美容医療の未来に?コスメ企業が医科大学と連携する新たなトレンド
ポイント
- 日本の化粧品メーカーが医科大学と提携する動きが続いている
- 資生堂が中国で高く評価される形成外科関連の医院と提携
- ポーラ化成工業が獨協医科大学、ロート製薬が藤田学園と協力関係に
コスメ企業が医科大学と連携する動きが続いている。このような協力関係から美容医療の発展する可能性がありそうだ。
中国で高く評価される形成外科と提携
資生堂は2023年10月26日に、中国上海第九人民医院とパートナーシップを締結したことを発表した。同病院は中国で高い評価を受ける形成外科の医院。同社は、「メディカルビューティー領域の開発を目指します」と説明。また、次の通り、狙いについて解説している。
「資生堂は100年以上にわたり、スキンビューティーを軸に研究開発を行ってきました。両者のパートナーシップにより、上海九院の先進的なメディカルビューティー技術と豊富な臨床経験が、資生堂の最先端の肌研究の知見と組み合わされ、より革新的な商品とサービスを中国の消費者に提供していきます」
同社は、2022年に医療および化粧品向け遺伝子組換えコラーゲンの製造・販売会社に投資をしている。中国で開発された製品が世界展開する可能性もありそうだ。
皮膚科や再生医療などで協力関係
2023年10月30日には、ポーラ・オルビスグループのポーラ化成工業が、獨協医科大学と共同研究を開始したことを発表した。この研究は、皮膚内の化合物の分布を視覚的に示し、化粧品や医薬品の製品開発を目指す。
このほかロート製薬も2023年5月に、藤田医科大学を設置している藤田学園と合弁会社の設立を発表している。医療データの分析を通じて、研究開発を推し進める。ロート製薬は10月、藤田学園が東京に開設した先端医療研究センターで「再生・細胞医療開発講座」を開設している。
コスメ企業と医科大学の連携により、美容医療の分野が今後さらに発展する可能性が高まっている。
参考文献
資生堂、上海第九人民医院とパートナーシップを締結
https://corp.shiseido.com/jp/news/detail.html?n=00000000003703
ポーラ化成工業、獨協医科大学と皮膚浸透性の共同研究を開始 化粧品成分の皮膚内分布を把握し安全で効果的な化粧品の開発に弾み
http://www.pola-rm.co.jp/pdf/release_20231030.pdf
学校法人藤田学園とロート製薬株式会社が合弁会社設立、リアルワールドデータ事業に参入
https://www.rohto.co.jp/news/release/2023/0510_01/
藤田医科大学が東京で若返り治療、10月に先端医療研究センター始動、美容医療の展開も視野に
https://biyouhifuko.com/news/japan/3548/
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