
大阪公立大学医学部附属病院。(写真/Adobe Stock)
4月1日、大阪公立大学に美容外科の寄附講座が設置された。
責任者には、これまで美容外科分野で臨床、教育、研究に関わってきた原岡剛一氏が就任し、「大阪公立大学美容外科寄附講座特任准教授」として新しい体制の立ち上げを担う。
形成外科を基本とした独立の美容外科

大阪公立大学医学部附属病院。(写真/Adobe Stock)
- 独立した美容外科講座→ 形成外科を基本の講座としつつ、美容外科の分野を独立した分野として位置づける。
- 新しい大学の動き→ 美容外科の分野を単独で掲げる大学は少なく、今回の設置は新しい試みと考えられる。
- 教育や研究をはじめ体制を作る→ 今後の美容外科に関わる教育や研究などの体制を作っていく。
今回の寄附講座は、形成外科を基本の講座として、独立した美容外科として運営される。他の大学でも、形成外科内の一部門として美容外科が行われているケースはあるが、美容外科の分野が単独で講座を掲げるケースは数少ない。例えば、日本医科大学では「美容外科後遺症外来」として機能が設けられているが、これは美容外科に関連したトラブルに対処することを特徴としている。
過去には独立した美容外科としての講座は、神戸大学に2023年まで存在し、原岡氏が責任者を務めていた。その体制は終了していた。そうした中での今回の設置は、日本の美容外科の分野にとって新しい動きとなる。
当初、診療の体制については未定となる。
原岡氏は、神戸大学での美容外科の経験を経て、その後は民間クリニックで臨床経験を積んできた。日本美容外科学会(JSAPS)の理事や、日本形成外科学会の美容医療関連委員会の委員長として、いわゆる「直美問題」など美容外科を巡る制度課題にも関与してきた。
海外では大学も関与

フランスの大学で研修制度作りを進めたJean-Paul Meningaud(ジャン・ポール・メニンゴー)氏。(写真/編集部)
- 大学の関与は限定的→ 日本では、美容外科だけでなく注入やレーザーを含む美容医療全体で、大学の関与はこれまで多くなかった。
- 画期的な動き→ 大阪公立大学の寄附講座は、大学における美容医療の教育や研究、診療に関連した新しい動きと位置づけられる。
- 今後のテーマ→ 海外の動きも踏まえ、日本でも大学と美容医療の関係をどう作るかが注目される。
日本では、美容外科に限らず、注入治療やレーザーなどの非外科的施術を含めた美容医療全体について、大学の関与はこれまで限定的だった。ただし、それは今後、大学が関わる余地が大きい領域でもあるともいえる。
今回の大阪公立大学の寄附講座は、そうした中で画期的な動きと位置づけられる。海外で大学が美容医療に関与する動きもある。例えば、フランスでは2026年以降、大学と医師会が協力して、非外科的施術の教育体制を作る。日本でも教育や研究の枠組み、さらに診療の体制をどう構築していくのかが問われる。大学と美容医療の関係は引き続き重要なテーマになる。
参考文献
美容医療専門医が存在しないフランス 2026年から医師教育を本格化 「大学間ディプロマ」の仕組みとは? 制度設計者ジャン・ポール・メニンゴー氏に聞く
https://biyouhifuko.com/news/interview/16877/
