フィラー注射やボツリヌス療法といった注入療法の効果が弱くなる「フィラー疲れ」に直面している人にとって、目や眉のリフト手術が効果的な解決策になり得る。
米国形成外科学会(ASPS)は2024年8月に、手術が一つの有効な選択肢となるという情報を提供している。
フィラー注射やボツリヌス療法に比べてコストやダウンタイムは増えるが、手術によって得られる効果は長続きし、より自然で美しい結果を提供可能と説明している。
目と眉を同時に引き上げるリフト手術
学会によれば、目と眉のリフト手術は、顔の2つの部分に同時にアプローチすることで、若々しい外見をリフトアップで実現する方法。
上まぶたを引き上げるのは上眼瞼形成術。下まぶたの涙袋や眼の下のたるみを解消する手術としては下眼瞼形成術がある。眼瞼形成術は、上まぶたのたるみや涙袋や眼袋を改善し、目の周りの印象を大きく変えることができる。
一方、眉リフトは、眉を引き上げることで、額のシワや表情シワを改善し、全体的な引き上げ効果をもたらす。これらの手術は、年を重ねた層に特に人気で、男女問わず年齢による変化に対応するために選ばれる。
学会の医師は、「年が重ねた層は、上まぶたのたるみや眉の下がりにより、疲れた印象が出やすく感じることが多い」という。眉のたるみやまぶたのたるみによって年老いた印象を持つ人も多く、こうした変化に対応するためにリフト手術が最適な選択肢であると説明している。
専門資格を持つ医師を選ぶ
学会によると、リフト手術を受ける際には、準備とアフターケアが成功の鍵となる。手術前には健康状態を整えて、手術後の回復期間中は十分な休息を取ることが重要という。
手術後の回復には少なくとも1カ月の「社会的ダウンタイム」が必要で、顔の状態が回復するプロセスは隠すことが難しいと指摘。十分な計画を立てる必要がある。つまり、外出や人前に出ることを控える時間的な余裕が求められることを意味する。
学会は、信頼の置ける医師を選ぶことが重要と強調する。国内外で美容医療に関連する専門資格が注目され、施術を担当する医師が資格を保有しているかどうかは施術を受ける際に検討する上で重要な選択基準の一つになる。日本国内で施術を検討する際にも、施術を担当する医師がどんな資格を持っているかは確認すると良いだろう。