パーツ形成

笑った時に小鼻が広がる、鼻の穴が目立つことでお悩みの方。怒った時にできる鼻の付け根のシワが深くなってきたと感じる方。気になる鼻のコンプレックスをボツリヌス(ボトックス)注射を行うことで、解消できるかもしれません。この記事ではボツリヌス(ボトックス)注射で解消できる鼻のお悩みや効果、注意点などにについて詳しく解説していきます。

ボトックス,鼻

笑った時に小鼻が広がる、鼻の穴が目立つことでお悩みの方。怒った時にできる鼻の付け根のシワが深くなってきたと感じる方。筋肉の動きを抑制する目的で使用されるボツリヌス(ボトックス)注射を行うことで、気になる鼻のコンプレックスが解消できるかもしれません。

ボツリヌス(ボトックス)注射で期待できる効果

ボツリヌス(ボトックス)注射で期待できる効果

ボツリヌス(ボトックス)注射とは

本来「ボトックス」とは、米アラガン社製剤であるボトックスビスタ」の商品名です。つまり使用されている製剤が「ボトックスビスタ」でない場合、例えばドイツ製のボコーチュア(旧:ゼオミン)や韓国製の製剤などを使用した注射は「ボトックス」と呼ぶことができません。そのため、一般的にボトックス注射と同様の効果がある製剤による治療はボツリヌス注射などと呼ばれています。

ボツリヌス注射に使用される製剤は、脳の指令を全身に伝える神経伝達物質、アセチルコリンの働きをブロックする特性を持つボツリヌストキシンを主成分としています。ボツリヌストキシンを注射すると、その筋肉には脳からの指令が伝わりにくくなり、筋肉の動きが抑制されます。

ボツリヌス注射は、シワを無くす、汗を抑える、エラ張りの改善やふくらはぎ痩せなどに効果があるとして、様々な治療に使われています。 

「ボトックス」「ボツリヌストキシン製剤」についての詳しい記事はこちら

「鼻ボトックス」はこんなお悩みに向いている

鼻へのボツリヌス注射は、鼻の筋肉によって小鼻が広がる・鼻の穴が広くなる・鼻先が下に向いているなどの症状への効果が見込めます。効果は施術後2~3日で徐々に現れ年ほどで消えますが、価格は約1万円~3万円、施術時間10分程度なので比較的気軽に受けられる治療といえるでしょう。長年これらのお悩みを抱えていて、本格的な整形手術を行う前に術後のイメージを試す目的でボツリヌス注射を希望する、という方もいるようです。

また、皮膚の浅い層にボツリヌストキシン製剤をまんべんなく注射するマイクロボトックスという方法は、鼻の皮脂を抑制、テカリを防止し毛穴を引き締める効果があると言われています。

「鼻ボトックス」施術箇所

鼻付け根のシワ(バニーライン)を消す

笑った時や怒った時に、鼻の付け根(眉間のすぐ下)にシワが入る方。鼻の付け根に力を入れた時に入るシワはバニーラインと呼ばれています。バニーラインを作る筋肉の動きを弱め、できるだけ動きを止めることでシワが刻まれにくくします。

鼻先を上向きにする

鼻先が下がってタレ鼻になる、鼻先がつぶれて大きく見えるのが気になる方。また年齢とともに「鼻先が下がってきた」と感じる方。鼻先を下げる筋肉(鼻中隔下制筋)を緩めてあげることで鼻先が少し上向きになり、鼻自体が高く見える効果があります

小鼻のふくらみを小さくする

小鼻が横に広がるのが気になる方。笑った時などに小鼻を引っ張って広げる筋肉(上唇鼻翼挙筋)の動きを止めて小鼻が広がらないようにします。上唇の拳上も抑えるとガミースマイルの治療にもなります。

鼻の穴を小さくする

鼻の穴がピクピク大きくなる方。小鼻にある鼻の穴を大きくする筋肉(鼻孔開大筋)の動きを止めて鼻の穴が大きく広がるのを抑える効果があります。

鼻汗防止・毛穴対策

鼻汗がひどく、角栓が詰まりやすく毛穴が目立つ方。皮膚の浅い層にごく微量ずつ注入する「マイクロボトックス」という施術で、皮脂腺や汗腺の働きを抑え、皮脂の過剰分泌による肌トラブルを防ぐ効果が期待できます。

鼻ボトックスの効果はどのくらい続く?

治療後、一般的には23日後から徐々に効果が現れ始め、2週間ほどで安定し、およそ36か月程効果が続くと言われています。約半年後、効果が切れるタイミングに合わせて継続して注射をすると、持続的な効果を得ることが可能になるようです。原因になる筋肉を使わないでいると、徐々にその表情をしない癖がつくので、治療回数を重ねるごとに持続期間が長くなっていくと言われています。

ボツリヌス注射の痛みや副作用は?

ボツリヌス注射の痛みや副作用は?

