高周波により顔のヤケド、美容機器のリスク認識を、消費者庁が事故を公表
ポイント
- 消費者庁が高周波を使った美容医療によるヤケド事故を公表
- 愛知県のクリニックで高周波施術後のII度熱傷事故発生
- 美容医療のヤケドリスクは高周波のほか、ハイフやレーザーでも問題に
2024年2月16日、消費者庁は高周波を使った美容医療を原因としたヤケドの事故を公表した。
23年5月に愛知県で発生
消費者庁では、毎週、重大事故とそれ以外に分けて消費者が巻き込まれた事故を公表している。今回は、美容医療に関連した事故が、重大事故以外のトラブルとして明らかにされた。
消費者庁が公開した事故の概要は次の通りだ。
事故発生日 | 製品名等 | 発生都道府県 | 詳細 |
---|---|---|---|
令和5年5月30日 | 医療サービス(美容) | 愛知県 | クリニックにおいて、高周波照射による施術を受けたところ、顔にII度の熱傷。 |
この事故は23年5月、愛知県のクリニックで発生し、高周波による施術で、顔にII度のヤケドを引き起こしたという。高周波は、ラジオ波やRFと呼ばれ、電磁波を使って皮膚に熱を起こす施術となる。この熱が過剰に発生したために皮膚にヤケドを起こしたものと見られる。
※熱傷は重症度によって3段階に分類される。I度熱傷は表皮、II度熱傷はより深い真皮、III度熱傷は皮下組織までを損傷した場合をそれぞれ指している。
美容医療やエステで発生するヤケド事故
美容医療に関連した施術には、ヤケドのリスクを伴うことがよくある。国内では23年3月、ハイフ(HIFU、集束超音波治療)に関連したヤケド事故の詳細が公開され、ハイフによるヤケド事例が注目された。
また、医療脱毛においても、レーザー光照射によるヤケド事例が問題になっている。またエステでのヤケドも発生し、23年6月にはエステ脱毛によるヤケドで被害を受けた事例があり、関連したサロンの女性経営者らが書類送検される事態になった。
高周波による施術も、ハイフやレーザー光と同じようにヤケドのリスクをはらんでいる。美容施術を受けるときには、こうしたリスクを十分に認識して、問題が起きたときには迅速な対応が求められる。
参考文献
消費者安全法に基づく重大事故等以外の消費者事故等の事故情報データバンク登録について(2月16日)
https://www.caa.go.jp/notice/entry/036408/
エステティックサロンなどでの日本のハイフ関連事故の詳細明らかに、国の消費者安全調査委員会が報告書
https://biyouhifuko.com/news/japan/629/
医療脱毛で脇の広範囲にヤケド、消費者庁が報告、2023年5月に東京都で
https://biyouhifuko.com/news/japan/4334/
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