止まらないGLP-1ダイエットブーム、厚生労働省が自治体に協力要請、糖尿病薬が不足
ポイント
- 厚生労働省が、糖尿病薬を使ったダイエットに関して注意を促している
- ダイエット目的でのGLP-1受容体作動薬が広がり、薬の不足が起きている
- 美容医療を受けるときのチェックリストが提供されている
GLP-1ダイエットブームが止まらないようだ。美容医療など自由診療で広がっている、ダイエット目的の糖尿病薬の使用に関連して、厚生労働省が2024年1月29日に注意を促している。
過去に発信した通知を改めて都道府県などの自治体に認識をするよう求めるものだ。
チェックリストでトラブル予防求める
今回、厚生労働省が「再通知」として発信したのは、20年11月に厚生労働省医制局地域医療計画課医療安全推進・医務指導室長通知として出されたもの。
冒頭の通り、発信した理由は、糖尿病薬を使ったいわゆる「GLP-1ダイエット」についての注意を促すこと。
消費者庁、厚生労働省、国民生活センターが示しているチェックリストと、トラブルに関連した情報は次の通り。
トラブル予防のためのチェックリスト
- 使用する薬などがどのようなものか、自分でも説明できますか? ⇒ Check 1
- 効果だけでなく、リスクや副作用などについても知り、納得しましたか? ⇒ Check 2
- ほかの方法や選択肢の説明も受け、自分で選択しましたか? ⇒ Check 3
- その美容医療は「今すぐ」必要ですか?最後にもう一度、確認しましょう。 ⇒ Check 4
▶ 4つ全てにチェックが入らなかった場合や、ほかに心配なことがある場合、希望していない施術を勧められた場合などは、改めて医師から十分な説明を受けた上で、もう一度、よく考えてから施術を受けるか決めましょう。
▶ もしも美容医療の施術を受けてトラブルが起こってしまった場合、迷わず、すぐに相談できるよう、裏面の「相談窓口」を確認しておきましょう。
出典:消費者庁、厚生労働省、国民生活センター
トラブルの紹介
- (1)日本肥満学会が肥満症治療薬の安全・適正使用に関するステートメントを公表しました!
- (2)国民生活センターが痩身目的等のオンライン診療トラブルについて注意喚起を行っています!
- (3)女性のみならず男性にも、美容に関する相談は上位にみられます!
参考にしてください ~美容医療に関する新情報~
医療機関等が「GLP-1ダイエット」等と称する療法について、注意喚起されています!
出典:消費者庁、厚生労働省、国民生活センター
ダイエット利用で薬が不足
ヒフコNEWSでも伝えているように、GLP-1受容体作動薬を使ったダイエットが広まっており、薬が不足する状態になっている。
厚生労働省は、「糖尿病治療薬を適応外使用した自由診療の増加により、当該糖尿病治療薬の在庫が逼迫していること及び痩身目的等のオンライン診療に係るトラブルが発生している」と指定している。
継続的に国が注意を促す状況になっているが、薬の人気は高く、依然として、オンライン販売するクリニックも存在している。問題は当面続きそうだ。
参考文献
美容医療サービス等の自由診療におけるインフォームド・コンセントの取扱い等について(再周知)
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/news/240130_gaku_infordosonsento.pdf
美容医療サービス等の自由診療におけるインフォームド・コンセントに関する説明用資材の改定について
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001168955.pdf
確認してください!美容医療を受ける前にもう一度
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04978.html
美容や痩身の目的なら納品しないよう……足りないGLP-1受容体作動薬、厚生労働省が全国に事務連絡
https://biyouhifuko.com/news/japan/4574/
体重減少効果で注目の「GLP-1薬」、まれながら重い副作用の報告、米国医師会雑誌が注意呼びかけ
https://biyouhifuko.com/news/world/4374/
「GLP-1ダイエット」広告、美容医療の新たな問題?厚労省が委員会で議論
https://biyouhifuko.com/news/japan/3731/
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