施術時の痛みについて

鼻への注射は、額や頬に比べて痛いといわれています。注射針の細さは極細とされる30G(ゲージ)以上(数値が大きくなるほど針は細くなります)のものを使用しているクリニックが多く、中には32G34Gの針を使用しているクリニックもあるようです。針自体が細ければ刺す時の痛みは軽減されますが、薬液の注入には時間がかかります。

また、痛みを和らげる対策として、施術前と施術中に患部をアイスパックで冷やしてくれるクリニックもあります。希望すれば麻酔クリーム、笑気麻酔などを使用してくれるところもありますが、麻酔は別料金になる場合もあるので事前に確認した方がよいでしょう。

副作用について

ボツリヌストキシンは比較的副作用の少ない薬剤として知られています。代表的な副作用として「表情が不自然になる」というものがありますが、鼻には重要な表情筋がありませんので心配ないでしょう。他の副作用としては頭痛・倦怠感・違和感・腫れ・赤み・痛みなどがありますが、過剰注入を避け正しく薬剤を扱うことで副作用を予防できることが多いと言われています。

ボツリヌス注射は繰り返し打つと効かなくなる?!

長くボツリヌストキシン製剤打ち続けると「抗体」ができる、つまり効きにくくなると聞いたことはないでしょうか?どのくらいで抗体ができるという基準は決まっていませんが、一般的には多くの量を短期間に繰り返し注入すると抗体ができやすくなると言われています。

現在日本では米アラガン社のボトックスビスタを使用しているクリニックが多いようです。ボトックスビスタは、国内で唯一厚生労働省の承認を受けています。熱に弱い、「耐性」や「アレルギー反応」の出現に関わっていると考えられている複合タンパク質を僅かに含むという欠点がありますが、中国製などの粗悪品と比べるとその量は約1/10程度で、「耐性」はつきにくいとされています。ドイツ製のボコーチュア(旧:ゼオミン)は、熱に強く品質が安定していることに加えて複合タンパク質の量がボトックスビスタと比較しても非常に少ないため、繰り返し注入しても、本来の効果を長く維持することができると言われています。

顔への注入は極微量なので耐性については考えなくてもよいという見解もありますが、ほかの治療でボツリヌストキシン製剤を使用するときに効かないという事態を避けるためにボコーチュア(旧:ゼオミン)を使用しているというクリニックもあります。

複合たんぱく質の含有量の点でいうと、韓国製のコアトックスは完全に不純タンパク質を除去しているので、耐性が付きにくく、アレルギー反応も起こしにくいと言われています。ボコーチュア(旧:ゼオミン)やコアトックスを使用したボツリヌス注射は施術費用が少し高く設定されているようです。

そのほかには、英国製の「ディスポート」、韓国製の「リジェノックス」「ニューロノクス」などがあります。韓国製の製剤は価格面が抑えられているため、複数回施術予定で費用を抑えたい方には人気があるようです。非常に安価な中国製の製剤もありますが、品質管理や製造過程も不明な点があり安心して使用できるとは言えません。それらの製剤は複合タンパク質の含有量が多く、アレルギー反応や抗体ができる可能性が高いという意見もあります。

クリニックによっては、「ボトックス注射」と表記しているだけで製剤名まで明記していないところもあるようです。安全な製剤を正しく扱うことで副作用が生じるリスクは減らすことができます。「注射を打つだけだからどこも同じ」と価格重視でクリニックを選ぶことはやめましょう。使用している製剤をクリニック選びの参考にすると良いかもしれません。

施術にあたっての注意点

一般的に顔への美容施術の効果については主観的な部分が大きく、施術の満足度に対して医師とずれが生じる場合があります。特にボツリヌス注射はメスを使用した外科的な施術と異なり、見た目の効果が分かりづらいことも多いため、「失敗した」「効果がなかったと」感じられる方もいるようです。そのようなことがないためにも、事前のカウンセリングで実際の施術例を写真で見せてもらい、医師とイメージのすり合わせをしっかりと行っておくと安心です。

鼻のお悩み改善には、ボツリヌス注射以外にもヒアルロン酸注入や脂肪溶解注射(BNLS)などの施術があります。
症状の原因が、笑った時や怒った時など、表情筋の収縮にあるときにはボツリヌス注射が有効ですが、その他にも原因がある場合には、複合的に他の治療も行うと、より高い効果が期待できます。

例えば、長年の皮膚の収縮によって皮膚に折れ筋のようなシワがついてしまっている場合には、最初にボツリヌス注射してから、その後にヒアルロン酸注入を行うことで既に刻まれてしまたシワを埋める効果も期待できます。同じように、鼻先を挙げて、鼻筋をシュッと見せたいという希望には、広がり気味の小鼻を小さくするためにボツリヌス注射、丸みのある鼻先や小鼻(いわゆる団子鼻)の改善に脂肪溶解注射(BNLS)を併用しさらに鼻先を尖らせるためにヒアルロン酸を注入するといった例もあります。このようにパーツごとに治療方法を変えることも可能ですので、より自分の希望に近づけるためにもカウンセリングは時間をかけることが大切です。
最後にボツリヌス注射の注意点をまとめましたので参考にしてください。

治療前の注意点

  • 他のクリニックで過去に注射経験がある方は、対象部位や注射時期、製剤名や量を伝える
  • 妊娠中、授乳中また妊娠希望の方は治療を控える
  • 他クリニックや病院、市販薬を服用している場合は事前に申し出る

治療後の注意点

  • 妊娠を避ける(3ヶ月程度)
  • 注射周辺部は数日間揉んだり、こすったりしない
  • 注射当日の激しい運動や飲酒、温泉・サウナ等は控える

まとめ

鼻のお悩みについては、以前であれば大がかりな外科的手術がイメージされましたが、注射のみである程度の希望がかなえられることが分かりました。比較的手軽に受けることができるボツリヌス注射。信頼できる製剤を使用し、技術力と専門性の高い医師のもとで施術を受けることが大切です。

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