美容医療に関連した事故報告、消費者庁がヤケドと笑気中毒について公表
ポイント
- 消費者庁は毎週、消費者が巻き込まれた事故を重大とそれ以外に分けて報告
- 今回、美容医療に関連した事故2件を報告した。いずれも重大以外の事例だった
- 1件は医療脱毛に伴うヤケドで、もう1件は麻酔に関連する事故だった
2023年10月5日、消費者庁は、新たに美容医療で起きたトラブル事例について報告している。
新たに2件の事故報告
消費者庁は、毎週消費者が巻き込まれた事故について、重大事故と、それ以外に分けて報告している。その中には美容医療で発生したトラブルも含まれることがある。
ヒフコNEWSでも5月の脂肪吸引による死亡事故、9月の目の下のたるみ手術でまぶたが閉じなくなった事故、HIFU(集束超音波治療、ハイフ)によるヤケドの事故について伝えた。
※消費者安全法に基づいて、消費者事故のうち重大なものについて定期的に公表。
今回、消費者庁では、新たに美容医療で起きた事故2件を公表した。
そのうち1件は、医療脱毛に伴うヤケド。医療脱毛によるヤケドは、2022年9月30日に千葉県で発生したもので、皮膚科で行った医療脱毛の施術によって、腕にヤケドを起こしたという事例。
また、もう1件は美容外科手術で行われた笑気麻酔による中毒の事故。こちらは、23年6月12日に東京都で発生したもので、クリニックで全身脱毛の施術のために笑気麻酔を実施。この麻酔によって不穏状態になり、救急搬送されたもので、笑気中毒と診断された。
※不穏状態とは、興奮したり暴れたりする状態のこと。
リスクや副作用の情報の把握を
ヒフコNEWSでも伝えているが、美容医療のトラブルは23年度にハイペースで増加していることが問題になっている。
国民生活センターが美容医療のトラブルに関連して注意喚起をしたが、22年度は3000件を超え、23年度はさらにペースを速めている。
美容医療には、リスクや副作用も伴うことを理解して、施術に際してはその発生の可能性について知っておくことは重要になる。トラブルが起きたときに早めに対処を考えられるようになる。
施術を検討するときにはこのようなリスクについても事前の情報収集やカウンセリングで把握することが求められる。
参考文献
消費者安全法に基づく重大事故等以外の消費者事故等の事故情報データバンク登録について(10月5日)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/034976/
目の下のたるみ手術で重大事故、下まぶたが外に反り閉じられず、消費者庁公表
https://biyouhifuko.com/news/japan/3265/
脂肪吸引のリスク、施術後、気道閉塞で窒息死するケースも
https://biyouhifuko.com/news/japan/2966/
美容医療のトラブル急増、過去最多の相談件数に国民生活センターが注意喚起
https://biyouhifuko.com/news/japan/3141/
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