手がしわしわなるほどに乾燥する原因
手が乾燥する原因とその症状をご紹介します。
ハンドソープが肌に合っていない
今、手洗いの目的は「感染症対策」に最も比重が置かれています。しかし、殺菌・除菌効果に優れたハンドソープは皮脂除去作用も高いものが多く、手のバリア機能を低下させてしまうため、手荒れの原因になりやすいのです。
バリア機能が低下した状態でハンドクリームを塗っても、皮膚の内部から水分が逃げだしカサつきが治りにくいため、手を洗う度に乾燥が進んでいると感じる場合はハンドソープの見直しをするとよいでしょう。
手の乾燥が気になる時は穏やかな洗浄成分配合のハンドソープがおすすめ
手が乾燥しやすく敏感肌の方は、肌に優しい洗浄成分である「アミノ酸系」や「両性界面活性剤」配合のハンドソープがおすすめです。
ボトルの成分表に、以下の成分が配合されているかをチェックしてくださいね。
アミノ酸系
- ココイルグルタミン酸Na
- ココイルグリシンK
- ラウロイルメチルアラニンNaなど
両性界面活性剤系
- コカミドプロピルベタイン
- ラウロアンホ酢酸Na
頻繁なアルコール消毒
最近は感染症対策のため、手指をアルコール消毒する機会が増えています。
アルコール消毒は感染症対策には効果的ですが、菌とともに肌表面の皮脂膜まで取り除いてしまうことがあります。
皮膚が健康な状態であれば皮脂膜はしばらくすると回復しますが、頻繁にアルコール消毒を繰り返すと皮脂膜が十分に回復できず、角質層の中の水分が蒸発して皮膚の乾燥が進行します。
このため、常に手が乾燥した状態になってしまうのです。
保湿しながら消毒したい人は「ラポリス モイスチャライジングハンドサニタイザー」
参照:https://lapolis.jp/lapolis-moisturising-hand-sanitiser/
保湿しながら消毒したい方は、「ラポリス モイスチャライジングハンドサニタイザー」がおすすめです。
このアイテムは、消毒効果にスキンケア成分プラスされた薬用保湿剤で、肌に長くとどまるジェルがオイルベールとなり、肌をしっとりなめらかに整えてくれます。
ベンザルコニウム塩化物0.05%(有効成分)とアルコール30%配合で、手指消毒効果も◎
保湿成分スクワランやビタミンC、ビタミンE配合のため、消毒で手が乾燥して荒れがちな方、ハンドクリームが手放せない方におすすめです。
お湯で手を洗っている
顔と同様に、手もお湯で洗うと皮脂が洗い流され、肌の水分保持機能が弱まってしまうため乾燥しやすくなります。
水で洗うと手の乾燥が緩和されるといった意見もありますが、寒い時期に水で洗うのがつらい場合は、少し冷たい、もしくはぬるいと感じる温度で洗うとよいでしょう。
また、水仕事などで長時間手が水に触れる場合は、ゴム手袋などで刺激から保護してくださいね。
ひどい手の乾燥を感じる前に保湿すると効果的
乾燥予防に欠かせないのは、皮膚の水分量と油分量のバランスを整えることです。
水仕事や指先を酷使した後は、ハンドクリームやジェルなどで指先にうるおいを与えることを習慣化しましょう。
ポイントは、手にかさつきを感じる前にハンドクリームを塗ること。
外出時も保湿アイテムを携帯し、「カサカサしてきたな」と思う前に塗ることを習慣化するとよいでしょう。
自分にあったハンドケアアイテムを常に手元に置いておき、こまめに塗ることを習慣づけることが、美しい手肌になるための第一歩です。
人気のハンドケア・ネイルオイルとハンドクリームの違い
手の乾燥を手軽にケアできるアイテムとして、ハンドクリームとネイルオイルが人気です。
しかし、その違いがわからない方も多いのではないでしょうか。
それぞれの違いやポイントについてご紹介します。
ネイルオイルの特徴
ネイルオイルとは、キューティクル(爪の甘皮)を保湿するためのアイテムです。
手全体に伸ばすとすぐになくなってしまう量で販売されていることが多いため、指先のケアに向いているといえるでしょう。
高い浸透性で幾層にもなっている爪を保湿するため、爪の欠け、ひび割れ、ささくれなどを予防できます。
また、栄養分が足りていない爪の症状を改善する効果もあるため、爪に元気がなく、これから生えてくる爪の状態も改善したい時にもおすすめです。
