フォトフェイシャルは、シミはもちろん、たるみやシワなど様々な肌悩みの解決へと導く施術です。止めると「老ける」という噂もありますよね。
フォトフェイシャル(光治療)の効果は?10年継続する意義とはの記事によると、学会や美容医療セミナーなどで紹介されるBeforeとAdterの写真を比較すると、10年間定期的に治療を受け続けたAfter写真の方が、美肌で若々しく見えるそう。
定期的なメンテナンスとしてフォトフェイシャルを選ぶことで、「劣化」「老ける」の悩み解決へと導いてくれるかも?!
そこで今回はフォトフェイシャルが効果的だと考えられる理由をご紹介します。
フォトフェイシャルとは?施術内容とその仕組み

フォトフェイシャルとは、ルミナス社m22による光治療の呼び名であり、光のエネルギーを用いて肌を美しくすることを目的とした、最先端スキンケアの美肌治療です。医療機関のフォトフェイシャルは、エステサロンのフラッシュケアとは出力が大きく異なります。光治療はIPL(Intense Pulsed Light)やBBL(Broad Band Light)と呼ばれる特殊な光を照射することで、様々な肌トラブルを改善することができるといわれています。
※ここでは、光(IPL)治療と表記して進めていきます。
どんな仕組み?
光(IPL)治療は、照射した光が肌トラブルの原因となるターゲット(メラニンや毛細血管など)に到達すると、シミのもとであるメラニン色素にダメージを与え、ターンオーバーによって排出しやすくするという仕組みです。
同時に、コラーゲンを増生して肌のキメや質感を整え、ハリのある肌に近づけることが期待でき、回数を重ねることで肌全体の悩みを総合的に改善していく効果があるといわれています。
光(IPL)治療最大の特徴はダウンタイムがほとんどないことで、シミの部分が一時的に濃くなる、赤みが少し出るといった程度のため、日常生活に支障が出ません。ただし、1回の照射による効果が緩やかなため、通常3〜4週間毎を目安に5回程度の治療が必要になることが多いです。
光治療(IPL・フォト)の治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧
劣化したと感じることの多い肌症状例
- しわ
- たるみ
- 毛穴の開き、黒ずみ
- しみ、そばかす
- くすみ
肌が劣化したと感じるような症状の主な原因は、生活習慣や誤ったスキンケア、紫外線などがあげられます。特に紫外線は劣化原因の8割を占めるといわれているのです。
【症状別】光(IPL)治療の効果

たるみ
頬や目の下、下あごのたるみは、コラーゲンやエラスチンといった弾性繊維の減少により、真皮が薄くなることが原因となります。真皮のハリを保っていたコラーゲンやエラスチンが弾力を失い、密度が低下すると、肌を支える土台となる部分が揺るぎやすくなることでたるみが目立つようになるのです。
ハリの強化には、光(IPL)治療で肌を刺激、活性化し、コラーゲンの生成を促すことは効果的だといわれますが、かなり進行したたるみにはあまり効果を感じられないこともあります。リフトアップにはハイフやRF(高周波)の照射が適応になることもあるため、医師の診断の上、肌状態にあった施術を選ぶと良いでしょう。
しわ
しわは「表情じわ」と「乾燥じわ」など、症状ごとに様々な呼び方があります。
表情じわとは、ほうれい線、目尻、眉間、額など、表情を作ったときに表れるしわのことを指します。乾燥じわは、主に表皮の乾燥によりいわゆる「ちりめんじわ」ができている状態です。また、表情を動かしていない時でも目立つしわは、真皮の中でハリを保つ働きをするコラーゲンなどの成分が減少し、弾力が失われることで発生しています。
紫外線や加齢、糖化などによってコラーゲンはダメージを受けますが、その一方で年々コラーゲンの生成量が少なくなっていき、肌の弾力は失われていきます。さらに、ターンオーバーが乱れ、肌のバリア機能が低下すると乾燥を招き、しわが増えたように感じやすくなるのです。
