30代以降の女性の中で悩んでいる方が多い肝斑。両頬に左右対称にできるシミのようなものです。そんな肝斑に悩み、5年ほど前から治療を続けているというKさん。最初の頃よりも目立たなくなりましたが、あと少しが改善せずに悩んでいるのだそう。
前回に引き続き美容ヒフコ編集部の美容マスターが解説! 今回は最新の肝斑治療マイクロニードルRFやオススメの併用治療も紹介します。さらに、これからの季節に必要不可欠な対策方法についてもご紹介しているので、最後までチェックしてみてください。
今回の相談者 Kさん(30代)
悩み 肝斑治療を続けているが、なかなかきれいに消えない
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肝斑治療、最新の研究にもとづいた治療法とは?
Y(以下Y):前回お話を伺った通りKさんの場合は一通り治療を経験し、ある程度結果が出ているため、これ以上の効果を実感するには、別のアプローチが必要かもしれませんね。
K(以下K):なるほど。別のアプローチとはどのようなものでしょうか?
Y:これまで肝斑を改善するためには、メラニンがある表皮のケアが重要と考えられていました。しかし、ここ数年は表皮だけでなく真皮へのアプローチも肝斑改善には重要といわれるようになってきました。真皮にアプローチするという手法で最近新たな肝斑治療として注目されているのが「マイクロニードルRF」です。
マイクロニードルRFとはダーマペンのように複数の極細の針がペン状のマシンの先端についていて、それを皮膚に刺した状態でRF照射ができるというマシンです。針の深さを調整することができるため、表皮〜真皮までの狙った部分をを直接加熱することができ、老化したコラーゲンを代謝して、新たなコラーゲンを増生するといった作用が期待できます。
中でも「シルファーム」というマシンは、RFを特殊なパルスで照射できるというその独自性から、肝斑改善効果が高いといわれている機種となります。
肝斑の要因の一つと考えられている老化した真皮細胞と、異常に増殖した毛細血管にRFでダメージを与えることで、メラノサイトの活動を抑える作用が期待できます。
ただ、この施術自体が肝斑を消すわでけはなく、肝斑の再発予防する効果なので、メラニンを排出する治療法を一緒に行う必要があるようです。例えば、内服薬と外用薬だったり、トーニングやピーリングなどの治療と併用するといいといわれています。
K:そうなんですね。「シルファーム」試してみたいです!
Y:肝斑に悩んでいるなら試してみるのもいいと思いますよ!最近読んだ教科書でも、あるドクターが体質的にトラネキサム酸が飲めない患者に、たるみ治療で別のRF治療を行ったところ肝斑の改善が見られたと書かれていました。
そのドクター曰く、真皮層の状態が良くなることで肝斑が改善する可能性があるとのことでした。
K:それは興味深いですね!
Y:ここ最近の考えのため、まだわからないこともあるので、これからも情報をキャッチしていきたいと思っています。
夏におすすめの肝斑対策は?
Y:もうすぐ紫外線が気になる季節がきますが、Kさんは夏の肝斑対策は何か行なっていますか
K:夏の間はレーザートーニングを受けることで紫外線の影響を受けやすくなり、悪化リスクが高まる可能性があるため、レーザーでの肝斑の治療は避けています。
Y:それは正解ですね!ほかには、どんな対策をしていますか?
K:日頃から日焼け止め+日傘・帽子の徹底した紫外線対策や、ドクターズコスメで擦らないことを徹底したスキンケアを意識しています。あとは、ビタミン内服薬の服用や飲む日焼け止めも取り入れています。
以前はリポソーム化されたビタミンCも飲んでいたんですが、味がものすごくまずくて、値段も高いのに効果が感じられない…と思い、今はやめてしまいました。
Y:さすがKさん。肝斑対策の基本である紫外線を避けることと、刺激を与えないことはしっかり実践されていますね。
K:ありがとうございます!
Y:以前、リポソーム化されたビタミンCを飲んでいたということですが、即効性はないですよね。継続することで効果を感じるものなので、飲み続けたことで3ヶ月後くらいに、今年の夏はいつもより日焼けしていないかも?と気づくことがあるかもしれません。
K:そうですよね。子どもがいるので、土日は1日中公園にいることが多く常に紫外線を浴びてしまうことが気になっています・・・。今通っているクリニックで、日焼けした直後はエレクトロポレーションをしに来るといいといわれたことがあるのですが、効果はありますかね?
Y:日焼けした直後にエレクトロポレーションを受けるのもいいと思います。あとは、日に当たる予定が事前にわかっているとしたら、その24時間前までに高濃度ビタミンC点滴を受けて抗酸化力を高めておくのもおすすめです。
K:点滴治療は盲点でした!!今年の夏は試してみたいと思います。
Y:また、自分では気づかなくても無意識に肌を擦っていることがあるかもしれないので、改めて気をつけてみるのもいいかもしれません。
高濃度ビタミンC点滴の治療が受けられる東京都内の美容クリニック一覧
夏に肝斑治療を受ける時に気をつけたいこと!
K:以前とあるクリニックで、ドクターに夏場のレーザーは肝斑が濃くならないですか?と聞いたところ「毎日きちんと日焼け止めを塗っていれば問題ありません」といわれたことがありました。
肝斑治療のカギとも言える、紫外線対策を軽視しているクリニックもあるんだなと驚いた記憶があります。
Y:それは衝撃!Kさんの仰るとおり、夏にレーザー治療は私も避けたほうがいいと思っています。いくら紫外線対策をしたとしても、他の季節に比べると日焼けのリスクが格段に高いですし、レーザー治療後の肌に紫外線は禁物ですからね。
K:そうですよね。あとは「ピコレーザーは高いから・・・」と躊躇していたら、肝斑治療でピコレーザーよりも安いからという理由でフォトフェイシャルをすすめられたことがありました。
Y:シミや肝斑治療に精通しており、腕のいいドクターは細かな出力調整をしながらフォトフェイシャルで肝斑治療を行う場合もあるので一概には言えませんが、ドクター施術ではなくナースの方が施術を行っている場合は、肝斑にフォトフェイシャルは悪化のリスクがあるといえるかもしれませんね。
K:わかりました!今回Yさんに教えてもらった対策を参考に、今後も自分に無理のない範囲で肝斑治療を続けたいと思います。本日はありがとうございました。
肝斑治療は自分にあった方法で理想の肌に!
今回は最新の肝斑治療や夏の対策について、美容マスターに色々な話をお聞きしました。
肝斑の治療はすぐに終わるものではないため、気持ち的に焦ってしまう部分もあるかもしれませんが、正しい情報を身につけ、上手に向き合っていくことが必要です。
今回の情報が、肝斑に悩む人に少しでも役立つことを祈っています。
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