エステ脱毛や医療脱毛の経営破たんで混乱、ウルフクリニック、C3、銀座カラーなど店舗閉鎖、2023年のヒフコNEWS記事を振り返る(1)
ポイント
- 23年はエステ脱毛や医療脱毛に関連する経営破たんが相次いだ
- ウルフクリニック、C3や銀座カラーの店舗閉鎖で大きな影響が出た
- 今後も脱毛業界の厳しい状況は続く可能性があり注意が必要
2023年3月にヒフコNEWSを開始し、それから美容医療の業界で起こるさまざまな出来事をウオッチしてきた。この1年間に注目された記事を振り返る。最初は大きく注目された脱毛関連の記事から。
脱毛店舗の閉鎖が相次ぐ
ヒフコNEWSで振り返ると、男性専門医療脱毛ウルフクリニックの経営破たんに関する記事の注目度が高かった。
ウルフクリニックは全国に5院を展開していたが、4月までに突然全院が閉鎖され、利用者が困惑する事態に陥った。これに関連する記事は次のようなものだった。
22年からエステ脱毛の倒産は問題になっていたが、23年には医療脱毛も経営破たんということで、脱毛業界全体が厳しい状況にあることを象徴する出来事だったといえるかもしれない。
エステ脱毛の経営破たんは23年も続き、9月には「C3(シースリー)」、12月には「銀座カラー」という国内大手の店舗を運営する会社が経営破たんした。大阪では、突然閉店した脱毛サロンに関連する訴訟が起こされる動きも見られた。
大手脱毛サロン「C3(シースリー)」運営会社が破産、約4万6000人に影響、クレジット返金など利用者の対応要する状況も見込まれる
じぶんクリニック運営法人、「銀座カラー」運営会社との業務提携を解消、脱毛は1回ごとの支払いが選択肢か
前金に頼り自転車操業になりやすい
ヒフコNEWSでは脱毛業界の店舗増加とスタッフ不足についてたびたび伝えている。慢性的な人手不足により採用コストが上昇し、一方で、競争激化で宣伝広告費も増えていた。このためコロナ禍で利用者の増加が停滞し、売上が伸び悩んで利益が低下する傾向があったと見られる。
脱毛業界では複数回をまとめて契約し、支払いを前払いする「前金」に頼る仕組みであることも注目された。前金を運営費に充てるため、利用者の増加が止まると前金が得られずに運営費が不足する自転車操業になりがちとなる。
一方で、エステ脱毛などが経営破たんすると、多くの利用者が前金を支払い済みであることから、脱毛を受けられなくなるだけではなく、返金も受けられない状況が生じている。
ほかにも医療脱毛の店舗が閉鎖されたという報道が出ており、24年以降も脱毛業界の厳しい状況は続く可能性があり、利用者は注意が必要かもしれない。
参考文献
男性専門医療脱毛ウルフクリニック閉鎖で、救済の動きが広がる
https://biyouhifuko.com/news/japan/1330/
医療脱毛クリニック突然閉院、SNSで嘆きの声、相談窓口の設置も
https://biyouhifuko.com/news/japan/1123/
男性医療脱毛ウルフクリニック閉鎖で、救済の動きが広がる
https://biyouhifuko.com/news/japan/1952/
大手脱毛サロン「C3(シースリー)」運営会社が破産、約4万6000人に影響、クレジット返金など利用者の対応要する状況も見込まれる
https://biyouhifuko.com/news/japan/3518/
じぶんクリニック運営法人、「銀座カラー」運営会社との業務提携を解消、脱毛は1回ごとの支払いが選択肢か
https://biyouhifuko.com/news/japan/4810/
「銀座カラー」倒産を受け利用者救済、ミュゼプラチナムなど5社が支援、業界団体が協力依頼
https://biyouhifuko.com/news/japan/4853/
突然閉鎖された大阪の脱毛エステ「ラドルチェ」のトラブル、一体何が?消費者支援機構関西が訴訟を提起
https://biyouhifuko.com/news/japan/3188/
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