光(IPL)治療により、真皮層の線維芽細胞が熱によって活性化し、コラーゲンの生成量が増やすことでしわの改善が期待できます。しかし、深いしわには、高い効果が期待できません。効果が期待できるのは、皮膚の比較的浅い層にある、小じわ、ちりめんジワです。
表情じわには筋肉の緊張をゆるめることで筋肉の収縮を抑制し、シワをできにくくする治療方法であるボトックス注射が、コラーゲンが断裂してできてしまった深めのシワには、皮膚内部から凹み部分を持ち上げる効果のあるヒアルロン酸注射などが有効だとされています。
しみ
しみは、紫外線などの影響で皮膚表面にメラニン色素が蓄積している状態です。
光(IPL)治療により、光エネルギーがメラニンに反応し、熱エネルギーとなることでダメージを与え、メラニンを体外へと排出します。小さめのシミやそばかすなどはダウンタイムほとんどなしに薄くする効果が期待できます。大きさが直径1cmを超えるような大きめのシミに対する反応はあまり良くなく、また治療を重ねることで薄くなったシミには反応しづらいとされています。その場合はQスイッチレーザーやピコレーザーによるスポット照射との併用が有効です。
目の下のクマ
目の下のくまは、青クマ、茶クマ、黒クマ、赤クマなど、大きく4種類に分けられます。
茶クマの原因:紫外線ダメージや、摩擦刺激により、一時的にメラニン色素が沈着している
青クマの主な原因:疲れや睡眠不足による目元の血行不良:黒クマの原因:目の下の脂肪(眼窩脂肪)による皮膚の凹凸
赤クマの原因:静脈・動脈両方のうっ血が原因
光(IPL)治療は、色素沈着やくすみを改善する効果が期待できるため、茶クマには有効ですが、他のクマにはあまり効果がないことが多いでしょう。
くすみ
肌がくすんでいる原因は様々ですが、古い角質が溜まったり、皮膚表面のキメが乱れたりすることがくすみの原因だと考えられています。これは、加齢にともないターンオーバーの周期が乱れやすくなり、本来はがれ落ちるはずの古い角質が表皮に蓄積してしまうことによって起こります。光(IPL)治療は、熱作用で細胞を活性化することで肌のターンオーバーも正常化するので、くすみの改善にも効果が期待できます。光(IPL)治療を繰り返し受けることで、肌全体のくすみが改善して明るいトーンになり、肌質にもハリやツヤ、弾力などが増加して透明感のある肌へと導いてくれます。
毛穴の黒ずみ
毛穴の中で代謝して剝がれた古い角質と皮脂が混ざり、角栓(コメド)となって毛穴を詰まらせていることが原因です。放置するとどんどん大きくなっていくので、古い角質や毛穴に詰まった皮脂や汚れに対してのケアと同時に、皮脂の過剰分泌を抑えることが重要となります。
光(IPL)治療は複数の肌トラブルの改善に効果がありますが、詰まった角栓を取り除くことはできないため、頑固な毛穴の黒ずみに関しては、効果があまり感じられません。そのため、毛穴の黒ずみには、古くなった角質を剥がれやすくしながら肌の新陳代謝を促すピーリングや、毛穴の汚れを特殊な機器を使用しながら取り除くハイドラフェイシャルが効果的だといわれています。
毛穴の開き
開いた毛穴の引き締めには、光(IPL)治療で肌を刺激、活性化し、コラーゲンの増生を促すことで改善が期待できます。
ただし、重度のにきび跡による毛穴の開きなどには、光治療による効果を実感しにくいため、毛穴に特化した治療と組み合わせた方が効果的です。
毛穴治療は、フラクショナルレーザーや極細の針を真皮層まで通し、創傷治癒力を利用して肌の再生を図るダーマペン、コラーゲン増生効果が高いとされているマッサージピールなどが効果的だといわれています。
光(IPL)治療が老けると言われる理由
光(IPL)治療は、シミやくすみ、そばかすなどの肌トラブルを改善に導き、肌にハリやツヤを与えることで若々しい印象をもたらす施術として人気があります。
