
マイクロニードルRF。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
あごの下にたまった脂肪による「二重あご」の改善に、細い針と高周波エネルギーを組み合わせた「マイクロニードルRF」が役立つ可能性が報告された。
ブラジルの研究グループが2026年9月、美容皮膚科学誌で発表した。
極細の針から高周波を照射

あごがシャープになるか。画像はイメージ。(写真:Adobe Stock)
- 施術の仕組み→極細の針から高周波エネルギーを届け、組織を加熱してコラーゲン生成や組織の再構築を促す技術。
- 研究対象→あご下の脂肪の蓄積や皮膚のたるみがある男女16人。平均年齢39.2歳。
- 施術方法→針を2mm、4mm、6mmの深さに刺し、4週間隔で計3回施術。超音波検査などで変化を評価。
顔の輪郭は、皮膚のたるみや皮下脂肪の蓄積などによって変化する。特にあごの下は脂肪がたまることで膨らんで見え、二重あごの原因になる。こうした状態を改善する美容医療では、脂肪吸引などの手術のほか、皮膚や皮下組織にエネルギーを届ける機器を使った施術も行われている。
今回の研究対象となったマイクロニードルRFは、極細の針を皮膚に刺し、その先端などから高周波(RF)のエネルギーを届ける技術だ。組織を加熱することによって、コラーゲンの生成や組織の再構築を促すことが期待されている。ブラジルの研究グループは、複数の深さに高周波を届ける方法が、あご下の脂肪やフェイスラインに与える影響を検証した。
研究は2024年9月から2025年2月に実施された。対象は、あご下の脂肪の蓄積や顔の下部の皮膚のたるみが認められる男女16人。女性12人、男性4人で、平均年齢は39.2歳だった。
施術には、ブラジルメーカーによる「Megaderme Duo」というマイクロニードルRF機器を使用した。金メッキされた40本の微細な針を備えた先端部を使い、2mm、4mm、6mmの異なる深さに針を刺し、高周波エネルギーを加えた。
施術は4週間隔で計3回実施した。施術開始前と3回目の施術から約1カ月後に、超音波検査であご下の皮下組織や深部脂肪の厚さを測定し、写真による見た目の変化や施術を受けた人の満足度も調べた。
約7割で見た目も改善

肝斑は頬や額などに左右対称に現れやすい色素沈着で、紫外線やホルモン、皮膚の加齢変化など複数の要因が関係すると考えられている。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)
- 脂肪などの厚さ→あご下の皮下組織が平均5.5mmから4.4mmに約20%減少。深部脂肪も約9%減少。
- 見た目と満足度→16人中11人(68.8%)で二重あごの見た目が改善。15人(93.8%)が施術結果に満足。
- 痛みや副作用→施術中の痛みは平均6.5点(10点満点)。75.0%に赤みや腫れなどが発生したが、重篤な合併症は確認されず。
3回の施術後、二重あごの改善が見られた。
具体的には、あご下の皮下組織の厚さは平均5.5mmから4.4mmへと、約20%減少。さらに、あご下にある「広頸筋」という筋肉より深い位置の脂肪も、平均5.3mmから4.8mmへと約9%減少した。
下あごの左右の角に当たる下顎角付近でも、右側の皮下組織が4.4mmから3.4mm、左側が4.5mmから3.6mmへと減少した。
さらに、写真を使って二重あごの程度を評価したところ、16人中11人(68.8%)で改善が認められた。このうち10人は5段階評価で1段階、1人は2段階改善した。残る5人には変化が認められなかった。
施術結果については、16人中15人(93.8%)が「満足」または「非常に満足」と回答した。
一方、施術中の痛みは比較的強かった。痛みを0~10点で評価したところ平均6.5点で、16人中6人(37.5%)が強い痛みを報告した。研究では、施術前に塗るタイプの局所麻酔薬や鎮痛薬が使用されていた。赤みや腫れなどの副作用は、16人中12人(75.0%)に認められた。最も多かったのは赤み(62.5%)で、腫れ(31.3%)、しびれ(25.0%)、内出血(18.8%)と続いた。炎症後色素沈着やかゆみも、それぞれ12.5%に見られた。こうした症状は軽度で一時的なものと報告され、今回の研究では、重篤な合併症や対応が難しい異常は確認されなかった。
研究グループは、より多くの人を対象とした研究を行い、あご下の脂肪減少効果や安全性をさらに確認する必要があると指摘している。
参考文献
X. E. G. Garzon, G. R. Filippo, B. F. da Costa, P. R. de Gusmão, and A. de Almeida Filippo, “ Treatment of Facial Contour and Localized Submental Fat Using Multilayer Microneedling Radiofrequency,” *Journal of Cosmetic Dermatology* 25, no. 10 (2026): e71160.
https://doi.org/10.1111/jocd.71160
