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小陰唇縮小術を希望する女性、悩みは見た目だけではない 擦れや痛み、座るときの違和感も、スワンクリニック院長の福澤見菜子氏に聞く Vol.1

カレンダー2026.10.22 フォルダーインタビュー

 女性のデリケートゾーンの形や大きさを整える「婦人科形成」。話題となったNetflixシリーズ『ダウンタイム』でも描かれ、関心を集めた。その代表的な手術が、小陰唇の大きさを小さくする「小陰唇縮小術」だ。美容医療の一つとして行われているが、受診する女性の悩みは、必ずしも見た目だけではないという。スワンクリニック銀座(東京都中央区)院長の福澤見菜子医師に、受診する女性の悩みやその背景について聞いた。全4回の連載で伝える。(聞き手/ヒフコNEWS編集長 星良孝)

スワンクリニック銀座院長の福澤見菜子氏。白衣を着て、両手を組みながら婦人科形成についてインタビューに答えている。

小陰唇縮小術を希望する女性の悩みは、見た目だけでなく、擦れや痛みなど日常生活での不快感にも及ぶと話す、スワンクリニック銀座院長の福澤見菜子氏。(写真:編集部)

福澤見菜子(ふくざわ・みなこ)氏
スワンクリニック銀座院長

  • 婦人科形成の中心→小陰唇縮小術が代表的な手術。スワンクリニック銀座では婦人科形成510件のうち74%を占めた。
  • 受診する女性の悩み→大きさや黒ずみなどの見た目だけでなく、擦れや痛み、座るときの違和感なども。
  • 手術を希望する理由→日常生活の不快感を解消したいという希望が多く、特定の悩みを解決する目的で受診する女性も多い。

──そもそも婦人科形成とは?

福澤氏:婦人科形成とは、女性の外陰部、いわゆるデリケートゾーンの見た目を整える自費診療をまとめて呼ぶ言葉です。

 その中でも大半を占めるのが小陰唇縮小術です。当院のデータでは、婦人科形成の施術510件のうち74%が小陰唇縮小術でした。ですから、婦人科形成というと、小陰唇縮小術が中心だと考えていただいても、それほど間違いではないと思います。

 小陰唇は、腟の入り口の左右にあるひだ状の部分です。小陰唇縮小術は、その大きさや形が気になる場合に、余分な部分を切除して整える手術です。

──美容医療というと、外見をきれいにしたいという希望が中心に?

福澤氏:実際には、見た目の改善だけではなく、日常生活での不便さをなくすために小さくしたいという人が多いんです。

 当院で小陰唇縮小術を希望した1319人の問診票を調べたデータがあります。「何が気になりますか」と複数回答で尋ねると、小陰唇の大きさや黒ずみを気にしている人が多くいました。

 座っているときいるときの違和感、自転車に乗ったときにサドルとの間に小陰唇が挟まって痛いことなどが挙がります。人によっては擦れて切れてしまうこともありますし、タイトなパンツをはいたときに違和感があるという人もいます。

 そういう日常生活でのちょっとした不快感がきっかけになっているんです。

──日常生活での困りごとが、受診につながっている。

福澤氏:そうですね。何かが挟まっているような感じがして、「これは何だろう」と自分で調べるわけです。

 今はインターネットでいろいろ調べられますから、それが小陰唇だと分かり、小さくすることで不快感が改善する可能性があると知って、受診につながることが多いんです。

 私は形成外科専門医として、美容医療全般を手掛けてきました。美容整形の場合、目の手術をしたら次は鼻、その次は別の部位というように、いろいろなところを整えたいという方もいます。

 一方で、婦人科形成を受ける方は、外陰部だけが気になっていて、その悩みが解決すると満足する方も多いんです。もちろん、ほかの部分も整えたいという方はいらっしゃいますが、婦人科形成だけで完結する方も多いのが特徴だと思います。

  • 受診する年齢層→若い女性だけでなく、中高年の女性も増加。機能的な悩みを持つ女性の平均年齢は40.5歳。
  • 介護脱毛との関係→脱毛によって外陰部が見えやすくなり、それまで気にしていなかった小陰唇の大きさや形が気になる場合も。
  • 婦人科検診や介護への意識→外陰部を見せることへの抵抗感や、将来の介護を見据えて手術を相談する女性も。

──受診する女性の年齢層とは?