しかし、一方で「光(IPL)治療を受けると老ける」という声も聞かれます。
基本的に老けることはないのですがそう言われてしまう2つの理由をご紹介します。
一時的にシミが浮き出てしまうため
光(IPL)治療を受けた直後、一時的にシミが濃くなったように見えることがありますが、これは治療がうまく作用しているサインのひとつです。照射された光がメラニン色素に反応することで、シミがマイクロクラスト(痂皮)と呼ばれる薄いかさぶたのような状態になります。これにより、もともと目立ちにくかったシミが一時的に浮き上がったように見えるのです。
ただし、これは一時的なものであり、3〜7日程度でマイクロクラストが自然と剥がれ落ちることで、徐々にシミが薄くなったり、完全に消えたりすることもあります。こうした変化はターンオーバーの速度とは直接関係がなく、光治療の結果としてのメラニンの変性と排出反応によって起こるものです。
施術後の肌ケアを怠ってしまうため
光(IPL)治療は、光を肌に照射することでメラニン色素や赤みに反応し、シミやくすみの改善に加えてコラーゲン生成の促進による美肌効果も期待される治療法です。
施術後の肌は一時的にデリケートな状態にはなりますが、術後のケアとしては「保湿」と「紫外線対策(=日焼け止めの使用)」が基本です。過剰なスキンケアを求められるわけではなく、通常のスキンケアを丁寧に行うことで問題ありません。
一部で「老化が進む」といった情報が見られることもありますが、光(IPL)治療自体が肌老化を招くということは基本的に考えにくいです。
後悔しない光(IPL)治療を受けるポイント
光(IPL)治療は、正しく治療を受けることで、シミやくすみ、肌のトーンアップなど、様々な肌悩みの改善が期待できる施術です。
しかし、その効果を最大限に引き出し、後悔しないためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
きちんと肌診断をしてくれるクリニックで受ける
光(IPL)治療を受ける際は、まず肌診断機を使って肌の状態をしっかり確認してくれるクリニックを選ぶことが大切であり、とくに注意が必要なのが「肝斑」です。
見た目だけでは判断が難しいこともあり、光治療を受けるとかえって悪化してしまうリスクがあります。
隠れた肝斑や他の疾患を見逃さないためにも、施術前に医師が肌診断機を用いて慎重に診断してくれるかどうかは、クリニック選びの重要なポイントです。
やりすぎに注意する
光(IPL)治療は継続することで肌質改善が期待できる治療法ですが、過剰に行うと逆効果になることもあります。
特に「月1回ペースを何年も継続」すると、肌のバリア機能が低下し、ハリがない“ビニール肌”のような状態になることもあるとされています。
シミやくすみが気になる初期段階では定期的な施術が有効ですが、ある程度効果が見られた後は、3〜6ヶ月に1回程度のメンテナンスで十分でしょう。
医師がきちんと診てくれるかどうか
施術前に医師が肌の状態を確認せず、すぐに照射へ進むクリニックは要注意です。
光(IPL)治療は一見ライトな治療に見えますが、光の当て方や出力設定を間違えるとリスクを伴う施術です。
特に肝斑やニキビ跡、敏感肌などがある場合は、その日の肌状態に応じて調整が必要なため、毎回の施術前に医師がしっかりと診察を行い、適切なアプローチをしてくれる体制があるかどうかは非常に重要です。
フォトフェイシャルは肌悩みにトータルアプローチできる
光(IPL)治療は、コラーゲンの生成を活性化して、様々なお肌の悩みをトータルに改善に期待ができる治療法です。ただ、効果が穏やかで、照射回数を重ねることが必要となるので、症状によっては効果を感じるまでに時間がかかるケールもあります。お肌の悩みがピンポイントの場合は、それぞれの症状に特化した治療法と組み合わせての治療を考るとよいでしょう。









