美容研究の最前線、NMN8週間試した14人の体に見られた変化とは?慶應義塾大学が発表
ポイント
- NMNは加齢に対抗する効果が期待され、サプリメントが人気
- 動物実験での効果が報告されてきたが、人での研究が求められている
- 慶應義塾大学の研究グループが8週間飲み続けた安全性を報告
美容医療でも注目されているNMN(ニコチンアミド・モノヌクレオチド)は、長期間飲み続けたときの安全性についてのデータが限られていたが、最近の慶應義塾大学の研究グループが安全性に関する研究結果を報告した。これは2024年1月24日に発表されたものだ。
NMNは長く飲んでも大丈夫?
NMNはビタミンBの一種で、動物実験により、内臓に存在している長寿遺伝子「サーチュイン」を活性化し、加齢に伴う病気のリスクを抑えられる効果が示されている。
NMNは美容医療分野でも人気のサプリメントとして販売されているが、人間を対象にした研究はほかのサプリメントと比べると数が限られている。
慶應義塾大学の研究グループは、19年に世界で初めて、人間がNMNを1回服用したときの体内代謝を確認した。
今回、同研究グループは14人の健康な日本人の成人男性14人を対象に、8週間毎日朝食前に250mgをNMNを飲んでもらい、長期的な摂取の安全性や有効性について調査した。
8週間飲み続けた人で好ましい変化も
こうして明らかになったのは、NMNが安全に8週間飲み続けられ、加齢に伴う健康問題に対処できる可能性があることだ。
この研究結果は次のようにまとめられる。
- 安全性 → 8週間のNMN摂取は安全であることが確認された。
- NAD+の増加 → NAD+という加齢により減少する物質が増加していた。
- 血糖値への影響 → インスリンの過剰な状態が改善する人が見られた。
この研究は、NMNが8週間という長期間安全に摂取でき、血糖値の改善につながる可能性が示している。
NMNの有効性や安全性はさらに検証する必要はあるが、今回の日本の研究はNMNを理解する上で参考になるだろう。
参考文献
抗老化候補物質NMN長期内服の健康成人における安全性が明らかに https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/2024/1/24/28-156288/ NMN摂取でアンチエイジング効果は?NAD+をはじめ体内の変化を促進 https://biyouhifuko.com/news/research/2608/ NMNの視力への好影響が示されるも、歩行や握力の改善は認められず、大阪大学の研究 https://biyouhifuko.com/news/research/869/ 美容目的のサプリメントに変調あり、美容から健康へのシフト?富士経済の調査 https://biyouhifuko.com/news/japan/4092/ 看護師覆面座談会vol.6 「その施術本当に大丈夫?医療関係者は絶対にやらない 怪しい施術I」 https://biyouhifuko.com/news/column/3402/【訂正】 ・見出しの表記がNMMと記載されていましたが、正しくはNMNです。お詫びして訂正いたします。(2024/1/31)
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