暑くなって、半袖やノースリーブ、ショートパンツなど、肌の見える服を着る機会が増えてきましたね。そうなると気になってくるのが、腕や脚、背中のケアです。
カサついている、ザラザラしている、黒ずんでいる…そんな症状にお困りの方も多いのでは?
そのお悩み、ボディピーリングで改善できるかもしれません。この夏を自信の持てる美肌で過ごすには、今が始め時です。
ボディのこんなお悩みは、ボディピーリングで改善
腕、脚、背中…薄着になって、人の視線が気になる部位は、ボディピーリングでケアしましょう。例えば、こんなことでお悩みではありませんか?
ヒジ・ヒザのカサつき、黒ずみ
机にヒジをついたり、立てヒザの姿勢になったり、衣服でこすれたり…ヒジ・ヒザは外からの刺激を受けやすい部位です。
刺激からの防御反応として、角質が厚くなってカサついたり、メラニンが蓄積して黒ずんだりしがちです。
デコルテや背中のニキビ
デコルテや背中は汗をかきやすく、なおかつ皮脂の分泌も多い部位です。
毛穴が詰まって、その毛穴の中でマラセチア菌やアクネ菌が増殖すると、ニキビのようなブツブツができます。
二の腕や太もものザラザラ
「毛孔性角化症」や「毛孔性苔癬」と言われる症状の可能性があります。開いた毛穴に古い角質が詰まって角栓になり、その先端が突き出してザラザラ・ブツブツした状態になります。
完治は難しく、思春期から20代の頃に特に目立つ症状で、30代以降自然に落ち着く場合もありますが、放っておくと跡が残ったり、色素沈着になったりします。
おしりのブツブツ
意外に思われるかもしれませんが、実はおしりも、ニキビや毛孔性角化症になりやすい部位。座ることや下着などで摩擦を受けやすく、角質が厚くなりがちです。水着の季節になる前に、ケアしておきたいものです。
これらのお悩み、余分な古い角質や毛穴に詰まった汚れを取り除くことで、改善が期待できます。
まずはおうちでセルフケア
まずは、入浴時などに気軽に使えるボディピーリング用品を試してみましょう。
ジェルタイプ、スクラブタイプ、石鹸タイプなどがあります。
ジェル
ゼリーのようなぷるぷるしたテクスチャーが特徴です。
肌に塗って、なじむまで少し時間をおいてから、くるくるとなでるようにマッサージします。すると、消しゴムカスのような白いものがポロポロと出てきます。
これが古い角質だと思いがちですが、実際にはこれはピーリングジェルに含まれるポリマー。このポロポロしたポリマーが、古い角質や汚れを絡めとってくれます。ポロポロがどんどん出てくると、汚れがゴッソリ取れているような感覚になりますが、こすり過ぎには注意しましょう。
二の腕や太もものケアにおすすめします。脂が取れたように、肌がサッパリとする使用感のものが多いようです。
スクラブ
砂糖や塩、重曹、粉砕した木の実やクレイといった天然成分など、粒子によって古い角質をこすり取るタイプです。クリームやジェルの中にこれらの粒子が入っています。気になる部分に適量を塗って、マッサージします。
角質を除去する効果は、ジェルタイプよりも高いものが多いようです。特に、塩タイプは粒子が荒く大きいので、ヒジやヒザの厚い角質に効果を発揮してくれるでしょう。その分、肌への刺激も強いので、力を入れてゴシゴシこするのは禁物です。
砂糖タイプは、粒子が小さく溶けやすいので、塩タイプに比べるとマイルドです。砂糖には保湿効果があるので、しっとりした使用感です。
重曹タイプは、粒子による研磨作用に加えて、弱アルカリ性の脂・タンパク質分解作用が皮脂や角質を溶かしてしっかり汚れを取ってくれます。ただし、重曹はキッチン掃除にも使われるほどの洗浄力なので、肌への刺激が強く、注意が必要です。敏感肌の方にはおすすめできませんし、すすぎ残しは肌トラブルの原因になります。
天然成分タイプは、スクラブの中では最も刺激が少なく、肌に優しい使用感です。特に、クレイには汚れ吸着作用があり、肌が明るく見える効果が期待できます。
固形石鹸
角質を溶かして柔らかくする成分、AHA(アルファヒドロキシ酸)を配合した石鹸です。古い角質や角栓を、溶かしながら無理なく洗い落とします。
AHAは、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グリコール酸などの総称で、フルーツに多く含まれる成分なので、フルーツ酸とも呼ばれています。角質に作用する効果はグリコール酸>乳酸>クエン酸>リンゴ酸の順に強く、肌への負担もこれに比例します。また、含まれるAHAの配合率が高いほど、効果も高くなります。しっかりとしたピーリング効果を求める方はグリコール酸を高配合した製品、刺激が不安な方はリンゴ酸を使用した製品やグリコール酸でも配合比率の低い製品を選ぶと良いでしょう。AHAに加えて、美白効果のあるハイドロキノンや、ピーリング力の高いサリチル酸を配合している製品もあります。
おうちでのセルフケアは、ジェルでもスクラブでも石鹸でも、使用後の保湿を重視したいものです。表面を覆って保護していた角質がなくなって、乾燥しやすい状態になるからです。ローションで潤いを補い、乳液やクリームで守りましょう。
使用頻度を守ることも大切です。石鹸であれば毎日使用できるものもありますが、ジェルやスクラブは週2、3回の使用がおすすめ、という製品が多いようです。少しでも早くきれいに…と思うと、毎日でも使用したくなりますが、過度なピーリングは乾燥や赤くなるなどの肌トラブルを招いたり、ひどい場合には肌を傷つけたりしてしまいます。
使用頻度を守りながら、地道に継続することが、セルフケアには求められます。
クリニックで受けるボディピーリング
