少し触れただけでも痛みを感じやすく、ついつい触りたくなってしまう「黄ニキビ」は、ニキビが悪化した最終段階です。比較的軽い症状である白ニキビ・黒ニキビから、炎症を伴う赤ニキビを経た状態で、毛穴の中に膿がたまって黄色っぽく見えるため黄ニキビと呼ばれます。
ニキビが黄ニキビまで悪化する主な原因は、肌の深いところである真皮まで炎症が広がり、毛穴に膿がたまってしまうからです。ここでは黄ニキビの原因について紹介します。
「黄ニキビ」主な原因① ニキビの悪化による真皮の炎症
肌の表面が膨れ上がって薄黄色に見える黄ニキビは、軽症だったニキビが悪化していった最終段階の状態です。肌の浅い表皮ではなく、比較的深い部分である真皮でも炎症を起こしています。
かゆみや痛みを強く感じることが多く、治療できても大きなクレーターが残ったり、色素沈着、赤みなどが残る可能性が高いため、黄ニキビまで進行する前に治療することが大切です。
赤ニキビと黄ニキビの違い
黄ニキビになる前の状態である「赤ニキビ」も炎症を伴ったニキビです。どちらも毛穴につまった皮脂を栄養にして繁殖するアクネ菌により毛穴が炎症を起こしていますが、その違いは炎症の深さにあります。
赤ニキビの炎症は表皮という肌の浅い部分にとどまっているのに対し、黄ニキビの炎症は表皮のさらに奥である真皮でも炎症が起きている状態。炎症の範囲がより広がっており、わかりやすく悪化している状態です。炎症が起こると、周辺の皮膚組織が壊されていきます。
真皮で炎症が起こるとどうなる?
黄ニキビは毛穴とその周辺で炎症を起こしますが、真皮組織が炎症を起こし壊されてしまうと、表皮と比べて肌組織の再生に時間がかかったり、再生するのが難しくなったりします。ニキビは治ったのに目立つニキビ跡が残るのは、それだけニキビが悪化していた証拠だといえるでしょう。
真皮組織を傷つける黄ニキビによるニキビ跡には、ほくろのような色素沈着、肌の赤み、クレーターのようなへこみなどがあります。こうしたニキビ跡が残ると、セルフケアだけで肌を元に戻すのが難しくなります。
「黄ニキビ」主な原因② 毛穴に膿がたまっている
黄ニキビがうっすら黄色く見えるのは、炎症が続いた毛穴でクリーム色の膿がたまっているからです。炎症の腫れに加えて、たまった膿も毛穴の外に出られないため、赤ニキビのときよりもさらに大きく腫れ上がって見えます。
黄ニキビはなぜ膿がたまるの?
肌の組織が炎症を起こすと、原因となるアクネ菌などを減らそうと白血球が集まってきます。そのとき起こる作用により壊れた組織や死んだ細菌などが膿となり、ごく軽度の炎症であれば気になるほど膿が出たりたまったりすることはありません。
赤ニキビとして毛穴の周りが炎症を起こすのはアクネ菌の異常な増殖が主な原因ですから、炎症が長く続くことでどんどん膿が作り出され、それが毛穴の中にたまってしまうというわけです。
自分でつぶすのは絶対にNG!
膿がたまりパンパンに腫れ上がっている黄ニキビは、指先で触れるだけでかんたんにつぶせそうと思うかもしれませんね。しかし、黄ニキビまで悪化したニキビを自分の判断でつぶすのはおすすめしません。
黄ニキビに限らず、ニキビ全般を自分でつぶして治そうとすると、かえってニキビが悪化したり、肌を傷つけたりしてしまいます。また、膿やたまった皮脂が押し出された毛穴に細菌が入り込むなどして、ニキビが繰り返される原因にもなるのです。
特に黄ニキビまで悪化している場合、自分で判断せず専門家に相談することをおすすめします。
まとめ
黄ニキビができるふたつの主な原因について紹介しました。黄ニキビは赤ニキビから悪化したニキビの最終段階で、肌の深い真皮での炎症や毛穴に膿がたまることで発生します。
次に、黄ニキビの治し方について確認していきましょう。