美肌・美白

シミ改善に効果的なレーザー治療。
レーザー治療は光治療(フォトフェイシャル)に比べてシミ再発の可能性が低いといわれていますが、治療後に「シミが濃くなって悪化した」と感じて不安になる方も。
また、シミの再発が気になって「結局シミが取れないなら…」と、レーザー治療をためらう方も多いようです。

今回は、Qスイッチレーザーやピコレーザーなどのシミ取りレーザー治療後に多い「シミ再発リスクと対策」について解説します。

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レーザー治療をためらう理由に多い「シミの再発」や経過について

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Qスイッチレーザーやピコレーザーを使用する「シミ取りレーザー」について調べると、レーザー治療後にシミが濃くなり悪化した」「一度消えたのにまたすぐに出てきた」「半年くらいシミが消えなかった」といった情報を見つけて不安になってしまった方もいるのではないでしょうか?

実際にそういった口コミを見て、レーザー治療をためらう方も多いようです。

「レーザー治療後に出てきたシミ」には、放っておいてもいつか消えるものや、レーザーで取り切れずに残ってしまったものなどいくつか種類があるようですが、十分なケアと対策によってある程度発生を抑えられることも。

しかし、一定数シミの再発や悪化で悩む方がいるのも事実のため、レーザー治療後に再発しやすいシミについて解説します。

レーザー治療後に再発したと感じるシミの正体

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レーザー治療後に出てくるシミの正体には次のようなものがあります。

レーザー後のシミの再発①炎症後後色素沈着(PIH)

治療後、かさぶたが取れ、赤みが引いた後にぼんやりと浮き出てくるのが炎症後色素沈着です。

「戻りジミ」ともいわれ、照射約1か月後から現れる場合が多く、治療を受けた方の40〜50%が経験するともいわれています。

炎症後色素沈着は、レーザーそのものの刺激や、照射後の炎症が原因となって起こります。

ニキビ、虫さされ、やけどなどで、炎症が起きて赤くなった後に、茶色いシミのような跡がしばらく残っている状態と同じです。

元のシミより濃く出てくるケースや、色は薄いけれどなかなか取れないケースなど、様々なパターンがあります。

治療する際、シミの周囲を含めて広めにレーザーをあてた場合に色素沈着が起こると、「シミが大きくなった」「失敗した」とショックを受ける方もいるようです。


炎症後色素沈着が起こるかどうかは、肌質・体質にもよりますが、レーザー照射後に日焼けをしてしまったり、ターンオーバーが低下していると起こりやすいと考えられています。

色素沈着自体は一時的なもので、放っておいても自然と消えることが多いのですが、肌質によってはきれいな肌色になるまで半年ほどかかる場合も。

せっかくシミ改善のために治療をしたのに、数か月も憂鬱な状態で過ごさなければいけなくなる可能性があるため、炎症後色素沈着がシミ取りレーザー治療において一番の懸念点だと考える医師も多いのです。

しかし、治療後に適切なアフターケアをすることでリスクを最小限に抑えることができます。

この後に紹介する「炎症後色素沈着(戻りジミ)を防ぐ方法」を参考にしてみて下さい。

レーザー後のシミの再発②新しくできたシミ

目の横や下、頬などはもともとシミができやすい箇所であるため、レーザー照射時には隠れていた シミ予備軍が治療後に浮き出てくる可能後もあります。

新しいシミが浮き上がってきた場所がレーザー照射をした部位の近くであった場合、「シミが再発した」「消えなかった」と勘違いしてしまうこともあるでしょう。

紫外線ダメージや加齢の影響により、日々肌の奥深くでシミは次々と作られています。

新たなシミを予防するためにも、治療後の紫外線対策やスキンケアはいつも以上に入念におこないましょう。

レーザー後のシミの再発③肝斑の悪化

強い刺激を与えるレーザー治療は、刺激によって悪化しやすい肝斑には適しません。

治療によって炎症が起こり、肝斑が濃く悪化する危険性があるためです。

肝斑は診断が難しいケースもあり、隠れ肝斑の上に重なっているシミにレーザーをあててしまうことで肝斑が悪化し、濃くなってしまったというケースもあります。

炎症の心配がない程度の弱い出力を照射するレーザートーニングであれば肝斑でもアプローチが可能です。

診断する医師の正しい判断と正しい治療法の選択が重要になりますが、目に見えない部分には「肌診断機」を用いた診断をおすすめします。

炎症後色素沈着(戻りジミ)によるシミの再発を防ぐには

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シミ再発予防①治療後の注意事項を守る

シミ治療を受けた際にクリニックから伝えられた注意事項はきちんと守りましょう。

レーザー照射後はとにかく患部へ刺激を与えないことが大切です。

一般的に塗り薬やテープでの保護、紫外線を浴びないように指示されることが多いでしょう。

なるべく患部には刺激を与えないようにし、かさぶたができたら無理にはがさないことがポイントとなります。

また、紫外線によって炎症後色素沈着や戻りジミのリスクが高まるため、紫外線量が多い季節を避けてシミ取りをするのがおすすめです。

クリニック選びの際は、治療後の経過について事前にきちんと説明をしてくれるかどうか、またアフターフォローを丁寧に行ってくれるかどうかも一つの基準にするとよいでしょう。

