2200円で、シミなどへの照射は1平方センチメートル以下で1万6500円。
  • 赤ら顔の全顔照射は1回2万7500円、5回セットは11万円で、料金はいずれも税込み。
  • 治療後には赤みや紫斑が残る場合があり、病変によっては複数回の照射が必要になる。

 病院の案内によると、美容レーザー治療の初診料は5500円、再診料は2200円。シミなどへの照射は1平方センチメートル以下で1万6500円となり、1平方センチメートルを超える場合は、1平方センチメートル追加するごとに1万1000円が加算される。赤ら顔の全顔照射は1回2万7500円、5回セットは11万円。いずれも税込みとなる。

 大都市部の医療機関が公表する料金と比べると、済生会宇都宮病院の美容レーザー治療は全般的に抑えられた価格設定と見られる。ただし、初診料や再診料、照射範囲の数え方、治療後の処置にかかる費用などは医療機関によって異なるため、総額では個別に確認する必要がある。

 シミやそばかすの治療後は、照射部位を軟膏とテープで約2週間保護する。赤ら顔ではテープによる保護は原則不要だが、赤みやほてり、紫斑が一時的に残る場合がある。治療回数は病変によって異なり、複数回の照射が必要になることもある。

 診療は火曜、木曜、金曜の午後と土曜の午前を予定し、予約はウェブで受け付ける。診察の結果によっては、別の治療法を提案したり、レーザー照射を見合わせたりする場合もある。

 地域の中核的な総合病院が、大都市圏に近い価格水準で自由診療を始めることで、美容医療の相場形成にも影響が出る可能性がある。価格に見合う医療体制とはどうなるかを考える上で参考にされそうだ。

 今回の導入は、保険診療で培った診断力や安全管理を美容医療にも生かし、美容医療を生活の質に関わる医療の選択肢として位置づける動きといえる。

参考文献

「Medical Wellness(メディカルウェルネス)」が開設します
https://www.saimiya.com/news/?id=3007

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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