夏本番はすぐそこ、地道にコツコツと、なんて言っていられない!という即効性重視の方には、クリニックのピーリングメニューをおすすめします。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、肌の表面に酸性の薬剤を塗って、溜まった古い角質を取り除き、ターンオーバーを促進して肌をきれいにすることが目的の施術です。
グリコール酸、サリチル酸マクロゴールなどの薬剤を塗って、毛穴をつまらせている角栓や表面に溜まった角質を溶かして除去し、肌をなめらかに整えます。
毛孔性苔癬のようなポツポツ、ザラザラとした状態に特に効果的で、肌のざらつきが解消されることが期待できます。ただし、炎症を起こして赤くなっている部分は刺激が強いので、注意が必要です。
古い角質が除去されるとキメが整います。さらにターンオーバーを促進することでメラニン色素を排出する作用があるため、黒ずみや色素沈着が薄くなる効果も期待できます。ビタミンCのイオン導入を同時に行うと、更なる美肌効果が期待できます。
肌ざわりの改善は1回の施術でも実感できることが多いですが、キメの整いやブツブツ痕・黒ずみの改善には、2~4週間に一度の間隔で複数回の治療が必要です。
料金の目安は、こちらを参考になさってください。施術する面積が顔に比べて広く、使用する薬剤量が多いため、顔のピーリングよりも高額になるケースが多いようです。
部位 |
施術1回の料金 |
イオン導入併用の場合 |
背中全面 |
5,000~30,000 |
13,000~60,000 |
背中上部 |
5,000~15,000 |
7,000~30,000 |
背中下部 |
5,000~15,000 |
7,000~30,000 |
デコルテ |
5,000~11,000 |
10,000~20,000 |
両二の腕 |
8,000~15,000 |
16,000~30,000 |
両ふともも |
10,000~18,000 |
20,000~35,000 |
両ヒジ |
4,000~9,000 |
8,000~18,000 |
両ヒザ |
5,000~15,000 |
10,000~30,000 |
おしり |
5,000~15,000 |
10,000~30,000 |
浸透型ピーリング
肌の奥、真皮層まで浸透する薬剤、トリクロロ酢酸 (TCA)を使用するピーリングです。TCAは、真皮層まで到達する浸透力で、ピーリング効果と皮膚再生効果が高いのが特徴です。効果は高いものの、皮膚表面の剥離作用が強かったため、これまで積極的に使用するのが難しかった製剤ですが、近年、TCAに過酸化水素を混合することで、皮膚表面への剥離作用を抑える薬剤が誕生し、注目を浴びています。通常のピーリングのように肌表面をなめらかに整えるのはもちろん、真皮層で繊維芽細胞を刺激して、コラーゲンの再生を促進するといった特徴があります。
施術直後から肌触りがつるつる・モチモチになり、ハリ・ツヤの劇的な改善が実感できるという声が聞かれています。ワンランク上の「美肌」を望む方におすすめです。
ボディ用としては、「マッサージピール」と「ミラノリピール」の2種類があります。
施術 |
マッサージピール |
ミラノリピール(ボディ用) |
特徴 |
・TCA33%配合(顔用と同じ) ・低濃度過酸化水素を配合したことで、表皮を保護しながらTCAのコラーゲンブースト効果を高める ・美白作用のあるコウジ酸を配合 |
・TCA50%の高配合(顔用は35%) ・アルギニン、水酸化ナトリウムが表皮への刺激を和らげる ・5種の酸で高いピーリング効果 ・アミノ酸やビタミンなどが肌の再生を活性化 ・スクワランで高保湿 |
メリット |
・コウジ酸配合で美白効果が高い |
・高濃度TCAによる即効性 |
デメリット |
・薬剤塗布の際、しみることがある ・皮むけすることがある ・痛み・赤み |
・皮むけが強い ・薬剤塗布の際、しみることがある ・痛み・赤み |
費用の目安 (施術1回あたり) |
||
背中全面 |
20,000~40,000 |
50,000~60,000 |
デコルテ |
10,000~18,000 |
10,000~25,000 |
どちらも、使用する薬剤にはTCAの刺激から表皮を保護するための過酸化水素が配合がされていますが、それでもやはり角質を溶かす力は強いので、施術後に赤みやヒリヒリ感が2~3日残ることがあると言われています。皮がむけることもあるので、大事な予定の直前は避けて受けたほうがよいでしょう。特にボディ用ミラノリピールは皮むけが強く出るようです。
一度の施術ですぐに肌がなめらかになるのを実感できますが、黒ずみや色素沈着の改善には、月に一度のペースで複数回の治療が必要だと言われています。美肌維持にも、定期的な施術は効果的でしょう。
これらの他に、水流の力で毛穴の中の汚れを洗い流すハイドラフェイシャル、レーザーの熱反応で角質を剥すレーザーピーリングなどもあります。
まとめ
ボディピーリング、メリット・デメリットをまとめると以下のようになります。
セルフケア |
ケミカルピーリング |
浸透型ピーリング |
|
メリット |
・家で気軽にできる ・価格が安い |
・即効性 ・黒ずみや色素沈着に高効果 ・続けやすい価格帯 |
肌表面を滑らかにするのに加えて、ハリやツヤもアップして、肌がきれいに見える。(効果が高い) |
デメリット |
・医療ほどの効果は得られない ・地道に続ける必要がある |
・施術後の赤みや乾燥 ・継続する必要がある |
・皮むけ ・高額 |
夏本番を目の前にして、これからケアを始めるなら、即効性のあるクリニックでのピーリングをおすすめします。文字通り、一皮むけた自信を持てる肌で、この夏の思い出をつくりましょう。