中国で美容医療の利用が拡大してきた様子が、過去10年間の受診記録からも改めて浮かび上がった。
北京の専門病院では、注入系美容医療の年間外来受診件数が約4倍に増えていた。
中国の研究グループが2026年10月、美容皮膚科学誌に研究成果を発表した。
美容医療の年間受診件数が約4倍に

中国・北京の都市景観。美容医療専門病院の研究では、同じ年に2回以上受診する人の割合が、2015年の17.6%から2024年には27.2%に上昇していた。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)
- 調査対象→中国・北京の公立美容医療専門病院で、2015~2024年の10年間に注入系美容医療の外来を受診した2万9437人、延べ4万8798件の記録を分析。
- 年間受診件数→2015年の3259件から2024年には1万3700件へと、10年間で約4.2倍に増加。
- コロナ禍後の変化→2022年にいったん受診件数が落ち込んだものの、2023年以降に大きく増加し、2024年には調査期間中で最多に。
中国では、美容医療の市場が拡大している。
美容外科手術に加え、ボツリヌス療法やヒアルロン酸製剤を使った注入治療など、手術を伴わずに見た目を整える美容医療も広がっている。
今回、研究グループは、北京にある公立の美容医療専門病院で、2015年から2024年までの10年間に注入系美容医療の外来を受診した2万9437人、延べ4万8798件の記録を分析した。
その結果、年間受診件数は2015年の3259件から2024年には1万3700件へと、約4.2倍に増加していた。
特に増加が目立ったのは、コロナ禍を経た2023年と2024年だった。2022年にいったん落ち込んだ受診件数は、その後大きく増加し、2024年には調査期間中で最多となった。
年2回以上受診する人の割合も上昇

中国・北京では美容医療の利用が拡大している。市内の美容医療専門病院の受診記録を分析した研究では、注入系美容医療の年間受診件数が10年間で約4.2倍に増加していた。画像はイメージ。(出典:Adobe Stock)
- 繰り返し受診→同じ年に2回以上受診した人の割合は、2015年の17.6%から2024年には27.2%に上昇。
- 研究の限界→薬剤や施術内容の記録は含まれず、受診件数の増加がそのまま施術件数の増加を意味するわけではない。北京の1施設での調査という制約も。
- 日本への影響→中国で美容医療の利用が広がる中、アジア全体の市場や施術の動向がどう変化し、日本にどのような影響を及ぼすかも関心事に。
同じ年に繰り返し受診する人の割合も高まっていた。
年間2回以上受診した人は、2015年には17.6%だったが、2024年には27.2%に増加。同じ施設を繰り返し利用する人が増えている様子もうかがえる。
今回の記録には実際に使用された薬剤や施術内容が含まれておらず、受診件数の増加がそのまま施術件数の増加を意味するものではないものの、美容医療の利用が拡大している状況を捉える手掛かりとなる。
日本でも美容医療市場の拡大が続く中、施術を繰り返し受ける人にとっては、その頻度や継続の仕方も一つの関心事となる。中国での美容医療の盛り上がりが、今後アジア全体の市場や施術の動向にどのような変化をもたらし、日本にどう影響していくのかも気になるところだ。
参考文献
Ouyang R, Jia X, Zhang Z, et al. Long-Term Real-World Utilization and Continuity Patterns in Injectable Aesthetic Dermatology: A 10-Year Single-Center Study. Journal of Cosmetic Dermatology. 2026;25(10).
https://doi.org/10.1111/jocd.71234
