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GLP-1関連の注射薬から「飲み薬」に切り替え、3カ月で体重平均4.1%減 194人の診療データ 開発元が研究データ発表

カレンダー2026.10.6 フォルダー最新研究

 肥満治療で注射薬を使った後、飲み薬に切り替えても体重減少を続けられる可能性が報告された。

 GLP-1関連の注射薬から、1日1回服用するセマグルチドの飲み薬「ウゴービ・ピル(Wegovy pill)」に切り替えた人を調べたところ、3カ月後の体重は平均4.1%減少していた。

 ノボノルディスクが2026年9月、欧州糖尿病学会(EASD)年次総会で発表した実臨床データだ。

注射から飲み薬へ、194人を3カ月追跡

GLP-1と書かれた注射ペンと錠剤が並べられている。

注射薬を続けにくい人で、飲み薬へ切り替えて体重管理を続ける選択肢が検討されている。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 研究対象→注射のセマグルチドまたはチルゼパチドから、飲み薬のセマグルチドへ切り替えた肥満・過体重の成人194人を調べた。
  • 対象者の特徴→切り替え時の平均体重は100.5kg、平均BMIは34.5で、高血圧や脂質異常症などの合併症を少なくとも一つ持っていた。
  • 治療の選択肢→注射への抵抗感や生活上の都合などで注射薬を続けにくい人に、飲み薬へ切り替える方法が検討されている。

 セマグルチドは、適応や剤形によって製品名が異なる。国内では、2型糖尿病に注射薬の「オゼンピック」と飲み薬の「リベルサス」、肥満症には注射薬の「ウゴービ」が使われている。海外では、体重管理を目的とした飲み薬のセマグルチド「ウゴービ・ピル」も発売されている。

 同じ有効成分で製品名が異なる例はチルゼパチドにもあり、国内では2型糖尿病に「マンジャロ」、肥満症などに「ゼップバウンド」が使われている。

 国内では、2型糖尿病治療薬などのGLP-1関連薬が、美容や痩身目的で適応外使用されるケースがあり、厚生労働省が注意を呼びかけている。一方で、海外では、体重を減らす効果のほか、がんリスクの低下や寿命延長との関連を示す研究結果なども報告されており、ヒフコNEWSでも継続的に伝えている。

 肥満治療では、注射薬が広く使われている一方で、注射への抵抗感や生活上の都合などから、飲み薬を希望する人もいる。

 今回の研究では、オンライン診療サービスを利用していた肥満または過体重の成人を対象に、診療記録などをさかのぼって分析した。

 対象となったのは、注射のセマグルチドまたはチルゼパチドから、飲み薬のセマグルチドに切り替え、その後3カ月間治療を継続した194人。平均体重は切り替え時点で100.5kg、BMIは平均34.5だった。

 対象者は糖尿病のない成人で、肥満または過体重であることに加え、高血圧や脂質異常症、睡眠時無呼吸症候群、心血管疾患などを少なくとも一つ持っていた。

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4割が体重5%以上減少

GLP-1と刻まれた白い錠剤が多数重なっている。

飲むタイプのGLP-1関連薬は、注射に抵抗がある人などで体重管理を継続する選択肢になり得る。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 体重減少→飲み薬に切り替えて3カ月後、体重は平均4.0kg、割合では平均4.1%減少した。
  • 5%以上減少→40.7%が体重を5%以上減らし、BMI30以上の人の割合も87.1%から65.5%へ低下した。
  • 生活面の変化→回答者の82.4%が何らかの改善を感じ、服のフィット感や食生活の改善なども報告された。

 飲み薬に切り替えて3カ月後、体重は平均4.0kg減少し、割合では平均4.1%減っていた。

 さらに、40.7%は体重が5%以上減少した。BMI30以上の肥満に該当する人の割合も、切り替え時の87.1%から3カ月後には65.5%へ低下した。

 対象者への調査でも、回答データが得られた人の82.4%が少なくとも一つの改善を報告した。

 約69%は「服のフィット感が良くなった」、約51%は「より健康的な食生活になった」と回答した。

 今回の結果から、注射を続けることが難しい人にとって、飲み薬に切り替えて体重管理を続ける方法が選択肢になる可能性が示された。

参考文献

People switching from weight-loss injections to Novo’s Wegovy pill lost 4.1% body weight on average after three months, according to real-world data presented at EASD2026
https://www.novonordisk.com/news-and-media/news-and-ir-materials/news-details.html?id=917136

3-Month Real-World Weight Outcomes Among Patients With Overweight or Obesity After Switching From Injectable Semaglutide or Tirzepatide to Oral Semaglutide for Weight Management: The OCTANE Study
https://sciencehub.novonordisk.com/congresses/easd2026/aronne.html

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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