
韓国で禁止されている成分、PABAやブラックコホシュなどが含まれた製品。(出典/韓国食品医薬品安全処MFDS)
韓国の食品医薬品安全処(MFDS)は2025年3月11日、薄毛や豊胸への効果をうたい、オンラインショップなどで海外から直販されている製品に、禁止成分が検出されたと発表した。
代表的な成分として、薄毛に効果があるというPABA(パバ)と、豊胸に効果があるというブラックコホシュを挙げている。
これらは日本でもネット販売されており、副作用の可能性へ注意するとよいだろう。
韓国で禁止されているPABAやブラックコホシュ

薄毛や豊胸のサプリメントや健康食品に注意喚起。(出典/韓国食品医薬品安全処MFDS)
MFDSが、薄毛や豊胸といった効果をうたった30製品について調査を行ったところ、16製品から韓国国内で持ち込み禁止とされる医薬成分が検出された。検出された成分のうち代表的なものはPABAとブラックコホシュだった。
同処によると、PABAは脱毛予防などに使われる医薬成分で、過剰摂取によって肝臓や腎臓の障害、血液の異常など副作用を引き起こす可能性がある。また、ブラックコホシュは更年期障害の緩和などに用いられる植物成分で、誤用や過剰摂取により吐き気、めまい、肝障害などが報告されている。
MFDSは、問題の製品について税関による通関停止や販売サイト遮断の措置を進め、専用サイトで写真付きの詳細な情報を公開した。QRコードを使って簡単に情報検索が可能な仕組みも導入された。
韓国では、成長ホルモン剤などの違法販売に注意喚起をしたばかりだが、サプリメントや健康食品をめぐる問題が多発している。
日本でもネット流通、個人輸入やサプリに注意

サプリメント。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)
これらの成分を含む製品は、日本国内でもサプリメントや美容関連製品としてネット上で販売されている場合がある。
例えば、PABAは薄毛との関連がほのめかされており、ブラックコホシュも豊胸の効果をにおわせるような販売方法がとられることがある。
日本では2024年に紅麹の問題をきっかけとした健康食品の規制強化について活発に議論されていた。国内で製造されるものについては厳しい管理が求められることになるが、海外から直販されるもののオンライン購入や個人輸入については有害な成分を含むものが販売されている可能性が疑われる。
韓国で禁止されている成分であることは参考にするとよいだろう。