ヒフコNEWS 美容医療に関する最新ニュースをお届けするサイト

日焼け止めは肌の保護だけではなく疲れも軽くする、疲労感や筋肉痛の軽減も、資生堂、獨協医科大学、早稲田大学の共同研究

カレンダー2024.4.28 フォルダー最新研究
日焼け止めの効果。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

日焼け止めの効果。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 日焼け止めを使うことで、紫外線から肌を守ることで、運動したときの疲れや筋肉痛を軽くする効果があるという。2024年4月24日に資生堂が、獨協医科大学、早稲田大学との共同研究の結果を報告した。

紫外線対策が疲れにも影響

紫外線は大敵。影響は肌だけではない。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

紫外線は大敵。影響は肌だけではない。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)

 紫外線は皮膚の細胞にダメージを与えて、肌を老化させる。美容のために日焼け止めを使って肌を守ることは大切。肌が紫外線をうけることで、コラーゲン線維の密度、硬さ、弾力性が増すことなどが分かっています。これから夏に向けて肌を日光にさらす機会が増えるので気を付けることは欠かせない。

 そんな日焼け止めを使うと、肌を守るだけにとどまらず、体の疲労感や筋肉痛を軽くする効果があるという。

 研究グループでは、健康な男女16人を2つのグループに分けて実験。一方のグループには紫外線防御の効果がある日焼け止めを使ってもらい、もう一方のグループには、紫外線防御の効果を抜いたものを使ってもらった。その上で、運動した直後や回復中の体の変化を確かめた。

疲れに関連する乳酸の上昇が緩やかに

紫外線防御のある青い線の方が乳酸の上昇が低い。(出典/資生堂)

紫外線防御のある青い線の方が乳酸の上昇が低い。(出典/資生堂)

 こうして確認され他のは、運動による肌の赤みが出てくるほど疲労感が増すこと。紫外線による肌のダメージが疲れに直結することが明らかになった。

 具体的には、紫外線防御の効果を持った日焼け止めを使った場合に、疲労によって体にたまってくる乳酸が運動の6時間後や24時間後にも上昇しにくく、緩やかになることも分かった。ここから紫外線防御効果を持った日焼け止めを使う方が疲れの回復も早くなったことが確認された。

 紫外線は肌のダメージにつながるだけではなく、疲れを増すような影響もあるということで、日焼け止めを使うメリットを考えるときの参考にしてよいかもしれない。

ヒフコNEWSは、国内外の美容医療に関する最新ニュースをお届けするサイトです。美容医療に関連するニュースを中立的な立場から提供しています。それらのニュースにはポジティブな話題もネガティブな話題もありますが、それらは必ずしも美容医療分野全体を反映しているわけではありません。当サイトの目標は、豊富な情報を提供し、個人が美容医療に関して適切な判断を下せるように支援することです。また、当サイトが美容医療の利用を勧めることはありません。

Author

ヒフコNEWS編集長。ステラ・メディックス代表 獣医師/ジャーナリスト。東京大学農学部獣医学課程を卒業後、日本経済新聞社グループの日経BPで「日経メディカル」「日経バイオテク」「日経ビジネス」の編集者、記者を務めた後、医療ポータルサイト最大手のエムスリーなどを経て、2017年にステラ・メディックス設立。医学会や研究会での講演活動のほか、報道メディアやYouTube『ステラチャンネル』などでも継続的にヘルスケア関連情報の執筆や情報発信を続けている。獣医師の資格を保有しており、専門性の高い情報にも対応できる。

お問い合わせ

下記よりお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。