
機能性化粧品が底堅く人気。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
美白やエイジングケアなどの機能を訴求する「機能性化粧品」の国内市場が底堅く人気を集めている。
富士経済が2026年2月9日、その調査結果を公表した。
美白はトーンの調整に注目

スキンケアのカテゴリーが広がる。この中でもホワイトニングの割合が少なくない。(出典/富士経済)
- ホワイトニング→ 肌全体の色ムラを整える「スキントーン均一化」重視の製品が人気に。
- 研究の進展→ メラノサイト抑制や抗炎症など、シミ予防・肌荒れ改善のアプローチが拡大。
- 皮脂・毛穴ケア→ 炭・クレイなどの成分を使った製品が、猛暑による皮脂対策ニーズで注目。
同社によれば、機能性化粧品全体の市場規模は2025年見込みが前年比3.5%増の2兆6439億円という。これが2029年に2兆8113億円に伸びると推測している。
機能性化粧品全体の50%以上を占めるスキンケア分野の中でも、ホワイトニングは主要カテゴリーの一つ。日焼けによるメラニン生成を抑えたり、排出を促したりして、シミやソバカスを防ぐものを指している。その人気は年々高まっている。
従来、シミやソバカスに対してピンポイントで効果を発揮すると示した製品が中心だったが、最近では、肌全体の色ムラを整える、均一なスキントーンや透明感を出していく効果を打ち出したものが人気を集めているという。
背景にあるのは、シミ生成のメカニズムや肌内部の状態に関する研究が進んでいること。メラノサイトの活性化抑制など、シミができにくい肌を目指す製品開発が進んでいる。肌荒れ改善や抗炎症効果を特徴とする製品群がさらに増えていくと、同社は予想している。
このほかスキンケアでは、皮脂・毛穴ケアのカテゴリーが伸びている。炭やクレイを配合した皮脂吸着の効果を打ち出した製品のニーズが高まっている。また、猛暑が常態化している中で、皮脂分泌を抑えてメイク持ちを良くする製品も強く求められている。
ファンデーションを使わない層を呼び戻す

製品群は今後増えていく方向。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
- 美容液ファンデ→ 保湿・スキンケア効果が「肌への優しさ」を求める層に響き、人気上昇。
- レスファンデ層→ コロナ禍でファンデーションを使わない「レスファンデ層」が再びファンデーションに戻ってきている。
- ニードルコスメ→ 痛みや浸透感を打ち出し、美容医療との中間領域として支持拡大。
ベースメイクのカテゴリーでは、「モイスチャー」の分野が広がりを見せている。
同社によれば、転機は、2023年に発売された資生堂の「SHISEIDO エッセンス スキングロウ ファンデーション」。カバー力や化粧持ち効果に加え、うるおいやツヤなどスキンケア効果を訴求してヒット。これ以降、美容液成分配合を掲げる「美容液ファンデ」の人気が高まった。
また、コロナ禍でファンデーションを使わない「レスファンデ層」が増えていたが、美容液ファンデの増加が「肌負担の軽減」や「ケア」を重視する層の回帰を促している。
このほか急拡大しているのが「ニードルコスメ」のカテゴリー。
これは美容成分を微細な針状に固めたマイクロニードル技術を用いた、部分用パックや美容液、クリームなどスキンケア化粧品。2023~2024年に韓国ブランドが参入し、痛いコスメとしてSNS起点のブームが拡大した。2025年はブームが落ち着く一方、美容医療に関心がある層が「化粧品と美容医療の中間」として選ぶケースが増えているという。新規の参入や特許出願の動きもあると同社は解説する。
美容医療の領域でも、化粧品の活用が進んでおり、このような機能性化粧品のテクノロジーの進歩は、医療分野に近いところで活用されることも増える可能性がある。そうした中で、本当に効果があるのかという点でも関心が高まると考えられる。
参考文献
美白、アンチエイジングなど、機能性を訴求する化粧品(機能性化粧品)の国内市場を調査(富士経済)
https://www.fuji-keizai.co.jp/press/detail.html?cid=26012&view_type=2
