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「肌の糖化」対策に期待するスキンケア、くすみや肌の黄色っぽさ改善が上位、「肌を養う」「修復」など重視 シンガポールの研究グループが報告

カレンダー2026.10.3 フォルダー最新研究
卓上ミラーを見ながら、頬や口元の肌の状態を気にする女性。

消費者は糖化による肌変化を、シワや弾力低下よりも、くすみや肌色の変化として捉える傾向があった。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

 美容分野で「肌の糖化」という言葉を目にする機会が増えている。では、消費者は糖化による肌の変化をどのように捉え、スキンケアに何を期待しているのか。

 中国の女性を対象にした研究で、糖化対策として特に期待されていたのは、肌のくすみや肌の黄色っぽさを減らし、明るさを高めることだった。「肌を養う」「修復する」「肌やシミを明るくする」といったスキンケアの特徴も、糖化対策と強く結び付けられていた。

 化粧品企業(Groupe Clarins, Singapore)に所属する、シンガポールの研究グループが2026年9月、美容皮膚科学誌で報告した。

糖化への認識を調査

鏡の前でリップケアをしながら、肌や顔全体の印象を確認する女性。

糖化対策のスキンケアでは、「肌を養う」「修復する」「肌やシミを明るくする」といった特徴が重視された。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 糖化による肌変化の認識を調査→ 上海、北京、成都、西安の20~50歳女性800人を対象に、糖化と肌老化、スキンケアへの期待を調べた。
  • 研究は効果検証ではなく意識調査→ スキンケア製品そのものが糖化を抑えるかではなく、消費者が糖化と肌の変化をどう結び付けているかを分析した。
  • AGEsと黄みやくすみに注目→ 糖化で生じるAGEsは、コラーゲンや皮膚の状態に影響し、黄み、くすみ、シワ、弾力低下などと関係するとされる。

 糖化は、糖がタンパク質と反応し、その性質を変化させる生体内の現象だ。その過程でAGEs(終末糖化産物)が作られ、加齢とともに体内や皮膚に蓄積する。紫外線や糖分の多い食生活などが、その蓄積に関わる可能性も指摘されている。

 皮膚では、AGEsの蓄積がコラーゲンの構造や代謝に影響し、肌の黄色っぽさやくすみ、シワ、弾力低下などにつながることが報告されている。

 では、こうした「糖化」を消費者自身がどのような肌変化として認識しているのか。

 そこで研究グループは、まず上海在住の25~50歳の女性24人を4つのグループに分け、糖化による肌の変化や対策について話し合ってもらった。参加者はいずれも日常的にスキンケアやメイクを行い、糖化について知っている女性だった。

 続いて、上海、北京、成都、西安に住む20~50歳の女性800人を対象にオンライン調査を実施した。参加者はいずれも高価格帯のスキンケア製品を頻繁に使用し、日常的にメイクもする女性だった。

 調査では、糖化によってどのような肌の変化が起こると考えているか、また糖化対策のスキンケアにどのような効果を期待するかを尋ねた。

 なお、この研究はスキンケア製品そのものに糖化を抑える効果があるかを調べたものではない。消費者が「糖化」と「肌」「スキンケア」をどのように結び付けて考えているかを調べた研究となる。

シワや弾力より肌色への関心

鏡を見ながら頬に手を当て、肌の状態を確認する女性。

女性が手鏡を持ち、頬に触れながら肌の状態を確認している様子。記事では、肌の糖化に対するスキンケアへの期待として、くすみや肌の黄色っぽさの改善、明るさの向上が上位に挙がったことを紹介している。

  • 最も期待されたのは肌色改善→ 糖化対策では、くすみや黄色っぽさを減らし、輝きや明るさを高める効果への期待が上位を占めた。
  • 「肌を養う」が最重視→ スキンケアの特徴では、「肌を養う」が最も重視され、「明るくする」「修復する」といった要素も糖化対策と強く結び付けられた。
  • シワより黄み・くすみを意識→ 糖化はコラーゲンや弾力にも関係する一方、消費者は主に肌の黄みやくすみ、明るさといった見た目の変化として捉えていた。

 800人への調査で、糖化対策として期待された効果の上位は、肌のくすみを減らすこと、黄みを減らすこと、輝きを増すこと、明るさを高めること、肌色を均一にすることだった。

 特に「くすみを減らす」は60%、「肌の黄色っぽさを減らす」は58%が選択した。糖化を自身の肌の悩みとして挙げた141人に限ると、「肌の黄色っぽさを減らす」は70%、「くすみを減らす」は63%に上った。

 研究グループがスキンケア製品の特徴との結び付きを調べると、スキンケア製品の特徴では、「肌を養う(nourishing)」と表現されるケアが最も重視されていた。分析では、「肌を養う」という特徴だけで、回答者の期待の約50%をカバーすると推定された。

 次いで、「肌全体やシミを明るくする」「修復する」といった特徴が続いた。特に糖化を自身の肌の悩みとして認識している女性では、「修復する」という特徴が、「肌やシミを明るくする」よりも重視される傾向が見られた。

 興味深いのは、糖化が生物学的にはコラーゲンや弾力、皮膚のバリア機能などにも関係するとされている一方、消費者は「シワ」や「弾力低下」よりも、黄みやくすみ、明るさといった見た目の肌色変化と強く結び付けていたことだ。

 糖化を肌の悩みとして挙げた141人のうち、94%が糖化対策としてスキンケア製品を使用していた。最も多かったのは美容液で68%。こうした糖化対策のスキンケアを使っている人の満足度は89%だった。

 女性が糖化と結び付けた黄みやくすみは、実際にこれまでの研究でも糖化に伴う皮膚変化として報告されている。一方、コラーゲンの変化や弾力低下、皮膚バリア機能への影響は、肌色の変化ほど強く意識されていなかった。糖化は消費者にとって、主に「肌色の変化」として捉えられていることが浮かび上がった。

参考文献

Shi S, Chua K, Lua BL. Consumer Perceptions of Glycation-Induced Facial Skin Aging and the Role of Skincare Products. *Journal of Cosmetic Dermatology*. First published September 18, 2026. doi:10.1111/jocd.71203.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jocd.71203

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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