男性専門医療脱毛「ウルフクリニック」経営関与の会社TBIが破産開始決定
ポイント
- 男性専門医療脱毛「ウルフクリニック」運営に関与したTBIが破産開始決定を受けた
- 負債総額は債権者1317人に対して、4億413万円
- 開設予定だった新宿院で、医師の辞退により開設届が届けられなかったことが破たんのきっかけに
男性専門の医療脱毛「ウルフクリニック」が突然店舗を閉鎖し、施術も返金も受けられない利用者が多く発生していた問題で、経営に関与したTBIが9月6日に破産手続き開始の決定を受けたことが明らかになった。東京商工リサーチが9月12日に伝えている。
開設届を出せない問題が転機に
ヒフコNEWSで何度も伝えているように、ウルフクリニックは全国で5つのクリニックを運営し、男性向けに安い料金で脱毛の施術をしていた。しかし、突然医院を閉鎖。利用者が路頭に迷う事態になっていた。
さらに、ウルフクリニックの経営に関わっていたTBIが破産手続きを申請し、再開の見込みが立たない状況になっていた。
結局、東京商工リサーチによると、TBIは9月6日に、東京地裁から破産開始決定を受けた。
負債総額は債権者1317人に対して、4億413万円となっている。
また、同じくTBIの倒産を報じている帝国データバンクによると、ウルフクリニック突然閉鎖の経緯についても触れている。
ウルフクリニックは22年の終わりに新たに新宿院を開く予定だったものの、TBIと業務委託契約を結び、新宿院を開設予定だった医師が辞退。開設から10日以内に行うべき開設届を届けられず、保健所が同クリニックに立ち入り調査する事態に陥っていた。
この問題がSNSで広がり、ウルフクリニックの評判が悪くなり、新規利用者が減り、既存の利用者の解約も続き、資金繰りが悪化していた。
23年3月頃にさらにクレジット会社からの入金も止まり、5月31日までに事業停止となった。
医師に対する訴訟の動きも
ウルフクリニックをめぐっては、被害者を対象として相談窓口を設置していたアディーレ法律事務所がこの7月19日、「東京、大阪、埼玉地方裁判所において、第1陣の集団提訴を行いました」と発表している。
原告110人が被告医師5人に総額2195万2500円の請求をする内容だ。
ウルフクリニック関連の問題はいまだに終息が見えない。
参考文献
(株)TBI(東京商工リサーチ)
https://www.tsr-net.co.jp/news/tsr/detail/1197981_1521.html
倒産速報記事 株式会社TBI(帝国データバンク)
https://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/4998.html
ウルフクリニック「経営関与の会社」破産へ、美容医療の信頼性に懸念抱かせかねない問題
https://biyouhifuko.com/news/japan/2002/
男性医療脱毛ウルフクリニック突然閉鎖も根は共通か、診療所の倒産が過去30年で最多、東京商工リサーチ調査
https://biyouhifuko.com/news/japan/1536/
医療脱毛クリニック突然閉院、SNSで嘆きの声、相談窓口の設置も
https://biyouhifuko.com/news/japan/1123/
男性専門医療脱毛ウルフクリニック閉鎖で、救済の動きが広がる
https://biyouhifuko.com/news/japan/1330/
脱毛サロン倒産急増、予約トラブルなど影響、帝国データバンク
https://biyouhifuko.com/news/japan/860/
男性医療脱毛ウルフクリニック突然閉鎖、女性も知っておきたいクレジット返金ルール
https://biyouhifuko.com/news/japan/1952/
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