
美容医療の市場は過去最高に。(出典/矢野経済研究所)
美容医療市場は拡大を続けているものの、成長の中身に変化が表れている。
矢野経済研究所が2026年9月10日に最新調査結果を発表した。
4年で約1600億円拡大も、成長ペースは鈍化

美容クリニックを取り巻く状況は変化。画像はイメージ。(写真/Adobe Stock)
- 2025年市場は過去最高の6440億円→ 国内美容医療市場は前年比2.1%増となり、2021年から4年間で1580億円、約33%拡大した。
- 市場拡大の勢いは鈍化→ 2024年の前年比6.2%増から伸び率が縮小し、低価格施術や積極的なマーケティングによる新規利用者の拡大は一巡した。
- 韓国発と男性需要が存在感→ 2025年は韓国発の施術・医療施設の台頭に加え、男性の美容医療需要の拡大が注目された。
最新調査によると、2025年の国内美容医療市場は医療施設収入高ベースで前年比2.1%増の6440億円となった。2024年の6310億円からさらに市場規模を伸ばし、過去最高となった。一方で、低価格施術などによって新たな利用者を取り込む動きは一巡したという分析が示されている。美容医療市場では、既存の利用者にいかにリピートしてもらうかが重要になっていると見られている。
美容医療市場は、この数年で規模を拡大してきた。矢野経済研究所の市場推移を見ると、2021年は4860億円だったが、2022年には5460億円、2023年には5940億円、2024年には6310億円、2025年には6440億円。2021年から2025年までの4年間で1580億円、約33%拡大した計算になる。
一方で、伸び率を見ると変化が見られる。2024年は前年比6.2%増だったのに対し、2025年は同2.1%増にとどまった。金額でも、2023年から2024年にかけて370億円増えたのに対し、2024年から2025年にかけての増加は130億円だった。市場は引き続き過去最高水準を更新しているが、これまでのような勢いのある拡大と同じではない。
2025年の美容医療市場で注目された動きとして、矢野経済研究所は3つを挙げている。
一つは、低価格施術と積極的なマーケティングによる市場の裾野拡大が一巡したこと、二つ目は韓国発の美容医療施術や医療施設の台頭、三つ目は男性の美容医療需要の拡大だ。
韓国は美容医療で存在感の大きい国の一つで、日本でも韓国発の施術や医療施設が目立つようになっている。美容医療を利用する層も、従来中心だった女性だけではなく男性へと広がっている。前回調査でも20~30代男性の利用拡大が成長要因として挙げられており、男性需要は一時的な動きではなく、市場を支える一つの柱になりつつあると考えられる。
男性、高齢者、インバウンドが次の成長軸に

男性の美容医療。写真はイメージ。(写真/Adobe Stock)
- 男性や高齢者の需要拡大へ→ これまで増えてきた若い男性に加え、今後は高齢者層の利用も市場を支える要素になると見込まれる。
- インバウンド需要も成長軸→ 訪日外国人による美容医療需要の獲得が、今後の市場拡大を支える要因の一つと予測されている。
- リピート率向上が重要に→ 新規利用者の拡大が一巡する中、既存利用者の継続利用を増やすことが市場成長の鍵になる。
ヒフコNEWSが2025年に紹介した前回調査では、女性の美容医療への抵抗感低下や20~30代男性の利用増加、訪日外国人による需要などが市場拡大を後押ししていると報じた。また、美容医療は美容外科だけでなく、皮膚科、美容皮膚科、形成外科などにも広がり、特に非外科的施術が利用の広がりを支えていた。状況はさらに変化してきている。
2026年以降については、高齢者層と男性の需要拡大、インバウンド需要の獲得、既存利用者のリピート率向上などを背景として、市場は微増傾向で推移すると矢野経済研究所は予測している。
提供される美容医療の形は、さらに変化していく可能性がある。
参考文献
美容医療市場に関する調査を実施(2026年)|矢野経済研究所
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/4184
美容医療市場、引き続き拡大し6310億円、矢野経済研究所が報告、2024年も非外科的治療などがけん引、アンチエイジングへの注目など心理的ハードル下がる|ヒフコNEWS
https://biyouhifuko.com/news/japan/13379/
