2022年度、美容関連の消費者相談急増、エステ脱毛・破産と化粧品サブスクなど問題に
ポイント
- 2022年度の消費生活相談は、化粧品やエステティックサービスなど美容関連が急増した
- エステに関する相談は6970件(21年度)から2万2284件(22年度)へと3.2倍に増えた
- 化粧品では定期購入に関する相談、エステでは、脱毛に関する相談が多かった
国民生活センターが2022年度の消費者生活相談の状況を発表し、化粧品やエステティックサービスといった美容に関わる相談が多数寄せられていることが分かった。同センターが2023年8月9日に詳細を公表した。
エステ相談が前年の3倍超える
国民生活センターによると、22年度の相談件数は89万6000件となり、21年度と比べて約5万件増加した。定期購入、いわゆるサブスク関連の相談が10万2000件となり、21年度に比べて約4万件増え、全体の1割を占めるまでに拡大した。
「商品・役務等別」に見ると、21年度比べて特に増えた項目として、「化粧品」と「エステティックサービス」などに関わる相談が挙げられた。
具体的に数字を見ると、化粧品に関する相談は21年度は4万4845件だったが、22年度は7万9793件へと78%増加。エステティックサービスについての相談は21年度は6970件だったが、22年度は2万2284件と3.2倍に増加した。
化粧品では定期購入関連の相談多い
相談内容を見ると、化粧品については、SNSやインターネット上の広告をきっかけに購入したインターネット通販による定期購入トラブルなどが問題となった。
「SNSやインターネット上の広告を見てお試しのつもりで『化粧品』を注文したところ、定期購入が条件の契約だった」という相談が増加。
「『化粧品』の定期購入を注文し、後に解約しようとしたところ電話がつながらない」という相談などもあった。
一方で、エステティックサービスについては、脱毛エステに関する相談が8割以上を占めた。全体としては、解約の電話がつながらない、サロンの破産についての相談が問題になっていた。
「解約の電話をしているがつながらず、メールを送っても返事がない」
「契約したエステサロンが破産したが、請求が続いている」といった相談があった。
ヒフコNEWSでもエステの相談について伝えているが、エステの破産が増加し、トラブル相談が増えている状況が改めて確認された。契約前に慎重に検討するなど、トラブル回避の注意は重要だ。
参考文献
2022年度 全国の消費生活相談の状況-PIO-NETより-
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230809_1.html
エステ返金トラブル解決の実態とは?国民生活センターが公開した和解プロセス
https://biyouhifuko.com/news/japan/2296/
「エステティックサービスの解約・返金相談急増 その施術本当に必要?」
https://biyouhifuko.com/news/japan/304/
成人年齢18歳に、10代の脱毛エステや医療のトラブル相談が急増
https://biyouhifuko.com/news/japan/1696/
なぜ大阪のエステ脱毛は書類送検に?女性のやけど事件の背景を大阪府警に聞いた
https://biyouhifuko.com/news/japan/2131/
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