バッカルファット除去 Vol.2　手術検討時に考慮すべき3つのポイント、米国美容協会が解説

　「バッカルファット除去（頬の脂肪除去）」は、頬の脂肪を取ることで、顔の輪郭を整える手術。治療に適した人はどのような人で、手術を検討するときに注意しておくべきポイントは何か。米国美容協会の解説を参考に3回にわけてお伝えしているが、今回は2回目。

　米国美容協会によると、バッカルファット除去は次のような人に適しているという。

• 頬に余分な脂肪がある、丸顔でぽっちゃりした顔を持ち、彫りの深いシャープな顔立ちを望む人

　前回見たように、この手術は顔の輪郭をシャープに整え、丸みを軽減することができるので、理にかなっているといえるだろう。

　他の美容外科手術と同様に、バッカルファット除去においてもカウンセリングは重要だ。手術を検討する人は、資格を持った美容外科医に相談し、自分自身に合った手術かを判断してもらうことが欠かせないという。そのときにビフォーアフターの写真を見せてもらうことで、手術の実際の結果を確認し、納得できるかをどうかを判断することも重要である。

　協会では、熟練した外科医を見つける場合に考慮すべきポイントを3つと、それぞれに実践すべき事柄を挙げている。

専門資格を持った医師を考慮

• 顔の美容整形外科、特に頬の脂肪除去に精通した医師を探す。
• 医師の経験や専門性について検討する。
• 手術を受けた人の話や口コミも参考にし、満足度や結果を理解。
• 医師の学歴、資格、専門的な組織への所属を調べる。
• 複数の外科医のカウンセリングを受けて、質問をしながら、自分の目標に合った手術かどうかを評価する。

外科医の経験を考慮

• 過去に手術を受けた人のビフォーアフター写真を複数保有しているかどうかを確認。
• 手術を受けて満足を得られた人の感想を提供できるかどうかを確認。
• 専門的な組織に所属しているかどうかを確認。
• 定期的に学会や勉強会に参加して最新の技術を習得しているかどうかを確認。
• 献身的なスタッフを擁する確立された診療体制を有しているかを確認。

手術を受けた人たちの声を考慮

　手術を受けた人の生の声を聞くことで実用的な情報を集め、手術を受けることでどのような結果が何を期待できるかを理解する。体験談から、全体的な満足度、回復プロセス、治療中に直面した課題について知る。

　バッカルファット除去の準備方法について、協会は次の通り解説している。

　まず、美容外科医と、自分自身の目標や期待について率直に話し合うことが重要になる。希望する結果をはっきりと伝えることで、手術を受ける自分自身と、手術する医師が目線を合わせることができる。例えば、彫りの深い、シャープな輪郭にしたいなどと伝えることで、医師は脂肪除去がどのように役立つかを具体的に検討することができる。

　前回紹介したように、手術のプロセスを理解しておくことが重要という。

　手術では、口の中を小さな切開を入れて頬の脂肪にアクセスする。頬の脂肪は慎重に取り除かれ、輪郭が整えられる。この手術は通常、局所麻酔が使われ、手術時間は通常1時間以内に収まる。手術後には腫れや青あざが出ることがあるが、これらは通常数日で収まる。手術結果には個人差があるため、具体的な効果は個々に異なる。

　手術を受ける前に注意事項として次のような点も挙げている。

　血液をさらさらにする薬やサプリメントの摂取は、手術時の出血のリスクを高めるため控えることが必要になる。また、喫煙は体の治癒能力を低下させるため、あらかじめ禁煙する。

　以上のような点は、日本で手術を検討した場合にも参考にしてよさそうだ。引き続き、同協会の解説に沿って、バッカルファット除去のプロセスなどを見ていく。