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シミやシワのできやすさに個人差があるのはなぜ?背景に遺伝子の違い、日本メナード化粧品が発表

カレンダー2023.8.27 フォルダー最新研究

ポイント

  • シミやシワのできやすさといった肌質の背景にある遺伝要因を分析
  • 特定の遺伝的な特徴が、肌のターンオーバーの速度を左右していると発見
  • 遺伝子を調べることで肌質を予測でき、美容に応用可能と考えられた
肌質には個人差。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

肌質には個人差。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 シワやシワのできやすさには個人差があるが、その背景には遺伝子があるようだ。日本メナード化粧品が2023年8月24日に発表した。

肌質の個人差を左右する遺伝要因

肌の特徴。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

肌の特徴。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 シミやシワのできやすさという肌質に個人差があるのは、紫外線にどのように当たったかという環境要因だけではなく、生まれつきの遺伝要因が関連している。

 日本メナード化粧品を中心とした研究グループは、肌が次々と生まれ変わる皮膚の新陳代謝(肌のターンオーバー)の特徴を決定づける遺伝要因に着目し、肌のターンオーバーに関わる遺伝要因の研究を進めた。

 そこで同グループは、約600人の遺伝情報を解析して、ターンオーバーの速度と関連性が高い遺伝的な特徴を解析した。人が持つ約30億のDNA配列を調べて、肌のターンオーバー速度を左右するDNA配列の差、一塩基多型(SNP)について調べるものだ。

※DNAはアデニン(A)、チミン(T)、グアニン(G)、シトシン(C)の4種類の塩基がつながった約30億塩基の鎖で構成されている。塩基配列は大部分が共通しているものの、一部に個人差があり、1カ所だけの差が大きな体質の差になることがある。例えば、お酒を飲めるかどうかは、ある1カ所の塩基の違いで差が生まれる。今回の研究は、この遺伝子の塩基の差を調べたもの。この一つの塩基の差のことを「一塩基多型」と呼び、SNPと略される。今回の研究もSNPについて調べているが、ここでは分かりやすくするためあえて単に遺伝子と呼ぶ。また、このSNPによる要因を遺伝要因と呼ぶ。

肌質の予測につながる発見

肌質に合わせた対処。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

肌質に合わせた対処。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 こうして判明したのは、「rs2278431」と名付けられた特徴的なDNA配列が、肌のターンオーバーの速度に関連していること。

 肌のターンオーバーが遅いと、シワやシミができやすくなるなど、肌の悩みの個人差にもつながると考えられた。今回判明した遺伝的な特徴を調べると、ターンオーバーの速度を予測できる。

 研究結果を生かすことで、個人の肌質に合った美容を理解することが可能になる可能性があるようだ。

参考文献

日本メナード化粧品、表皮のターンオーバー速度の個人差を見極めるDNAの特徴を発見
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000056.000048666.html

Okuno R, Inoue Y, Hasebe Y, Igarashi T, Kawagishi-Hotta M, Yamada T, Hasegawa S. Genome-wide association studies in the Japanese population identified genetic loci and target gene associated with epidermal turnover. Exp Dermatol. 2023 Aug 8. doi: 10.1111/exd.14908. Epub ahead of print. PMID: 37551986.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37551986/

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Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

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