シミ再発予防②紫外線対策

かさぶたが取れたあとの新しい皮膚は非常にデリケートです。

紫外線にも敏感なので徹底して紫外線対策をしましょう。

引き続き医療用テープやUVカットテープで保護する方法もあります。

日焼け防止サプリや美白コスメを使用することも一つの方法です。

シミ再発予防③外用薬と内服薬

炎症後色素沈着を防ぐために、かさぶたが自然に取れたあと、ハイドロキノンやトレチノインといった外用薬を塗るように指示を出すクリニックが多いようです。

ハイドロキノンはメラニンの生成を抑え、すでにあるメラニン色素を薄くする働き、トレチノインはターンオーバーを促進させる働きがあるといわれています。

どちらも肌に与える影響が強いため、使用の際は注意が必要です。

必ず用法・用量を守り、医師の指示に従って正しく使用してください。

他にはトラネキサム酸やトランサミン、ビタミンCの内服薬の服用などを進めるクリニックもあります。

これらの処方は通常2~3か月程継続します。

一度のレーザー治療で取れなかったシミが残り、再発したと感じるケースも

非常に濃いシミだけでなく、レーザーが反応しにくく治療が難しといわれる薄いシミなどは、一回のレーザー照射で取り切れないこともあります。

また「茶あざ」と呼ばれる扁平母斑はレーザー照射を繰り返しても再発する場合があるといわれているのです。

なかにはシミが再発したと不安になり、治療を受けたクリニックとは別のクリニックに相談したところ、再度レーザー照射を勧められ不要な施術を受けたという方も。

レーザーで取り切れなかったシミなのか炎症後色素沈着であるかの判断は専門医であっても難しいため、施術をしてくれた医師に判断を仰ぐのがベストでしょう。

取り切れなかったシミの場合は、6週間以上あけて再度レーザーを照射するのがよいとされています。

当然ですが、1度レーザーを照射した場所は生涯シミができないわけではありません。

治療後数年たって同じ場所にシミが再発する場合もあります。その場合はレーザーの再照射を検討しましょう。

炎症後色素沈着によりシミが再発してしまっても

シミ取りレーザー治療後の色素沈着は一時的なもので、多くの方が経験するようです。

「シミが再発した」「濃くなって悪化した」と感じやすいため不安になる気持ちはわかりますが、適切なケアをしていれば過度に心配する必要はありません。

ただし、日焼けや無理にかさぶたを剥がすなどの刺激によって、色素沈着がそのまま新たなシミになることもあるので注意が必要です。

アフターケアで不安に思うことや、何か肌にトラブルが起きた場合はすぐに施術を受けたクリニックに相談しましょう。

レーザー治療後に再発するシミに関するQ&A

Q1.レーザー治療後に再発するシミの正体って何?

レーザー治療後にシミが再発したと感じる症状には次のようなものがあげられます。

  • 炎症後色素沈着
  • レーザーの刺激で肝斑が悪化して濃くなった
  • 隠れていたシミが浮き上がって濃く見えるようになった

Q2.レーザー治療後、シミの再発を防ぐには?

シミの再発を予防するには、以下に気を付けることが重要です。

  • テープ保護などで患部の刺激を避け、かさぶたを無理に剥がさない
  • 紫外線対策を徹底する
  • 必要に応じて外用薬や内服薬を併用する

Q3.シミが再発したらどうすればいい?

炎症後色素沈着の場合は自然に薄くなることもあるようです。

肝斑の悪化や潜在的なシミが濃くなった、根深く一度の治療で取りきれないシミだった場合は、治療を受けたクリニックへ相談して、指示を仰いだ方がよいでしょう。

まとめ

レーザー治療は色素沈着などの「戻りジミ」といった再発リスクがあり、アフターケアを含めると、治療期間は決して短期間ではないことが分かりました。

しかしながら、一度の治療でシミの改善が期待できることはやはりメリットも大きいといえます。

まずはクリニックに相談することからトライしてみてはいかがでしょうか。

記事監修

松浦佳奈 先生
自由が丘クリニック
08008088200

2012年聖マリアンナ医学部卒業

聖マリアンナ医科大学病院 入局

2014年聖マリアンナ医科大学皮膚科学任期付助教

聖マリアンナ医科大学病院 皮膚科兼務

2017年聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 皮膚科兼務

2018年聖マリアンナ医科大学 皮膚科医長

2020年自由が丘クリニック皮膚科・美容皮膚科 常勤医として入職

※マッサージや化粧品などの情報が記載されている場合は監修範囲に含まれません。

※執筆・掲載日時点の情報を参考に医師監修しております。

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