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ピコ秒レーザーで「リフトアップ+肌質改善」 2波長を組み合わせ3回治療、弾力や毛穴、シワなど改善 肝斑が一時悪化した例も

カレンダー2026.10.5 フォルダー最新研究
ピコ秒レーザーとみられる美容医療機器を頬に照射される女性。

顔のたるみや肌質改善を目的に行われるレーザー治療のイメージ。(出典:Adobe Stock)

 顔のたるみや肌質改善を目的に、2つの波長を組み合わせたピコ秒レーザー治療を行ったところ、肌の弾力や毛穴、シワなど複数の項目で改善が報告された。

 韓国の研究グループが2026年9月に発表した。

1064nmと532nmを組み合わせ、4週間隔で3回治療

美容医療機器を頬からあごにかけて当てられている女性。

ピコ秒レーザーなどを用いた肌質改善治療では、弾力や毛穴、シワなど複数の項目が評価される。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 2波長のピコ秒レーザーを3回照射→ 1064nmと532nmを組み合わせ、顔のたるみなどがある20人に4週間隔で計3回治療した。
  • 深部と表層の両方に作用→ 1064nmでは主に皮膚の深い部分、532nmではより表面に近い肌質や色調への作用を狙った。
  • 12週間にわたり変化を測定→ 肌の弾力、メラニン、赤み、毛穴、シワなどを機器で評価し、医師と参加者による見た目の評価も行った。

 顔の老化では、コラーゲンや弾性線維などが変化し、肌の弾力低下やたるみ、毛穴の目立ち、細かなシワ、肌色のばらつきなどが現れる。

 今回使われたピコ秒レーザーは、短い時間幅で光を照射し、皮膚内部に微細な刺激を与える。研究グループは、こうした刺激によって皮膚の組織が作り替えられ、弾力や肌質の改善につながる可能性があると考えている。

 今回の研究では、韓国・中央大学病院(Chung-Ang University Hospital)で20人を対象に前向き試験を実施した。平均年齢は57.6歳で、女性19人、男性1人。8人には治療前から頬の肝斑があった。

 使用したのは、1064nmと532nmの2波長に対応するピコ秒Nd:YAGレーザー「スカルピオ(SCULPIO)」。1064nmでは主に皮膚の深い部分への作用を狙い、続いて532nmを照射して、より表面に近い肌質や色調の改善を目指した。

 治療は顔全体に4週間隔で計3回行った。研究開始前と4週後、8週後、12週後に、肌の弾力、メラニンや赤み、毛穴やシワなどを機器で測定した。医師による見た目の評価と、参加者自身の満足度も調べた。

弾力は早い段階から変化、毛穴やシワも改善

頬に赤い照射光を当てる美容レーザー治療を受ける女性。

ピコ秒レーザー治療では肌質改善が期待される一方、肝斑がある場合には一時的な悪化にも注意が必要となる。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)

  • 弾力は4週後から改善→ 肌が伸びた後に戻る力に関する複数の指標が早い段階から改善し、その変化は12週後まで続いた。
  • 毛穴やシワ、色調にも変化→ 12週後には毛穴、シワ、色素、メラニン、赤みなどの指標が改善し、肌のつやにも変化が見られた。
  • 肝斑の一時的悪化に注意→ 重い有害事象はなかったが、もともと頬に肝斑があった2人で一時的な悪化が確認され、その後は追加治療なしで改善した。

 結果で目立ったのは、肌の弾力の変化だった。

 専用機器で測定すると、肌が伸びた後に戻る力に関する指標は4週後から改善し、その改善は12週後まで続いた。

 肌色にも変化があった。メラニンの程度を示す数値は80.1から12週後に67.7へ、赤みを示す数値は201.3から169.3へ低下した。いずれも明確な変化が確認されたのは12週後だった。

 顔の画像分析では、毛穴のスコアは58.9から12週後に53.45、シワは28.95から26.05、色素は37.20から32.75へ低下し、いずれも改善を示した。肌色やつやを示す数値も上昇しており、弾力だけでなく複数の肌の状態に変化が見られた。

 医師による5段階の見た目の改善評価は、12週後に平均4.70だった。参加者自身の満足度も5段階で平均4.50と高かった。

 安全性では、一時的な赤みが見られたほか、治療前から頬に肝斑があった2人で肝斑が一時的に悪化した。いずれも追加治療をせずに改善し、重い有害事象は確認されなかった。

 研究グループは、2つの波長を組み合わせたピコ秒レーザーによって、肌の弾力だけでなく、毛穴やシワ、色調、つやなどにも改善が見られたとしている。今回の研究は20人を対象にした小規模な試験であり、今後さらに検証が必要になる。

 なお、この研究は、今回使用したレーザー機器のメーカー、韓国レーザーオプテック(Laseroptek)の資金提供を受けており、著者の一人は同社のコンサルタントを務めている。論文では、同社は研究計画、データ収集および解析、論文作成などには関与していないとしている。

参考文献

Y. H. Lee, S. W. Sung, J. Y. Hong, and K. Y. Park, “ Facial Lifting and Skin Rejuvenation Using a Dual-Wavelength Picosecond Nd:YAG Laser in Asian Skin: A Prospective Pilot Study,” Journal of Cosmetic Dermatology 25, no. 10 (2026): e71206.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/jocd.71206

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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