福澤氏:以前は比較的若い女性が中心だったと思いますが、最近は中高年の方も増えてきたように感じます。

 私が10年ほど前に前職で働き始めたころは、若い方が中心の施術でした。ところが、最近は介護を見据えて相談する方や、介護脱毛をきっかけに気になるようになった方もいます。

 必ずしも若い女性だけが受ける手術ではなくなってきていると思います。

 擦れや違和感などの機能的な悩みを持つ女性の平均年齢が40.5歳、大きさや黒ずみといった審美的な悩みを持つ女性が31.8歳というデータをまとめています。

──介護脱毛が、婦人科形成を考えるきっかけに。

福澤氏:最近は、将来介護を受けることを考えて、デリケートゾーンの脱毛をする方が増えています。

 脱毛すると、それまで毛で隠れていた部分が見えるようになりますよね。そうすると、今まで気にしていなかった小陰唇の大きさや形が気になるようになる方がいます。

 以前から何となく自分の小陰唇は大きいのではないかと思っていても、誰かに見せるわけではないから、そのままでよいと思っていた方もいます。

 ところが、ある程度の年齢になって、健康のことを考えて婦人科検診を受けようと思ったときに、外陰部を人に見せることが恥ずかしいと感じる方もいるんです。

──婦人科検診を受けることも手術を考えるきっかけに。

福澤氏:小陰唇が大きいことが恥ずかしくて、婦人科検診を受けることに抵抗があったという方もいます。でも、健康のことを考えると検診は受けたい。だから、先に形を整えてから受けられるようになりたいという方もいらっしゃいました。

 あとは、自分が将来介護を受ける前に、きれいにしておきたいという方もいます。

 そうした理由で相談する中高年の方は増えている印象があります。

──美容整形というより、日常生活の困りごとを解決したいという感覚に近い。

福澤氏:実際に受診する方は、比較的はっきりした悩みを持っていることが多いですね。

 「ここを直してほしい」という希望があって来院します。保険診療の延長のような感覚で、困っているから相談に来る方も多いんです。ただ、保険が効かないので自由診療のクリニックに来るということです。

 もちろん、自分の小陰唇が普通なのかどうか分からないので、とりあえず相談したいという方もいます。

 そもそも小陰唇は、ほかの人と比べる機会がほとんどない部分ですよね。普通がどのくらいなのか分からない。だから、自分は普通なのか、手術をした方がよいのか、一度診てほしいという方もいらっしゃいます。

──実際に手術を受けた女性の満足度は?

福澤氏:私自身、婦人科形成は満足度が高い施術だと感じています。それが、私がこの分野を多く手掛けるようになった理由の一つでもあります。

 美容医療は、ゼロをプラスにするようなものが多いと思います。でも、婦人科形成はどちらかというと、マイナスをゼロにするという感覚なんです。

 困っていたことがなくなるということです。

 それに、この部位は傷がきれいに治りやすいという特徴もあります。適切に手術すれば、手術を受けたことが分からないぐらいに仕上がることもあります。

 そういう意味で、私は非常によい手術だと思っています。(続く)

インタビューに答えるスワンクリニック銀座院長の福澤見菜子氏。形成外科専門医として婦人科形成や美容医療を専門とする。

スワンクリニック銀座院長の福澤見菜子氏。婦人科形成を専門とし、小陰唇縮小術などを手掛ける。(写真:編集部)

プロフィール

福澤見菜子(ふくざわ・みなこ)氏
スワンクリニック銀座院長。形成外科専門医、医学博士。2006年に慶應義塾大学医学部卒業。2008年に東京大学形成外科に入局し、関連病院で形成外科診療に従事。2012年に大塚美容形成外科千葉院院長、2017年に湘南美容クリニック松戸院院長、2019年に同赤坂見附院院長を歴任。2020年に医学博士を取得。婦人科形成手術、顔のアンチエイジング治療を専門とし、小陰唇縮小術や糸リフトなどを手掛ける。日本美容外科学会(JSAPS)および日本美容外科学会(JSAS)の正会員。日本形成外科学会、日本美容外科学会、日本抗加齢医学会などで婦人科形成や美容医療に関する研究発表・講演を行い、医師向けの技術指導にも携わる。2018年には米国形成外科学会(ASPS)の年次総会でOutstanding Presentation、Best Abstractを受賞。婦人科形成や美容医療に関する医学雑誌への寄稿も行っている。スワンクリニック銀座(https://fujinka.jp/)。

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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