
韓国の政府が医療機関の多言語動画作りをAIで支援。(出典/韓国保健産業振興院)
韓国の医療ツーリズムを推し進めている中で、政府がリードする支援策が新たに動き出す。
AI(人工知能)を使って医療機関の多言語映像制作を支援するというものだ。
韓国保健産業振興院が2025年7月22日に発表した。
外国語音声合成や字幕など人工知能で

多数の医療機関が韓国では設立されている。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
- 新事業「多言語映像支援」→外国人を受け入れる医療機関向けに、AIを活用した多言語映像(最大3言語)を制作する支援事業が始動。
- 映像の種類→①病院・医師・専門分野の紹介、②診療手順やアフターケアなどの案内の2種類を制作。
- 対象医療機関→2023〜2024年に新規登録された「外国人患者誘致医療機関」1579施設から、10施設を選定し映像制作。
新たに開始されるのは、AI技術を活用して多言語映像を制作する「外国人受療者対応医療機関映像支援事業」。
この事業では、医療機関が外国人患者を受け入れる際に役立つ、AIを駆使した映像制作が行われる。対象医療機関は、2分程度の動画を最大3言語(英語・中国語・日本語・ロシア語・モンゴル語など)で作成する。
映像の形式は2種類あるという。一つは、病院や医師、専門分野を紹介する医療機関を紹介するコンテンツ、そしてもう一つは、診療手順や注意点、アフターケアなどを案内するコンテンツ。
韓国で、2023年から2024年までに新規に登録された「外国人患者誘致医療機関」は、1579施設あり、これは美容医療に限らず、多くの診療分野が含まれている。なお全体では3483施設存在している。
この1579施設を対象に募集がかけられて、選ばれた10施設の映像を制作する。制作支援の申請は7月30日まで、選定後は11月末までに映像が提供される予定だという。
医療ツーリズム、外国人100万人突破

江南区の一帯には美容医院が密集する。(写真/編集部)
- 政府目標を3年前倒しで達成→韓国政府が掲げた「2027年までに外国人受療者70万人」目標を、わずか1年で突破。
- 多言語対応のニーズ→専門通訳を常設できない医療機関も多く、紹介会社やファシリテーターの支援に頼る施設もある。
- 映像活用の可能性→映像による多言語対応は、通訳人材が不足する現場で有効な外国人誘致策となる可能性がある。
ヒフコNEWSで伝えたように、2024年に韓国に医療ツーリズムで訪れる外国人が初めて100万人を超えた。皮膚科が半数強を占め、日本や台湾などの来訪者が急増している。
政府が2023年に掲げた「2027年までに外国人受療者70万人」という目標を、わずか1年、3年前倒しで達成した。
政府は出入国手続きの簡素化や医療機関の混雑緩和などを後押ししてきた、さらにアクセスを簡単にするために、多くの国から来訪者を引きつけようという狙いが見える。
ヒフコNEWSでも伝えたが、一部の現場では、専門の通訳を常に置いているところも多い。一方で、新しい施設などでは、そうはいかない。ファシリテーターと呼ばれる、紹介専門の会社や個人の支援を受けているのが現状だ。
そうした中で、映像を使った多言語対応は、外国人誘致に有効な手段となる可能性がある。
