幹細胞技術でロート製薬が受賞、美容医療の進化にも期待、第23回日本再生医療学会総会「再生医療イノベーションAward」
ポイント
- 第23回日本再生医療学会が、再生医療技術開発に優れた日本の4社を表彰
- 美容医療に関連する分野では、幹細胞培養技術を持つロート製薬が受賞
- 再生医療の安全性と有効性向上に向けた業界の努力が期待される
2024年2月1日、第23回日本再生医療学会は、国内における革新的な再生医療技術の開発に貢献した企業4社を表彰したことを発表した。美容医療の分野に関連して、幹細胞の培養技術を持つロート製薬が受賞社の1社となった。
多くの応用が考えられている再生医療
第23回日本再生医療学会総会は3月に新潟市で開催されるが、これに先だって「再生医療イノベーションAward」として日本発の革新的な技術を開発している企業を表彰する賞を公表していた。
このたび受賞した企業が次の通り発表された。
Established Company部門
- 株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリング → 移植技術の開発で知られ、医療現場においてはヤケド治療などで選択肢を増やしてきた。
- ロート製薬株式会社 → 目薬のメーカーとして広く認知されてきたが、幹細胞研究にも力を入れ、美容医療にも細胞などを供給している。
Startup Company部門
- シノビ・セラピューティクス株式会社 → iPS細胞を活用したがんの治療の技術を開発している。
- リジェネフロ株式会社 → iPS細胞を腎臓病の治療に応用しようとしている会社となる。
これらの企業はそれぞれの分野で再生医療の新しい応用の道を切り開いている。再生医療は多様で、そうした応用の一つとして美容医療も存在している。
自由診療での再生医療の改善に期待
ヒフコNEWSで報じているように、美容医療分野でロート製薬の活動が注目を集めている。この2月には、欧州で美容デバイスメーカーとの提携を新たに発表し、同社の美容医療に関連した動きがさらに加速している。
また、23年は、藤田医科大学との提携を発表し、23年10月、東京において自由診療専門の先端医療研究センターで、「再生・細胞医療開発講座」を開いた。
一方で、一般的に見ると、美容医療分野での再生医療は課題も多いことも指摘されている。国立がん研究センターは、自由診療で行われている再生医療の有害事象が実態よりも報告数が少ないと論文発表している。また、PRP(多血小板血漿)の治療では、その手法が医療機関ごとにばらついて、トラブルを起こす施設が少なくないことが問題視されることもある。
こうした状況の中で、学会の監視や指導の下で、優良な会社が認知されてくるのは良い動きだろう。美容医療を含めた再生医療がより安全かつ効果的に提供されることが期待される。
参考文献
【お知らせ】再生医療イノベーションAward 受賞企業について
https://www.jsrm.jp/news/news-14089/
第23回日本再生医療学会総会「再生医療イノベーションAward」受賞のお知らせ
https://www.rohto.co.jp/news/release/2024/0208_02/
美容医療の未来に?コスメ企業が医科大学と連携する新たなトレンド
https://biyouhifuko.com/news/japan/4151/
藤田医科大学が東京で若返り治療、10月に先端医療研究センター始動、美容医療の展開も視野に
https://biyouhifuko.com/news/japan/3548/
ロート製薬が欧州や中東、アフリカの美容医療へ、アイルランド「エマ・エステティクス」と提携、美容デバイス事業を加速
https://biyouhifuko.com/news/japan/5576/
自由診療で行われる再生医療の有害事象、国内調査が過少報告の可能性を指摘、国立がん研究センターなどのグループが報告
https://biyouhifuko.com/news/japan/4492/
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