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バッカルファット除去 Vol.1 頬の脂肪を取り除く美容整形手術、顔の輪郭をシャープに、米国美容協会が解説

カレンダー2023.12.7 フォルダー連載・コラム

ポイント

  • バッカルファット除去は頬の脂肪を取り除くことで顔の輪郭をシャープに整える手術
  • 手術時間は30分~1時間で入院せずに外来で手術を受けられる
  • 腫れやあざ、しびれのほか、感染症を含めた手術に伴う潜在的なリスクもある

バッカルファット除去により輪郭がシャープになる。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 「バッカルファット除去(頬の脂肪除去)」は、頬の脂肪を取ることで、顔の輪郭を整える手術。治療のプロセス、利点や副作用はどのようになっているのか。米国美容協会の解説を参考に3回にわけてお伝えする。

入院せずに外来で手術を受けられる

バッカルファット除去では口の内側から脂肪を除く。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

バッカルファット除去では口の内側から脂肪を除く。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 米国美容協会によれば、バッカルファット除去は、頬の余分な脂肪を取り除く人気のある美容整形手術の一つ。

 この手術は、顔の輪郭をシャープに整え、若い印象を作り出すことを目的としている。

 頬の脂肪を取り除くことで、中顔面の丸みを軽減。美容外科手術の進歩によって、バッカルファット除去は顔の美しさを実現する確かな方法とされている。

 手術では、口の中を小さく切開し、頬の脂肪にアクセス。頬脂肪は注意深く取り除かれ、輪郭が整えられる。手術時間は通常30分から1時間程度。手術部位だけ薬が効く局所麻酔が使われる。

 通常、ダウンタイムは短く、迅速な回復が期待される。手術の最終的な効果は数週間以内に現れることが一般的。

 この手術は、次のような人に向いているという。

  • より鋭角な輪郭を希望する人
  • 自然なふっくらした顔立ちを持った人

 米国美容協会によれば、バッカルファット除去の利点は大きく2つある。

 一つは、よりはっきりとした輪郭を実現できること。頬の余分な脂肪を除去することで、スリムで整った顔立ちと顔の対称性を強調することができるという。そのため、より鋭角な輪郭を望む人にとって魅力的な選択肢になる。

 もう一つの利点は、自己肯定感の向上。丸い頬やぽっちゃりした頬にコンプレックスを抱いている人にとって、バッカルファット除去は自信を取り戻す手助けになり得るという。頬の脂肪を取り除くことで、自分の顔の見た目に満足感を得られるようになり、全体的な幸福感が向上する、と同協会は説明する。

 さらに、バッカルファット除去は手術が大がかりではなく、手術時間も短い。通常、外来で行うことができて、入院する必要がない。ダウンタイムも比較的短く、日常生活を早めに取り戻せるのは利点といえる。

腫れやあざ、しびれ、感染の可能性もある

手術に伴うリスクはある。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

手術に伴うリスクはある。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 頬の脂肪除去を検討する前に、潜在的なリスクと注意点を理解するが大切だ。米国美容協会によれば、施術は一般的に安全だが、一時的な腫れ、あざ、しびれ、感染が起こる可能性があることを覚えておくとよい。手術を受ける前に、資格と経験豊富な美容外科医に相談し、手術が適しているかを評価してもらうことが重要。また、手術の結果について過度な期待を持たないことも必要になる。結果は個人によって異なることもあるので、現実的な期待を持っておくことが重要だ。手術前後の適切なケアと美容外科医の指示に従うことが、潜在的なリスクを最小限に抑えるためには重要となる。

 引き続き、同協会の解説に沿って、バッカルファット除去について詳しく見ていく。

参考文献

「Buccal Fat Removal: What You Need to Know」
https://www.cosmeticassociation.org/buccal-fat-removal-what-you-need-to-know/

「2022年、美容医療の世界ランキング公開、第3位はまぶたの手術、第2位は豊胸術、前年に続く第1位とは?国際美容外科学会(ISAPS)調査」
https://biyouhifuko.com/news/world/3331/

「美容医療、どう選ぶ?専門家の意見とアドバイス、第46回日本美容外科学会総会・第148回学術集会」
https://biyouhifuko.com/news/japan/3296/

「カウンセリングで安心、美容外科手術前に医師に聞くべき、米国形成外科学会が勧める重要質問」
https://biyouhifuko.com/news/world/2351/

「美容医療の施術後の修正、実践と進化、第111回日本美容外科学会(JSAS)」
https://biyouhifuko.com/news/japan/1432/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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