デメリットとして、ネイルオイルを塗った直後はベタベタして物に触ることができないこと、塗ってなじませるのに時間がかかること、価格が高いことがあげられます。
少し時間や手間を要するため、さっと手全体の保湿を済ませたい時はハンドクリームがおすすめです。
ハンドクリームの特徴
ハンドクリームとは、手全体の保湿を目的として作られたアイテムです。
さまざまな種類があり、外出先でどこででも入手しやすいというメリットがあります。
ハンドクリームを塗った直後でもネイルオイルほどべたつかず、手軽に使えるため、乾燥を感じたり手を洗ったときにその都度、塗ることができるでしょう。
デメリットとして、ハンドクリームはネイルオイルほど浸透性が高くないため、爪の深部まで保湿することが困難です。
栄養不足になっている爪の症状を改善したいときには、ネイルオイルを使いましょう。
ひどい手の乾燥にはネイルオイルとハンドクリームの併用がおすすめ
ネイルオイルとハンドクリームを併用すれば、どちらの良い効果もいいとこ取りをしながら保湿することが可能です。
2つを併用する場合は、まずはネイルオイルを爪や爪先に塗りこみ浸透させた後、ハンドクリームを塗って手全体を保湿します。
ハンドクリームを塗ってからネイルオイルを塗ると、ハンドクリームの油分でネイルオイルが弾かれ、浸透力が落ちてしまうので注意しましょう。
少し手間はかかりますが、2つのアイテムを併用することで、より健康的で美しい手元に近づきます。
ネイルオイルとハンドクリームを選ぶ時のポイント
ネイルオイルを選ぶ時のポイント
ネイルオイルは大きく分けて4タイプに分かれています。
- マニキュアタイプ
- 筆ペンタイプ
- ロールオンタイプ
- スポイトタイプ
外出先で使いたい時は、中身がこぼれにくくさっと塗れる筆ペンやロールオン、自宅で使いたい時は、たっぷりと指全体に塗れるマニキュアやスポイトがおすすめです。
また、ケラチンやビタミンが配合されているアイテムは、爪のダメージ改善に効果的。
自分が好きな香りやライフスタイルに合ったアイテムを選ぶと、日々の生活の中に取り入れやすく、無理なく継続して使い続けられるでしょう。
ハンドクリームを選ぶ時のポイント
ハンドクリームは、手の乾燥により起こっている症状によって選ぶのがポイントです。
1.手がカサカサして本のページをめくれない、ゴミ袋を開けられない
→水分不足。皮膚の水分が足りず、乾いている状態。
2.指がごわついて肌のつややかさ、柔らかさがない
→角質肥厚。皮膚の角質層が厚く硬くなった状態。
3.指先の皮膚が薄くなり、指紋認証が反応しない
→アルコール消毒の影響などにより極端に皮膚が薄くなっている状態。
4.出血やひび割れがある、ストッキングを伝染させてしまう
→皮膚に亀裂が入るほど乾燥が進んだ状態。
1には、セラミド、ヘパリン類似物質、ホホバオイル、シアバターなどの保湿に優れた成分が配合された「保湿系」
2には、硬くなった角質を柔らかくし、ごわごわした皮膚を整える「尿素系」
3や4には、ビタミンB2やビタミンC、ビタミンEなど手荒れの回復をサポートする成分が配合された「ビタミン系」がおすすめです。
また、ハンドクリームは一般的に市販されているもの(化粧品)以外に、医薬部外品や薬用、第2類・第3類医薬品といった分類があり、肌への作用は「医薬品」>「医薬部外品(薬用)」>「化粧品」(表記なし)の順に強いです。
ハンドクリームを選ぶときには、成分(保湿系、尿素系、ビタミン系)や作用の強さ(医薬品、医薬部外品、化粧品)を自身の手の状態に合わせて選びましょう。
手の乾燥が悪化した時は皮膚科で相談を
こまめにネイルオイルやハンドクリームで乾燥ケアを行っても改善が見られなかったり、症状が悪化したりする場合は、皮膚科を受診して専門的なケアや対策を行うようにしましょう。
特に、赤いぶつぶつや水疱ができている、乾燥がひどく痛みやかゆみがある、湿疹やただれなどの症状が見られる、ひび割れから出血している、皮むけが目立つ、赤く腫れているといった症状がみられる場合は、手湿疹など、単なる肌荒れではない状態になっている恐れも考えられます。
セルフケアで効果を感じない場合は早めに皮膚科を受診し、適切な処置をとるようにしてくださいね。